「アントニオ猪木が愛用した香水は……」毎日が修学旅行みたいで楽しかった昭和のプロレス巡業前田日明と藤原喜明が大放談した書籍『アントニオ猪木とUWF』(宝島社)
命懸けで目撃した「ああ、奥さん」事件
――藤原さんが以前話してくれた「ああ、奥さん」事件の時、前田さんもいたんですか?
前田 えっ? 「ああ、奥さん」事件って何?
藤原 ああ、前田はいなかったか。ヨーロッパに行ってる時かな。昔、巡業先の旅館で俺と荒川さんが部屋にいたら、佐山が「大変です! 大変です!」って俺たちを呼びに来て、「●●さんが女の人と屋上に行きました!」って報告に来たんだよ。まあ、名前は言えないけど、マ●斎藤さんな(笑)。
――言ってます(笑)。
藤原 それで俺と荒川さんと佐山の3人で屋上の様子をのぞきに行ってな。そしたら●サ斎藤さんが目の前にしゃがんだ女の人に何かをしてもらいながら、「ああ、奥さん! ああ、奥さん! ああ……」って言ってるのを、俺たちは笑いをこらえながら見てたっていう。それが「ああ、奥さん」事件(笑)。前田は知らねえか。
前田 それは知らないです(笑)。
藤原 そっか。あれは面白かったぞ。佐山から「藤原さん! メガネかかりました(のぞきができますの意)」って報告が来たから、急いで向かってな。屋上の下の階の手すりに掴まりながら、ぐ~っと懸垂しながら屋上の様子をのぞいたんだよ。落ちたら死ぬような場所で命懸けでな。そしたら「ああ、奥さん……」って聞こえてきて(笑)。
前田 それがマサ斎藤さんだったんですか?
藤原 ハッキリ名前を言うなよ。マ●斎藤さんだからな(笑)。でもって翌日の朝メシの時、誰からともなく「ああ、奥さん……」ってつぶやき出すヤツがいて、●サさんが怪訝そうな顔をしたら、また別のヤツが「ああ、奥さん……」って言って、さらに別のヤツが「ああ、奥さん……」って言って、途中でみんなが吹き出したら、マ●斎藤さんが「なんだ、お前ら見てたのか!」って。
前田 それは笑えますね(笑)。あの頃の巡業は、毎日が修学旅行みたいで楽しかったですよね。
(2回目に続く)
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※本記事は書籍『アントニオ猪木とUWF』(宝島社)の一部を抜粋したものです。
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