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「ファストファッションは買わない。古着には音楽と同じ味がある」Eminataが語る、日本とフランスとの往復で気づいた伝統美1stアルバム『Red』リリースパーティ開催迫る

執筆者:

Eminata

日本人は頭からまつ毛まで隙がない

――制作は以前からビジュアルも含めて提案されるそうですが、それは今も変わりませんか?

Eminata どこまで自分のイメージを実現できるか、プロダクションと話し合う作業は変わらずやります。作りながら「MVはこれだ」と映像が浮かんでくる曲もあるんですよ。ただ基本的には「このビジュアルには、この音」という概念をひっくり返すものがカッコいいと感じます。洋楽っぽいグルーヴィな音楽に、着物で出てくるみたいな意外性。

音を聴かなくても印象に残ることは大切です。だから『Red』のアートワークも真っ白に浮いている顔にしたり、ひとつ前のアーティスト写真も背景のオレンジが印象的なものにしたりしました。フジロックの時も「写真で選びました」と観に来てくれた方がいて嬉しかったですね。

カルチャーや誰かの作品を侮辱(ぶじょく)したり、失礼がないのであれば、みんなが予測しないことをしたほうがいいと思うんですよ。そのほうがクリエイティビティが強くなるし、会話になるものってキャッチーなものですから。まず話題になって、ディスカッションして、もう一度自分でも考える。だから印象は大切なんです。

――ファッションについても何かこだわりはありますか。

Eminata 「ファストファッションは買わない」かな。ほぼ古着しか買わないですね。服は世の中に有り余っているし、ファストビジネスには貢献したくない。それに音楽と同じように古いほうが味があるんじゃないかなと。潔癖の人には難しいですが、ご縁が前のオーナーから次の人に移るという流れも好きです。

友達からもらったりすることも多いので、自分はファッションの人とはいえないかもしれない。あとはプロダクションから「もっとラフで共感できる服がいい」と言われるので(笑)、ラフな時とパリっぽさを出す時の2パターンがあるかも。

――フランスと日本のファッションについて感じることは?

Eminata パリと東京のファッションで共通する部分のひとつは「きれいにするのが当然」という価値観。例えばTシャツとデニムのシンプルなコーデでも「形がいいものを着る」みたいな。適当な服を着ていたらジャッジされるし、それが都市の性格として日課に組み込まれている感じ。

他の違いでいうと、フランス人は傘を差しません。日本はザーッと降るから差さざるを得ませんが、向こうの人は汚れても気にしない。あとは服がちゃんとしていても、髪の毛はラフにお団子やピンで留めたりする感じが好きですね。日本人は頭からつま先、まつ毛までかっちりで隙がないイメージです。

――服に開眼した時はいつですか。

Eminata オーストラリアにいた15~16歳の時かな。日本とは違って、可愛いとはいえない個性的な恰好とか、無頓着なTシャツに短パンとか、アワーグラスドレスとか、人によってパキッと分かれています。「よくそんな服着てくるね!」という感じの人もいます。

というか、私自身がルームメイトによく言われていました(笑)。当時は過激な服が好きだったんです。シンプルなものを買い始めたのは大人になってから。

――参考にしていたファッション誌などはありますか。

Eminata 当時も今も雑誌は本当に読んでいないんですよ。映画やミュージックビデオから影響を受けることが多かったです。映画だと『クルーレス』(1995年)で、MVだと真似してはいませんでしたが、ブリトニー・スピアーズや金髪にした時のアヴリル・ラヴィーンも可愛かった。友達の服装を真似することも多かったですね。

この記事を書いた人

小池直也

小池直也

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

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