「20年以上銭湯がなかった街」原宿で話題のハラカド「小杉湯」に入ってみた!気になる温冷交互浴や銭湯飯とは?
執筆者: ライター/黒川すい
今年の4月17日に原宿で開業したばかりの商業施設・東急プラザ原宿「ハラカド」。“多様な人々の感性を刺激する、新たな原宿カルチャーの創造・体験の場”をコンセプトに誕生したこの施設は、全9フロアから成っています。ファッションから雑貨、レストランといった多彩なショップが勢揃いしているのだとか。この個性豊かな店舗の中から、今回は地下1階のフロアに特に注目してみました。ここには、銭湯を中心とした街のような空間が広がっているんです。90年以上続く高円寺の伝統ある銭湯・小杉湯の2号店を体験しながら、銭湯文化の魅力に改めて迫っていきましょう。
目次
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原宿の真ん中で心休まる銭湯体験を
小杉湯原宿を中心として地下1階に広がるこの空間は、通称チカイチと名付けられています。「素のまま、そのまま」を大きなテーマに作られたチカイチは、街の喧騒から緩やかに隔絶されているかのよう。肩の力を抜いてゆっくり呼吸できそうな雰囲気に溢れていました。
頭上には、漢字1文字で表された看板が。それぞれのブースを象徴する漢字が選ばれているようです。例えば小杉湯原宿は“湯”。そのほか、清・快・誌・技・星といったブースが存在しています。なお、これらの場所は、銭湯を利用してなくてもふらっと立ち寄ることができるのがポイント。みんなにとって開かれた親しみやすい居場所となっているんです。
ただ椅子や畳にゆっくり腰を下ろして、ぼんやりゆるりと時間を過ごすのも乙なものですが、やっぱりここに来たからには銭湯も体験しておきたいところですよね。早速、入浴していきましょう……!
まずこのように入館時には、配布用のアメニティが手渡されるのが嬉しいです。このアメニティは季節などによって変化していくとのこと。入浴時もしくはお風呂上りに使えるようなものを配るという試みは、体験重視のハラカドのコンセプトとよく共鳴していますね。
中に入ると、まずは柔らかい光のような真っ白いタイルが清潔さを感じさせます。澄んだ空気が伝わってくる富士山の絵も雄大ですね。
浴槽は3つあり、それぞれ熱湯、水風呂、ミルク風呂。ちなみに毎週水曜日と日曜日は、熱湯が変わり湯になるそうで、これのファンも多いのだとか。どんな変わり湯がくるのかを知らせるお風呂カレンダーのチェックが欠かせません。
なお、この小杉湯原宿にはサウナはないものの、それに代わる楽しみ方があるんです!そう、熱湯と水風呂を交互に入る温冷交互浴。スタッフの方にもお話を聞いてみると、「ガッと一気にととのえて気持ちよくなるれるのがサウナの魅力ですが、意外と体調がいいときじゃないと入れないなって感覚がある気がします。その点、温冷交互浴はどんな時でもゆっくりじっくりととのっていけるのがポイント。日常の中でちょっとしたリラックスの時間を過ごして、心身ともに“ゆるまる”感覚を体感してみてほしいです」とのこと。
水風呂=サウナの結びつきが強かった私ですが、実際に温冷交互浴を体験してみると、不思議な感覚になりました。熱湯でじんじんと体を温め、続いてゆっくりと肩まで水風呂に浸かっていく──最初は冷たさに抵抗を感じていましたが(もともと水風呂が苦手で……)、全身をすっぽり水に収めると、肌がピリピリしてきたではありませんか!そのタイミングでまた熱湯に戻って……というように、この流れを繰り返していくと、体の内側から何だかほぐれていくんですよね。個人的にサウナより気持ちいい感じが分かりやすかったかもしれません。これは新感覚の体験、やみつきになりそう。
また、温冷交互浴のほか、ミルク風呂で癒やされるのも最高です。ほんのり甘い香りに包まれながら、壁面の小杉湯原宿新聞(※スタッフが不定期で作成)をぼんやり読む時間がこれまた至福なんです。新聞からはそこで働く人々の個性が伝わってきて、なんだか和んじゃいますね。このように湯船はもちろん、さらにシャンプーなどの質もしっかりしていて、いたるところに洗練されたこだわりが感じられました。大大大満足です!!!
この記事を書いた人
アパレル業界に勤めた後、フリーライターに。ファッションはもちろん、グルメ、エンタメ、お出かけ情報など幅広いジャンルの執筆経験あり。ウェブを中心に活動中。趣味はアートトイの収集や喫茶店巡り、読書。
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