【24年大注目のNYブランド】ストリート×ラグジュアリーの新鋭「CLLASHE(クラッシュ)」を先取り
執筆者: ライター/山口菜摘
前回の記事でも紹介した、4月28日(日)に終了したカナダのバンクーバー・ファッション ウィーク(以下VFW)。若手デザイナーの登竜門として、数々の有名デザイナーを輩出してきたこのファッションウィークをチェックすれば、センスがいいデザイナーに一足早く出会うことができるはず! 今回はそんなVFW2024秋冬で発見した、ストリートのエッセンスと上質な生地、精巧なディテールのデザインが光る新鋭ブランド「CLLASHE(クラッシュ)」を紹介しよう。
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ロールモデルはラフ シモンズ。日本とアメリカで過ごした若きデザイナー
スイスと韓国がルーツのCLLASHE(クラッシュ)のデザイナー、シュワラー・マリオは、18歳まで日本の山口県で過ごし、アメリカの大学に進学。卒業後にニューヨークに移り、現在に至る。
――服に興味を持ち始めたきっかけから、自分でデザインするまでに至った過程を教えてください。
シュワラー・マリオ「日本に住んでいたとき、身長が196cmあるので、まったく合う服がなかったんですよね。特にボトムスの丈が足りなくて、ずっと自分に合う服を探していたんですけど、見つからないので、家族とヨーロッパに行くときにまとめて服を買うことが多かったんです。そこで日本にはないようなデザインの服に出会って服に興味を持ち始めました。アメリカに渡ってからは、セレクトショップのECサイトを立ち上げて、最初はただ既存のブランドの服を売っていたんですけど、服の生地だったり、縫製だったりに触れ始めて、 自分も服を作りたいな、と思うようになりました。服を作るのにはやっぱりお金もかかるので、かなり前から少しずつ作っていたんですけど、やっと今年になって、しっかりとコレクションを出せるようになりました」
――具体的にクラッシュはどんなブランドですか?
シュワラー・マリオ「ユニセックスに着られるアイテムが主。ストリートをベースにしつつ、ラグジュアリーなエッセンスも入っているので、フォーマルにもカジュアルにも着こなせるデザインに仕上げています」
――今回のコレクションのコンセプトは?
シュワラー・マリオ「少し難しいんですけど、コロナ期間中に感じたことをコンセプトに落とし込んでいます。世界の都市が世紀末まではいかないけど、今まで見たことがないような退廃した感じや、世界の均衡が崩れた瞬間を目の当たりにして、でもそんな世界の中にある美しさだったり、命が羽ばたいていく様子などを表現しています」
――マリオさんが尊敬しているデザイナーはいますか?
シュワラー・マリオ「今はもう終了してしまった『ラフ シモンズ』が大好きで、自分の服にも少なからず影響は受けてると思いますね。あとはセレクトECを運営し始めたときは『シュプリーム』だったり、売れるブランドを取り扱っていたんですけど、少しずつ『メゾン マルジェラ』などといったラグジュアリーブランドも取り扱うようになって、それらに触れていくうちに、自分でもデザインしたいと思うようになりました」
ディテールにこだわる職人肌なデザイン
――コレクションを拝見して、ディテールなどにかなりこだわっている様子が。
シュワラー・マリオ「全部イチから自分でデザインして作っているので、サイズ感も、腕だけオーバーサイズになっていたり、パンツの裾に刺繍(ししゅう)を施したり、異素材を混ぜたりしています。一番のこだわりアイテムはワークパンツ。ワークパンツは大工さんが穿くものなので、道具が入るようなポケットがあったり、カンバスコットンがベースの生地にナイロンをパッチワークで入れたりしています」
――クラッシュのECサイトでクラッシェのアイテムは日本から購入可能ですか?
シュワラー・マリオ「はい。現在は準備中なのですが、来年を目処にECで販売していこうと思っています。それと今回のVFWのあと、日本のセレクトショップにコレクションを見せに行こうと思っているので、ぜひクラッシュを手に取ってもらえたらうれしいです」
問い合わせ先:クラッシュ https://cllashe.com/
公式インスタグラム:@cllashe_
バンクーバー・ファッション ウィークとは?
カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーにて、2024年4月23日〜28日(太平洋標準時間)で行われた北米で2番目に大きなファッションウィーク。今シーズンは、6日間に渡り、50人以上のデザイナーが世界中から集まりコレクションを発表した。
バンクーバー・ファッション ウィーク公式HP https://www.vanfashionweek.com/
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この記事を書いた人
CM制作会社、出版社で女性誌、男性誌の編集を経てライターに。ヨガとキックボクシング、ダンスなどに励むべく、スポーツジムに週5で通うものの食欲に負けてしまう万年ダイエッター。美容やお笑い、音楽、漫画、韓国ドラマなどが好き。
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