【村上隆】23年末に上海で開催された新作個展の様子をレポート！「727」シリーズの大作も必見

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23年11月8日から12月23日までの間、上海のペロタンギャラリーで開催された村上隆さんの新作個展の模様をレポート。「727」シリーズの大作は必見です！

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上海のペロタンギャラリーで、2018年に続き2度目の村上隆の中国での個展「Still Lifes with Flowers」が開催された（現在は会期終了）。今回は2022、2023年に制作された新しい作品だ。注目したいのは「727, NYC」と題された一連の727シリーズの大作。「727」とは東海道新幹線に乗ったことのある人ならば見覚えがあると思うが、化粧品会社の看板に大きく描かれた数字だ。妙にインパクトあるこの看板にインスピレーションを受けた村上が、最初に連想したのはアメリカの旅客機ボーイング727だった。ここから最初の作品「727」が制作されたのは1996年、現在同作品はニューヨーク近代美術館に収蔵されている。このようなコマーシャリズムを利用してのポップアート作品制作はアンディ・ウォーホルが確立した現代アートの特徴のひとつであり、村上隆はその継承者の一人だと思う。

今回の「727, NYC」だが、センターにDOB君を置いた構成となっているのは他のシリーズと同様だ。タイトルに加えられた「NYC」は文字通りニューヨークシティへのオマージュである。それを裏付けるように、背景には巨大な727の数字とともに、ニューヨークのいたるところで見られる落書き、ストリートグラフィティが描かれている。