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【元国税局芸人さんきゅう倉田】「投資で人生を変えろ!」 38歳現役東大生が語る、資産運用のススメ

執筆者: ライター・エディター/佐藤玲美

元東京国税局職員から、芸人に転身するという異色の経歴を持つ、さんきゅう倉田さん。芸人活動に加え、豊富なお金の知識を活かし、小学生向けのお金について知るためのボランティア活動もされている倉田さんにsmart12月号の特集「新NISA徹底解剖」でインタビューを敢行。2024年1月からスタートする新NISAに関することを中心に、倉田さんに“お金のあれこれ”をお伺いしました。smart Webでは、本誌では掲載しきれなかったインタビューの完全版を紹介。倉田さんが語る「smart世代のお金との付き合い方&向き合い方」を読み、お金について改めて考えてみましょう。

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さんきゅう倉田さんの異色の経歴をおさらい

【元国税局芸人さんきゅう倉田】「投資で人生を変えろ!」 38歳現役東大生が語る、資産運用のススメ

さんきゅう倉田Profile/芸人、ファイナンシャルプランナー。大学卒業後、国税専門官試験を受けて合格し、東京国税局に入局。2年1カ月後に退職し、NSC東京校に入学。著書に『元国税局芸人が教える わかる、得する!超優しい税金の教科書』(学研刊)などがある。
公式X:@thankyoukurata

来年から始まる新NISAが
投資を始める絶好のタイミング

――もともと国税局で働いていた経験を活かし、現在はお金にまつわること全般についてメディアで発信をしている倉田さん。わかりやすい解説は性別や世代を超えて様々な人に支持されていますが、倉田さんがそもそもお金について興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?

さんきゅう倉田(以下、倉田)「僕がお金全般について勉強を始めたのは芸人を初めて4,5年経った頃。その頃は相方がいて一緒に活動していたのですが、先輩をはじめ同期にも後輩にも面白い人がたくさんいて、彼らと同じことをするのではなく、自分の得意なところで差別化することが必要だなと考えたんです。それで、元国税庁に務めていた経験から、税金や公務員の方々に関することをネタの中で発信し始めました。そうしているうちに、もうちょっと勉強しないといけないなと思い始めて、まずは税金の勉強を始めました。なので最初は、誰かの役に立つためではなくネタに活かすためだったんです。学んだことの中で面白かったことを備忘録としてX(旧Twitter)に投稿したところ反響があったので、さらに勉強して発信してを繰り返して、それが仕事や執筆に繋がっていって。その流れで税金以外のお金についての勉強もするようになり、その中で株式投資のことも聞かれるようになったので、自分自身も投資(資産運用)をしなきゃダメだなと思ったのが20代後半の頃ですね」

――20代を中心とするsmart世代のうちからお金について勉強することはとても大切ですよね。

倉田「お金の話をするのを日本人は嫌がる風潮がありますが、もっとお金の話をするべきだし、お金の勉強もするべきです。今では学校などの教育の場でもお金について勉強する機会があって、高校生向けのお金の書籍なども最近は出ています。僕自身は小学生からお金の勉強はするべきだと思っているので、ボランティアで小学生向けの税金教室なども開催しているんです。投資も早いうちから始めたほうがいいと個人的には思っています」

――低金利なこともあり、預貯金だけではなかなかお金が増えていかない今の時代。投資を始めるべき理由とはズバリ何でしょう?

倉田「インフレになって商品の価格が上がるということは、100円の価値が下がっているということ。インフレが進めば、今日の100万円と2年後の100万円の価値が違うんです。なので、預貯金していても同じ額のままなら減っているのと同じ。投資をしていたらインフレとともに企業の業績が伸びて増える可能性があります。もちろん減る可能性もありますが、国が今、NISAやiDeCoを推奨しているのは国民のためだけでなく、預貯金として持っているとお金が世に出回らないから。なので、国民がNISAやiDeCoを始めることで企業にお金が入り、企業がそのお金を元に成長することを目指しているわけです。企業が潤ったらそこで働く従業員の賃金も増える。つまりは動くお金を増やすことで、国も個人も潤う可能性があります」

――20代後半で投資を始めたという倉田さんが最初に購入したのは個別株だったそうですね。

倉田「最初は個別株を買っていました。そのあとにNISAが始まったんです。個別株を買っていた頃は、デイトレーダー的に株の取引が始まる9時からパソコンの前に張り付いていて、9時になった瞬間に値動きがある銘柄に乗っかって、うまくいったときは気持ちが昂(たかぶ)ったし、失敗したときなんかは落ち込んだりしました」

――そんな倉田さんが投資をする上で参考にしていた本とかはあったんですか?

倉田「『ウォール街のランダムウォーカー』という本は読んでいました。投資だけでなく行動経済学など色んな分野のことが書かれている名著です。チャート派のこととかを悪く書いてあったりするんですよね。僕自身、チャート派にはあまり良い印象を持っていなくて、自分の考えと同じようなことが書いてあったし、もともとは金融庁の方が勧めていた本っていうのもあって。難しいことは書いていないので、これから投資を始める人にもおすすめの本です」

――その他にも、今からお金について勉強を始めたい読者におすすめの本はありますか?

倉田「ファイナンシャルプランナー3級のテキストを古本(中古)で買うことを推奨しています。3級は税とか相続とか保険とか、お金にまつわる“基本のキ”の知識が得られるんですね。2級以上だと専門的で日常生活には必要のないことも出てくると思うので、3級程度の知識は持っておくといろいろ役立つと思います」

――今、倉田さんがやっているのは現行のNISA(2023年12月で申込受付終了)ですね。

倉田「最初は毎年非課税枠の120万円ずつ入れていて、受験勉強中は休んでいたんです。なので、もう一度ちゃんと調べて、また色々始めようと思っています」

――その中でも今、始めたいのが2024年1月からスタートする新NISAというわけですね。

倉田「投資をして利益が出てそれを売ると、所得税と住民税を合わせて20%税金がかかりますが、新NISAの場合は非課税でそれがかからない。つまり行政がサービスしてくれる、投資でかかるべき税金がかからないということは、それだけお得ということですよね。例えば他にも仮想通貨だと利益に課税されるけど、新NISAでは課税されない。その減税分は、みんなが負担している税金で賄っているわけだから、自分が納税している中で得したいと思うならやったほうがいいですよね」

――2024年1月から新NISAが始まる今が、投資を始める一歩としてすごくいいタイミングですよね。

倉田「いろんな証券会社がアピールしているため、制度の内容が初心者にもわかりやすいと思います。ネットバンクの証券会社だと手数料が少額で済むので、今から始めるならネット証券がおすすめですね。友達とも投資について話しながら始めていけるいいタイミングだと思います」

この記事を書いた人

東京在住のライター・エディター。『smart』『sweet』『steady.』『InRed』など、ウィメンズ、メンズを問わず様々なファッション誌やファッション関連のwebでライター&編集者として活動中。写真集やスタイルブック、料理本、恋愛心理、インテリア関連、メンタル&ヘルスケアなどの本の編集にも携わる。独身。ネコ好き。得意ジャンルはファッション、ビューティー、インテリア、サブカル、音楽、ペット、料理、お酒、カフェ、旅、暮らし、雑貨など。

Instagram:@remisatoh

Website:https://smartmag.jp/

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