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連載へそまがりスニーカー愛好家・ITOのスニーカー探訪「逸足触発」

【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

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【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

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smartのDNAの一つでもある“ストリート”、そして“スニーカー”。リセールマーケットこそ往時に比べて落ち着きを取り戻したものの、カルチャーとしてのスニーカーシーンはいまだ健在だ。

そこで今回は、シューズの専門店「SHOE PLAZA(シュープラザ)」で名物店長として鳴らし、現在は商品・店舗プロモーションなどの施策を担当されている福島徹さんと、かつて人気古着屋「T」を手がけ、現在は古着や、自身が手がけるヘッドウェアブランド〈ギーク〉などをセレクトしたウェブショップ「伊藤商店」を運営するだけでなく、その独自の審美眼を武器に「へそまがりスニーカー愛好家・ITOのスニーカー探訪『逸足触発』」をsmart Webにて連載しているITOさんという、弊誌が注目する“ストリートおじさん”2名を招集し、お互いの偏愛スニーカーについて語ってもらった。

果たして、ユース世代の読者は、おじさんたちの知識と偏愛についてこられるのか!? それでは、どうぞご覧あれ!

ここで紹介する全てのスニーカーに共通するのが
Notプレミア価格の“へそまがり”であること

【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

シューズの専門店「SHOE PLAZA(シュープラザ)」で名物店長として鳴らし、現在は商品や店舗プロモーションなどの施策を担当されている福島徹さん(写真左)と、ウェブショップ「伊藤商店」を運営するだけでなく、その独自の審美眼を武器に「へそまがりスニーカー愛好家・ITOのスニーカー探訪『逸足触発』」をsmart Webにて連載しているITOさん(写真右)

ライター・TOMMY(以下、TOMMY) ちなみに、お二人はおいくつですか?

ITO 1981年生まれの42歳です。

福島徹(以下、福島) 1979年生まれの44歳なので、僕の方がちょっと上ですね。

TOMMY というわけで、今回はそんな同世代のストリートおじさん2人に思い入れのある私物スニーカーを5足ずつお持ちいただき、“俺の最強デッキ”を組んできていただきました。テーマとしては「他人の評価は二の次、自分が好きならいいじゃん」という、要は“へそまがり”です。では早速、順番に見ていきましょうか。先攻のITOさんから1足目をお願いします!

ITO’s CHOICE 1
〈ナイキ〉の「エア リフト」

【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

ITO まずはナイキのエア リフトです! オリジナル版は、僕が中学3年生の時に発売されたんですが、当時「めちゃくちゃ格好いいじゃん!」と衝撃を受けて、母親に「これを買ってくれないと受験勉強しないよ」と脅して買ってもらいました(笑)。これは最初に復刻されたバージョンで、カラーも OGカラーです。当時、めちゃくちゃテンションが上がって即ゲット指令!

TOMMY 言い回しが懐かしのストリート誌『Boon(ブーン)』世代のそれ(笑)。

ITO 当時は今と違い、足袋(たび)型のソックスがあまり売っていなかったので、無理矢理普通のソックスで履いたのも良き思い出です。海外で“忍者シューズ”なんて呼ばれたりしていて、これを履いてレースに参加したマラソン選手もいたとか。

福島 エア リフトはそもそもが“使い捨てのランニングシューズ”というコンセプトで作られたんですよね。ファッション的視点でも斬新でしたよね。僕はオリジナル版が発売された当時だと、ボリューミーなバッシュが好みだったので、注目はしつつも買わなかったんですよ。なので、中3でこれを選んだITOさんは、なかなか感度の高い“へそまがり”だったんだなと。

ITO マジっすか!(嬉)。

TOMMY ちなみに高校受験は成功したんですか?

ITO いや、志望校は落ちたっす……。

一同 (笑)。

FUKUSHIMA’s CHOICE 1
〈ニューバランス〉の「MU950 AK2」

【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

ITO (興味津々の様子で)なんすか、このモデル!?

福島 野球の審判用モデル「MU950 AK2」です。審判用は主審用と塁審用があって、こちらは塁審用。主審用にはボールが当たっても大丈夫なようにスチールトゥが内蔵されています。どちらにしてもスポーツショップでのみの専売なので、見たことがない方も多いのかなと。実はアメリカでは、審判用シューズにおけるニューバランスのシェアがすごく高いんです。

ITO (テンション爆上がりで)めちゃくちゃニッチなとこ攻めてきましたね!

福島 息子が少年野球のチームに入っていたんですが、試合では親が審判をやることになるんですが、日本の昔からある審判用シューズってソールがカチカチに硬いので、長時間履いていると踵(かかと)が痛くなるんです。その点、これはミッドソールにレブライトが採用されているのでクッション性も良く、耐久性もめちゃくちゃいいんですよね。

TOMMY そもそもクッション性って、審判に必要なんですか?

福島 塁審はボールを追っかけて、めちゃくちゃ走り回るんですよ。僕がサードの塁審でいても、ライト方向にボールが飛んで、セカンドの塁審が追っかけていったら、僕がセカンドにカバーで入るみたいな。そんな時にも、とにかく快適。ニューバランスマニアの自分としては、押さえておきたい1足ということで。

ITO ちょっとちょっと〜、福島さんマニアックすぎません?

ITO’s CHOICE 2
〈ナイキ〉×〈シュプリーム〉の
「ナイキ エア フマラ」

【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

ITO 2足目はナイキのエア フマラですが、インラインではなく〈シュプリーム〉とのコラボモデルです。オリジナルは1997年にACGラインからトレイルランニング用としてリリースされたんですが、当時はあまり売れなくて安売りされていたとか。それで、そこに目を付けたのがシュプリームのスタッフたちだったんです。

TOMMY へ〜、勉強になるなぁ。

ITO ボリューミーなシルエットがバギーなボトムスの裾にいい感じに引っかかるということで、店頭に立つ際によく履いていたそうです。しかも美配色揃いのウィメンズカラーをあえて。それを見た裏原宿のカリスマたちが履くようになり、ここ日本でもブレイクしたという経緯を踏まえて、コラボモデルでもウィメンズを意識した配色が展開されていました。中でもこのピンクが僕のお気に入りです♪

福島 その後、インラインとして復刻されて以降も、色々なカラバリで展開されていましたよね。当時のACGといえば復刻された「ラバドーム」や「エア モック」が中心だったところに、トレイルブームが巻き起こったことで、うち(シュープラザ)でも結構売れました。

TOMMY ウィメンズカラーって、あまり人気がないんですか?

福島 そもそもメンズとはシルエットもサイズ感も異なるため、実際あまり反応は良くないことが多いのはおっしゃる通りで。僕もそういったモデルを海外から仕入れてはあまり売れず、社内で「お前の趣味だろ!」と怒られることが多々ありました(笑)。

ITO いやいや、それは僕らにとってみれば褒め言葉ですよ。他の店にはない独自のカラーが出たほうがいいですし。

【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

FUKUSHIMA’s CHOICE 2
〈ナイキ〉の
「ナイキ デルタフォース 3/4 デラックス“温故知新2”」

【へそまがり“ストリートおじさん”対談】チヨダ・福島×伊藤商店・ITOが語る、俺が偏愛する逸足【私物スニーカー5番勝負】

福島 ビジュアルに惚れて購入した、ミタスニーカーズさん提案の名作コラボシリーズ“温故知新(おんこちしん)”。これが第二弾で3色展開されていたうちの一足です。他2色も持っていましたが、手元に残っているのが一番好きだったこれのみです。

ITO そもそもなんで“温故知新”なんでしたっけ?

福島 トゥからヒールに向かって1980年代、1990年代、2000年代〜とそれぞれの時代を素材で表現しているんですよね。ミタさんは2005年にニューバランスの「574」でも、同じように過去の名作モデルのカラーリングを配置したモデルをリリースされていて、過去のいいとこどりブームですね。めちゃめちゃ格好よくないですか?

ITO この日焼け具合も含めて最高ですね。しかもデルタフォースっていうところが泣かせるなって。あと「3/4カットってなんだよ?」って読者がポカンとしてしまいそうなのも(笑)。ってこんな話、読者に分かるのかな?

福島 いわゆるミッドカットなんですが、通常のそれよりもやや深めのカットなんですよね。さらに、このスネーク柄×紫のパテントレザー×金色のスウッシュと配色も独創的で。もともと、フォース系モデルが好きなんですが、「エア フォース1」はみんな履いていて被るのがイヤで、これ以外にも「アルファフォース」や「エア フォース」の2や3など色々と手を出していました。

TOMMY へそまがりだなぁ。当時はどんな格好の足元に合わせていたんですか?

福島 これは自分的に夏限定モデルで、ひたすらショーツに合わせていました。まぁ、今と変わらずストリート系ですよ。

次のページ>>白熱の“リーボック対決”と、『スラムダンク』の宮城リョータ着用モデルが登場!

この記事を書いた人

メンズファッション誌やモノ系のWEBメディアを中心に、ファッション、モノ、アイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。

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Website:https://smartmag.jp/

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