水風呂がないサウナ（蒸気風呂）！蒸気風呂→整い椅子→着替えて畳で横になるがルーティンの田辺温熱保養所

今回ご紹介するのは、1946年創業の日本古来から伝わる蒸気風呂【田辺温熱保養所】です。こちらの施設はゆっくりと堪能してもらうために、必ず予約を取らないといけないという事前情報のもと、数日前に予約を取らせてもらいました。

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女将さんから事前に電話で「ウチは飲み物、食べ物に加えて、館内着もないので持ってきてください」と言われており、しっかり準備して岐阜へ。保養所ってことは、福利厚生施設!?など色々と考えながら岐阜の大垣駅に向かい、タクシーで走ること約10分。普通の民家のような建物に到着！

こちらが77年続く田辺温熱保養所です。御主人と女将さんにご挨拶して、館内を紹介していただきました。

普通のサウナルーティンでは、サウナ→水風呂→休憩が基本ですが、田辺温熱保養所では体を冷やさないことを徹底しているため下記のようなルーティンになります。

蒸気風呂→整い椅子→蒸気風呂→整い椅子→蒸気風呂→整い椅子→着替えて畳で横になる

これを3セット行うと、薬草が身体に染み渡ります。入る際の注意点はただ一つで、人が入ってない時は蒸気風呂の扉を必ず少し開けておいてください。閉めてしまうと熱くて次の人が入れませんと、女将さんに解説していただきました。

いざ本命の蒸気風呂とご対面。高さが約3mある蒸気風呂は圧巻です。

扉の隙間から薬草のいい香りが浴室全体に広がります。小さな扉から蒸気風呂へ入ると、そこは真っ暗闇の空間で、立って4名くらいが入れるくらいのスペースです。最初は少し怖さもありましたが、薬草の香りと蒸気がリラックス空間へと導いてくれます。

この蒸気風呂は室外にあり、灯油ストーブでは伊吹山麓で採取された薬草と自家製無農薬栽培で育てた薬草を蒸し、蒸気を送り込んでおり、灯油ストーブの影響かものの数分で滝汗が流れます。

正直、扉を閉めると4分が限界……いつもであれば水風呂に直行ですが、77年の歴史には逆らえませんので整い椅子で呼吸を整えます。

回数をこなすごとに、身体に薬草が染みてくるのを実感できます。3回繰り返した後に汗を拭き、持ってきたルームウェアに着替えて畳に毛布を敷いて横になります。

ヤカンに温かいお茶が準備されており、ここでも体を冷やさないことが徹底されています。

横になって数分しても汗が止まらず、初めて芯から体が温まり、デトックスしていることを実感し、扇風機の風と体からはまだ薬草の香りがして心地よく目を閉じると、新しい快感に導かれていくのが分かります。

これを2セット、3セットと続けていくと、畳に敷いた毛布もびしょ濡れになり、3時間も汗をかき続けていたことを実感できました。体を温めること、胃、腸を温めることの大切さを実感できる施設で、保養所という言葉の意味が理解できました。

最後に御主人と女将さんにご挨拶し、都に戻ることにしました。東京から往復5時間かかりますが、ぜひまた行ってみたい施設です。

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