徐々に盛り上がるeスポーツ!世界に誇るプロゲームプレイヤー・梅原大吾&ときどが見据える未来は?
ガンホーとカプコンのコラボレーションによるカードゲーム「TEPPEN(テッペン)」のアジア・日本でのリリースを記念したイベントに、日本が世界に誇るプロゲームプレイヤー梅原大吾さん(以下、梅原。写真中央)、ときどさん(以下、ときど。同左)のお二人も参加! そこで、eスポーツ黎明期から世界で活躍するお二人から見た、今の日本のeスポーツについて話を伺った。
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――“eスポーツ元年”と言われた2018年を経て、日本のeスポーツの現状をどのように見ていますか?
梅原「やっぱりアメリカの規模は大きいですね。それに比べたら日本はまだまだ小さいです」
ときど「だけど2年前くらいからは大分風向きが変わってきた気はしますね。4年前くらい前には、アメリカや韓国ではシーンとしてしっかりと成り立っていて、ビジネスも確実に拡大してきました。日本でもここ数年“eスポーツのムーブメントが今年は来ます! ”っていうことを毎年聞いてはいたんですけどね」
梅原「だけど“あれ?去年も聞いたけどな~”っていう感じ(笑)」
ときど「それが、僕らプレイヤーもそうですが、関わっている様々な企業や運営側とかの努力がようやく実ったのが2018年でしたね。その勢いが今年もそのまま続いているので、海外との規模感の差が埋まりつつあるんじゃないかと思っています」
――アメリカには「EVO」などの大規模な大会がありますが、日本でもそういった有名大会が存在するのでしょうか?
梅原「昔は『闘劇』っていう大会があって、その大会はEVOと比べても遜色のない存在感とハイレベルなプレイヤーが集まっていました。だけど残念ながらその大会がなくなってしまって、しばらくは寂しい状況にありました。今では『EVO JAPAN』がそれに変わる大会になっていますね」
――今後の日本のeスポーツを盛上げるにあたって、日本のトッププレイヤーとして何か意識されていることはありますか?
梅原「近年は、様々なゲーム関連のメーカーさんやメディアが以前よりも増して積極的に盛り上げてくれています。ですので、プロになりたての頃よりも盛り上げるために体を張ってリードしなくちゃ、という大きな気負いが軽減されました。ようやく僕らの進む方向が一緒になったという感じで、相乗効果が表れ始めていると思います。僕らプレイヤーとしてはその分負担が軽くなっているのでトレーニングや大会に集中できてすごくありがたい環境にあると思っています」
ときど「約10年前のプロゲーマーという道がなかった時代に運良く入り込んで、黎明期から残っている人間って、ごくわずかだと思います。だから昔を知っている数少ない人間として、プロゲーム&eスポーツの昔の状況というか歴史っていう部分も、どんどん発信していければと思っています」
――今回のイベントで発表されたゲーム「TEPPEN」に、eスポーツと言う観点からどのような点を期待しますか?
梅原「従来のカードゲームは将棋や囲碁などテーブルゲームのように長考が当たり前の世界なんですが、このTEPPENは長考が存在しないので、皆が思っているような対戦型ゲームのイメージに近いですね。僕はせっかちなので、すぐに結果が出たり、試合が展開したりしないと気が済まないタイプ(笑)。そんな僕みたいなタイプでもすんなり入っていけますね。だから、ボクたちゲーマーのために作られたゲームだと感じます」
ときど「待ち時間がほとんどなくて、瞬時瞬時の判断が求められたりとか、カードゲームとはいえテクニックがすごく反影されやすいですね。やり込み度も高いし、プレイするほうも観るほうもどちらも楽しめるし、eスポーツに向いていると感じます」
――普段はストリートファイターで超人的な反射神経とスキルで百戦錬磨のお二人と、カードゲームの組み合わせと言う意外性もありますが。
ときど「カードゲームってプレイヤーの数も多いですし、レベルの高さもかなりのものだと思います。だけど『TEPPEN』だったら我々の過去の経験も多いに活かせそうだし、ひょっとしたら“てっぺん”を目指せるかも(笑)って望みを感じます。これは僕らも挑戦する価値はありますね」
――お二人ともストリートファイターでは「リュウ」や「豪鬼」といった特定のキャラクターを使用していますが、「TEPPEN」でもそのスタイルになりそうですか?
梅原「プレイした感触だと、アクション要素だけじゃないので、こだわりを持つのはゆくゆく危険になってくるかなと。ですので、キャラクターを幅広く使いこなせたほうが楽しく遊べるんじゃないかと感じています」
ときど「僕の場合だと、入り口としては自分が普段使っているキャラでゲーム性を学んで、上達できるところまでは使います。そこから先のシビアな戦いが求められるレベルにまで到達したら、こだわりを捨てなければならない時期が来たと感じるでしょうね」
日本のeゲームを格闘のジャンルから牽引するお二人。もしかしたらカードゲームシーンでも彼らの活躍を拝める日が来る、かも!?
カードゲーム「TEPPEN(テッペン)」とは?
ガンホーとカプコンが強力なタッグを組んで誕生したアルティメットカードバトル。「ストリートファイター」「モンスターハンター」「デビル メイ クライ」「バイオハザード」といったカプコン作品の人気キャラクターが一挙に集結した対戦型デジタルカードゲームで、戦闘はターンではなくリアルタイムで進行。これまでにはなかったスピード感あふれる戦闘が展開され、カードゲームとは思えないほどのスリルと爽快感を味わうことができる。
©GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved. ©CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
※カードゲーム「TEPPEN(テッペン)」のアジア・日本でのリリースを記念した本イベントは、8月8日に開催されたものです。
文・本間 新
(編集・熊谷)
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