【岡本圭人初主演ドラマ『リズム』に出演中】吉柳咲良は攻めの姿勢を貫く、元ピーターパン。負の感情に強くて破天荒な中身を、そのまま丸見せ。
執筆者: ライター/TOMMY
25歳以下の若手に突撃インタビューするweb連載「シゼンタイのU25」。第12回目のゲストは、俳優の吉柳咲良(きりゅう・さくら)さん。わずか12歳で、芸能界の登竜門の一つであるホリプロタレントスカウトキャラバンで見事グランプリを受賞! その翌年から6年間に渡り、人気ミュージカル『ピーター・パン』で主人公ピーターパン役を演じ、現在はドラマや映画で俳優として活躍中! そんな彼女が本連載の発起人である“徳さん”ことスタイリスト・徳永貴士さんとは旧知の仲ということで、1時間半を超えるインタビューを決行。SNSで見る限り、髪色も髪型もファッションもコロコロ変わるし、投稿内容もその時々でバラバラ。要はどういう人なのか全てがナゾ。でもだからこそワクワクと湧く興味。では、早速掘っていくとしましょうか。
天邪鬼、二律背反、妄想癖
持たれたくない固定観念。
自分にめちゃくちゃ素直な19歳
ライター・TOMMY(以下、TOMMY) 今回のゲストですが、なんでも徳さんは小学生の頃から面識があるそうですね。
「元祖マシュマロボディ」こじはるの写真集がスゴイってウワサを本人に直撃してみた!
スタイリスト・徳永貴士(以下、徳永) そうね。小6の頃から知っていて、何だったらオフショット的な写真もスマホに沢山入ってるくらい(笑)。なので、今回は新鮮な気持ちでTOMMYに掘ってもらうために、俺は発言少なめでいこうかなと。
TOMMY 一理ありますね。では、そんな徳さんがこのタイミングで出演をオファーしたのには、何か理由があるんですか?
徳永 デビュー前のオーディションから出演作やSNSなんかを通じて成長を見ているんだけど、しっかりと出演作では爪跡を残しているし、最近すごく大人っぽくなったなと。そこで今後さらに注目株になっていくことは間違いないので、今しかないな!ということでオファーしちゃいました!
TOMMY というわけで今回のゲストは、俳優として活躍中の吉柳咲良(きりゅう・さくら)さんです!
吉柳咲良(以下、吉柳) 吉柳咲良です。今年19歳になりまして、今人生で一番楽しい時間を過ごしているところです(笑)。よろしくお願いします!
TOMMY いきなり、ここからは下り坂みたいな自己紹介(笑)。
吉柳 アハハ(笑)。どちらからといえば上がっていってるって感じです。
徳永 なるほど。その結果、楽しい毎日を過ごせているってことね。
吉柳 そうなんですよ。やっと全部が楽しくなってきましたね、仕事もプライベートも。もちろん自分から入りたくて芸能界に入ったんですけど、実際は想像以上に大変なことが多くて。“楽しい”と感じるよりも「頑張らなければ!」という“焦り”といったマイナスの感情が前に出ちゃっていたのが、最近本当に“頑張る”と“楽しい”がすごくいいバランスで成り立っているように感じています。
TOMMY 幼稚園の頃からダンスをやっていたということですが、どんな子どもだったんですか?
吉柳 一言で表すなら……“破天荒”。しかもめちゃくちゃ天邪鬼(あまのじゃく)で、「やれ!」と言われるとやらないし、「やるな!」って言われるとやりたがるみたいな大人を困らせる子どもでした。まぁ、そういった部分は今も変わりませんが(笑)。
TOMMY そんな子どもが、なぜスカウトキャラバンに応募したんですか?
吉柳 目立ちたかったんだと思うんですよね。人から注目されるのが好きだったし。ダンスをやっているとコンテストやイベントに出場した際に、他の出場者や観客が名前を叫んでくれたりするんですよ。そこで感じたんです。「あ、超快感♡」って。
TOMMY そこからスイッチが入って。
吉柳 そう。それで表に出る仕事がしたいってなった時に、テレビで観た石原さとみさんに一目惚れ。「超かっこいい!超好き♡」みたいな。でも当時は12歳で受けられるのが子役オーディションくらいしかなくて、「子役じゃなくて女優になりたい!」と探して見つけたのが、第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」。憧れの石原さとみさんと同じ事務所で12歳でも受けられるとなれば、もう受けるしかない!と。とはいえ、まさか受かるとは思っていなかったので「いい経験になるんじゃない」と母も了承してくれたので応募して。それで、書類選考を通過してオーディション会場に行ったら、そこにいるのは本当に可愛い子ばかり。緊張のあまりお腹が痛くなっちゃって会場の隅っこにしゃがんでいました……。
TOMMY そこだけ聞くと残念な結果に終わったのかぁと思いきや、まさかの歴代最年少の12歳でグランプリを受賞! よく(お笑いの漫才頂上決戦)M-1グランプリなんかでも優勝すると次の日から人生がガラッと変わると聞きますが、友達や周囲の反応はどうでした?
吉柳 学校ではやっぱり反響がありましたね。当時、テレビの朝のニュース番組でも取り上げられたりしていたので、そこから良くも悪くもガラっと変わりました。
徳永 そりゃ、スポーツ新聞にも載ったら反応あるでしょう。急に自称“友達”が増えたり、顔も知らない遠い親戚が現れたりして(笑)。
吉柳 あとは「一緒に写真撮って!」とか「サインちょうだい!」とかも。サインに関しては「ないよ」ってお断りして(笑)。
TOMMY 翌2017年にはミュージカル『ピーターパン』の10代目ピーターパンに抜てき。しかも歴代最年少とタイ記録の12歳で!
吉柳 演技は初体験でしたし、それこそミュージカルなんて存在すら知らなかったので、歌って踊ってお芝居をする難しさも当然知らない状態でのスタートでした。私、あんまりディズニー作品を観るような子どもではなかったので、恥ずかしながらピーターパンも知らなかったんですよ。
TOMMY それはちょっと珍しいですね。
吉柳 ですよね(苦笑)。「ピーターパンって何?」っていう物語自体を知らない状態で入って、そこから演じる役について深く知って、最終的には自分がその存在自体にならなきゃいけなかったので、とにかくガムシャラにやっていました。1年目は特に。
TOMMY すごいですよね、初舞台がミュージカルで宙釣りまでやるって。大変じゃなかったですか?
吉柳 それが、夏になってピーターパンの稽古&公演期間に入ると、体力が無限に湧いてくるんですよ。
TOMMY 無敵タイムかぁ。『スーパーマリオ』でスターを取ったときみたいな。
吉柳 そうそう。寝なくても一日2回公演できたし、現場でも自分より年下のキャストと一緒に走り回ったり側転したり。「休め」と言われているのに、稽古場ではずっとそんなことばっかりやっていました。
TOMMY ヤンチャだなぁ。その後、劇場アニメ『天気の子』で声優デビュー! しかもヒロインの弟で小学生の天野凪役。新海監督の作品は、絵コンテの状態で、登場キャラクターの仮声まで入れてあるそうですね。
吉柳 『天気の子』でも、最初から最後までムービーになったものをもらっていたので、すごく演(や)りやすかったです。初めての声優出演作が『天気の子』で、本当に良かったなと思いました。声優という職業は難しいけれど、すごくやりがいがあって好きです。
TOMMY 同年には映画『初恋ロスタイム』でヒロインを演じ、念願のスクリーンデビュー。
吉柳 この時期は、大変だった記憶があります。『ピーターパン』と『天気の子』が並行して進行していたこともあって、舞台で声が枯れちゃってる状態でアフレコしなきゃだったりして余計に。でも結果的に、そのハスキーな声が男の子の役を演じる際に生かされて良かったです。
TOMMY そして2021年には連続ドラマ初出演を果たしました。もうこの頃には、「芸能人になった」という感覚はありましたか?
吉柳 今もですが、基本的に「自分が芸能人だ」という感覚があまり持てないんですよね。周りの友達にも「本当に芸能人感がないよね」って言われますし。
TOMMY ずっとそんな感じですか?
吉柳 地元の栃木から上京するにあたって、最初は東京にはお店も沢山あってすごく楽しい場所だと思っていたんですが、実際に来てみると建物がデカくて怖いんです。当時は身長も149cmほどしかなかったし、人も多くて歩くのも速いし。「みんな何をそんなに生き急いでるんだろう?」と思いながら、周囲の流れに沿って歩いていました。
TOMMY じゃあ、“東京に染まった”みたいなのも全然なく?
吉柳 う〜ん、「カラオケが歩いて行ける距離にあるのは最高!」とは思ったのかなぁ。その頃は、カラオケかマクドナルドしか行ってませんでした。
TOMMY 1人カラオケに行くというのはテレビで観ました。今だとどんな曲を歌うんですか? 声質的にはAdoとか合いそうな。
吉柳 Adoさんは超歌います! 声も似ているってたまに言われますね。
TOMMY 今もプライベートはカラオケばっかり?
吉柳 カラオケにいるか……。
徳永 雨に打たれながら踊るか?
TOMMY TikToKの話ですね(笑)。夜、雨に打たれながら踊っていたあの動画。
吉柳 アハハ(笑)。一緒にいた友達が傘を持たない派なんです。それで遊んだ時に「雨が降るからね」と言ってるのに案の定、傘を持って来ず。私は一応持っていたんですが、2人で入るには小さくてやっぱり濡れるじゃないですか。それで、「邪魔だし、もう濡れても良くない!?」ってなって。そうしたら結構、雨が強くなってきてビッチャビッチャになったから、「楽しんだもん勝ちでしょ!」と。
TOMMY&徳永 あるある(笑)。
TOMMY TikToKは、すべて吉柳さん主導でやっているんですか?
吉柳 はい! 全部やってます。動画編集も超好きで。
徳永 やり始めの頃は、旬のネタで踊る動画が多かったよね。
吉柳 最初の頃は、「こういうネタが流行ってますよ」「こういうネタをやったほうが再生が伸びると思いますよ」っていうのを教えてもらってやっていたんですが、自分の個性を潰したくないし、自分っぽくない偽りのキャラクターみたいなのが世間に出るのもイヤだなってなって……。
徳永 たしかに観ていて、ちょっとそういう空気を感じたね。あのダンスも練習が必要でしょ?
吉柳 その場で覚えるか、前日にちょっと見て覚えるかですね。そこでクオリティの低い作品を出したくはないので、なるべく自分のペースでひとつひとつの投稿を丁寧にしていくのがベストなんですけどね。
TOMMY 更新ペースも結構頻繁でしたよね。
吉柳 一日に何本も撮影してました。髪型も格好もそのたびに変えて、別日にアップしてってっていうのをやっていたので、仕事感が強いなかでやっている感覚はありました。
TOMMY 今は?
吉柳 やりたいときに更新して、なんか楽しいって思ったものをやるみたいな感じ。あまりにもネタがない場合は、「こんな感じで遊んでましたよ!」と写真や動画に曲をつけてアップしたり。それが意外とウケるんですよ。ファンの皆さんもプライベートで何していのるかを知りたいようで。
徳永 結構ナゾだもんね。
TOMMY そして2022年にピーターパンを卒業し、劇場アニメ『かがみの孤城』に出演し、2023年は7月に『リズム』(フジテレビ・火曜ACTION!枠)でヒロイン・立花めぐみ役。さらに『褒めるひと褒められるひと』(NHK総合・夜ドラ)の第6週でメインゲスト・柴田弥生役を演じると。
徳永 好調じゃん!
TOMMY 『リズム』で演じるヒロイン・立花めぐみはどんな役ですか?
吉柳 ハッキリと物ごとを言いすぎちゃう性格で、自身はお母さんから「あんたはお兄ちゃんとは違うんだから」と言われて育ってきたことで、トラウマを抱えていて人前で踊れなくなってしまっているけど、ダンス愛はすごく強い。そんな女の子です。『リズム』はもうお芝居よりもダンスを踊っているほうが多かった気がしますね、もうガッツリと。なのでメチャメチャ楽しかったです!
TOMMY 吉柳さんくらいの年齢だと、高校生だったり等身大の役柄が多いと思いますが、これまで演じてきた中で難しい役ってありましたか?
吉柳 『未来への10カウント』で演じた西山愛がそれこそ自分に一番かけ離れた役で、一番試行錯誤しましたね。絶妙な可愛らしさがすごくやりにくくて、それがメチャメチャあざとかったりと振り切っていればもう少し演じやすいんですけどね。なので、王道キラキラ系の恋愛作品のオーディションはマジで受かりません。
徳永 一応、王道キラキラ系とかのヒロインには興味があるんだ。
吉柳 まぁ、憧れとしてはあるんですけど、うまくできないんだよなっていう。キュンキュンする感じもあまり理解できなくって。
TOMMY オーディションは、自分からこの作品に出たい!と立候補するんですか? それともマネージャーにお任せ?
吉柳 基本的に自分からはありませんが、アクションをメッチャやりたいという気持ちはあります。それも男性顔負けのゴリゴリなやつを。スタントマンも使わず、なんだったら実際に当ててもらっても構わないし。
徳永 そっちもイイけど、やっぱ朝ドラじゃない?
吉柳 そうですよね。オーディションも受けてはいますが、まぁ受からない(笑)。
徳永 こう言っちゃなんだけど、咲良ちゃんってあまり掘っても面白くないからね。
吉柳 それは本当に。全て曝(さら)け出しちゃっているから隠し玉もなくて、「実は○○」みたいなギャップや面白みがゼロですからね。
徳永 その分、何に対しても本気っていうのはあるね。特に変顔とかヤバいから!
吉柳 うちの母親がよく言うんですよ。「咲良は変顔してる時が1番可愛い」って(笑)。
TOMMY では写真も全部撮り直しましょうか? 変顔で。
徳永 いや、そこはこのままで(笑)。ところで、これまでスランプになる時期ってあった?
吉柳 いやいや、常にスランプでしたよ。何が正解なのかも分からないし、納得がいったこともないですし、毎回「よく分からない」って言いながらやってきました。
TOMMY そんな中でも見えてくるもんですか? 吉柳咲良のスタイルってやつは。
吉柳 それでいえば、“負の感情に強い”ので、そういった演技や役は抜群に得意だと思います。逆に「心の底から明るい役をやれ」って言われるほうがキツイです。その裏に何かあると思われちゃうんです。
徳永 基本は楽しい人だけどね。裏表なくサバサバしている感じで付き合いやすいし。
吉柳 裏表ないついでに言っちゃうと、実は部屋の片付けが苦手です(笑)。
TOMMY ”ザ・ズボラ”だぁ。
吉柳 そうですね。食べ物に関しても、ファストフードとかコンビニとか行きまくっちゃいますね(笑)。
徳永 食レポとか無理だね。
吉柳 ちゃんと美味しいものは美味しいって言いますよ。ただ変なところでこだわりがすごく強くて、それが食べ物自体へのこだわりではなく、その時の自分の気持ちに優先することに対するこだわりっていう話で。みんなそうかもしれませんが、食欲って人生においてめちゃめちゃ重要じゃないですか?太るから食べるの我慢するのとかすっごく苦手です(笑)。
TOMMY めちゃくちゃ自分に素直ということですね。
吉柳 そうなんです。今現在、食以外に幸せを見出せないので、その幸せの瞬間を邪魔されたくなくて。自分が食べたいものを食べることを邪魔する人間は“悪”だと思って生きています。
TOMMY (笑)。では、好きな食べ物は?
吉柳 果物と野菜がすっごい好きです。揚げ物や油物は胃もたれしちゃうんです。とはいえ、たまに食べたくなるんですよ、マックとか。で、その“たまに”の頻度が最近高くなっていて。何を食べようかと考えるのも面倒くさいときに、「マックなら美味いし」って分かっている安心感もあるし。
TOMMY じゃあ、吉柳咲良の脳内を図にすると?
吉柳 自分のことが2割、他人のことが8割って感じで、他人のことで常に頭がいっぱいです。人嫌いなんだけど、その一方では大好きみたいな。
TOMMY 本当に天邪鬼というか、二律背反がすごい。どういう相手だと仲良くなれます?
吉柳 MBTIってご存知ですか?
TOMMY 正式名称はMyers–Briggs Type Indicator。心理学をもとにした性格診断ですよね。
吉柳 私、それを出会った人にメチャメチャやらせまくるんです。それで自分と同じ結果が出た相手とは、確実に気が合うって分かるっていう。メッチャみんなにやってほしいです。
徳永 具体的にはどういう性格なの?
吉柳 妄想癖の強い人たちとは仲良くなれます。逆に、現実主義者のように感情に左右されないタイプとは相性が良くないようです。
TOMMY やっぱり人って話してみるまで、分からないものですね。
吉柳 基本的に、こういう人って決めつけられたり固定観念を持たれたくないんです。最近、TikToKのコメントで「こういう子だったっけ?」とか書かれるんですが、演じてきた役のまんまだと思われると、そういう人間にならなきゃと思って自分が息苦しくなっちゃう。なので素の自分のままでいようとしているうちに、何も隠せなくなっちゃいました。逆に動画とかを色々見ていただいて、どう感じました?
TOMMY SNSを見ている限りは、複数人で運営してるアカウントみたいだなと感じました。もしくは何かのキーワード検索でヒットした検索結果が並んでいるような。共通している部分はありつつも、バラバラという印象を受けるというか。
吉柳 たしかに何人かいる感覚があって、本当に変なんです。私の脳内って。映画や漫画などそのときに観た作品に影響されすぎて“それ”になっちゃうときも多くて、服装や髪型にメイクも、その時々の“なりたい自分”になるために変わるみたいな。ピーターパンを演じていた頃は、男の子みたいになりたくて髪を短くしていたし、逆に女性らしさが欲しいってときはウィッグも被っちゃうし。常に何かの役を演じていたいんだと思います。
徳永 そこも妄想癖に繋がるのかな。
吉柳 “授業中の教室に強盗が入ってきて、それを自分が倒してみんなを助ける”っていう妄想ばっかりしている小学生でしたから。
TOMMY それ男子が全校集会のときに考えるやつ(笑)。より吉柳咲良が分からなくなりました。
吉柳 実は、私も自分自身がいまだに分からず、常に模索し続けているように感じます。とにかく自分が心躍(こころおど)ることが好きで、常に漫画やアニメの主人公(ヒーロー)になっているような感覚でいるというか。
徳永 そこはヒロインじゃないんだ。
吉柳 だってヒロインって受け身のタイプばかりで面白くないじゃないですか。私は、攻めの姿勢が好きなんで。
TOMMY 漫画などの原作モノで実写化するならやりたい作品ってありますか?
徳永 攻めの姿勢でしょ? じゃあ『十字架のろくにん』とか。最近ずっと推してるんだけどさぁ。
吉柳 メチャメチャ人が死にまくる復讐の漫画じゃないですか!(笑)。私、矢沢あいさんの作品が好きなんです。『NANA』は一生読み返し続けていくだろうし、作品の影響で〈ヴィヴィアン・ウエストウッド〉もメッチャ好きになって。作中にも登場する襟がハート型のラブジャケットが超欲しくて憧れたけど、おいそれと手が出せる値段じゃないので諦めて……。
徳永 だから俺もちょいちょいプレゼントしてるよね。
TOMMY 溢れ出る親戚のおじさん感(笑)。矢沢さんも復活してもらいたいですね。
吉柳 本当に。矢沢あいさんの作品は言葉が素敵なんですよ。「うわっ!こんな言い回しあるの!?」って。漫画好きの母の影響で好きになったんですが、もう刺さりまくっちゃって。「あぁ〜こういう恋愛してみたいけど、自分には無理だなぁ」みたいな。
TOMMY 分かる! 矢沢作品で描かれる恋愛って、すごく疲弊(ひへい)しそうなイメージがあります。
吉柳 ですよね。でも、むしろ疲れたい! それぐらい何かに本気になりたいです。いつも本気になるのが面倒で、なろうとする手前で止めちゃっていたので。
TOMMY その辺りをもっと掘りたいところですが、そろそろお時間。最後に読者へメッセージをお願いします! これがあると不思議と締まるんで。
吉柳 最近は『リズム』の立花めぐみのように、自分の得意分野を活かした役をいただけるようになって、これまで以上にお芝居が楽しめるようになってきました。今後は頑張っているだけではなく、“楽しんで演じている”ことも伝わればいいなって思います。「なんだかよく分からない子だけど印象に残るな」とか「面白いな」って思ってもらえれば本望なので、ぜひ色々な作品で私を見つけていただけたら嬉しいです!
TOMMY ありがとうございます。バッチリ締まりました(笑)。
(了)
Tシャツ ¥9,061/Rest&Recreation、スカート ¥13,040、トラックジャケット ¥13,040/ともにKIRSH(すべてムシンサ グローバル ストア https://global.musinsa.com/ )、その他/スタイリスト私物
Profile/吉柳咲良(きりゅう・さくら)
2004年4月22日生まれ。栃木県出身。2016年、第41回ホリプロスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」にて歴代最年少12歳でグランプリを受賞。翌2017年2月、最年少タイの12歳でミュージカル『ピーターパン』の10代目主演に抜擢、7月に女優デビュー。2019年に新海誠監督アニメ作品『天気の子』で、ヒロインの弟で小学生の天野凪役を演じ、同年、映画『初恋ロスタイム』でヒロインを演じ、念願のスクリーンデビュー。2021年、『青のSP-学校内警察・嶋田隆平-』『ここは今から倫理です。』の2作品に出演し、連続ドラマ初出演を果たしたことで注目を集める。2022年、6年間務めた10代目ピーター・パン役を卒業。また、劇場アニメ『かがみの孤城』にメインキャラの1人、アキ役で出演。2023年7月、フジテレビ火曜ACTION!枠『リズム』、NHK総合・夜ドラ『褒めるひと褒められるひと』の第6週にメインゲスト・柴田弥生役で出演。今後、さらなる飛躍が期待される。
吉柳咲良オフィシャルサイト:https://www.horipro.co.jp/kiryusakura/
吉柳咲良公式インスタグラム:@kiryusakura_official
吉柳咲良公式ツイッター:@kiryusakura422
web連載「シゼンタイのU25」とは?
『smart』でもお馴染みの人気スタイリスト・“徳さん”こと徳永貴士さんが、これから注目されるであろう才能溢(あふ)れる25歳以下の若手に突撃インタビューするweb連載「シゼンタイのU25」! 徳永さん自身がスタイリングした衣装を着てもらって撮影し、ゲストから話を聞き出し、飾らない自然体の姿を読者に知ってもらおうってワケです。
撮影=斎藤大嗣
スタイリング=徳永貴士
ヘアメイク=佐野 翠
構成=熊谷洋平
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この記事を書いた人
メンズファッション誌やモノ系のWEBメディアを中心に、ファッション、モノ、アイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。
Instagram:@tommythetiger13
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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