【注目のドラマ『往生際の意味を知れ!』】W主演の見上愛×青木柚は「同じ思考で芝居を」。3度目の共演で息ピッタリ
執筆者: ライター/山口菜摘
過激なストーリー展開と、先が読めないミステリーさが話題を呼んだ漫画「往生際の意味を知れ!」を原作としたドラマが、3月7日(火)より見上愛×青木柚を W 主演に迎え、MBS/TBS ドラマイズム枠でついに放送開始。ドラマに先立ち、smart Webでは主演の二人にドラマ『往生際の意味を知れ!』がもっと楽しめる撮影裏話をインタビュー。NHKドラマ『きれいのくに』から始まりすでに共演は3回目! 実力派と名高い見上さんと青木さんの息ぴったりな掛け合いにも注目です。
目次
「BTSジョングクのドキュメンタリーがDisney+で配信」最年少メンバーの輝きと苦悩に迫る
突拍子のない日和が実は自分の大切なものを守ろうとする
真っ直ぐな人とわかるのもドラマならでは
(写真・左より)日下部日和役の見上愛、市松海路役の青木柚
――同名漫画が原作の本作品。原作を読んだときの感想は?
青木 柚(以下、青木) 恋愛を軸に話が進んでいくんですが、斬新な展開の連続でスリリングになっていくスピード感やシリアスさと、ちょっと滑稽(こっけい)で愛おしい部分のバランスがすごくて、引き込まれながら読みました。
見上 愛(以下、見上) 私は原作をもともと読んでいて、次の話が出るのを楽しみにしていました。 毎話、毎話すごく裏切られるんですよね。自分で推理しながら読んでいても、全然違った展開になるところが面白いなぁと。原作は連載中でまだまだ謎が多いですけど、ドラマの脚本では(日下部)日和の気持ちもわかりやすく提示してくれていて、一見、突拍子のない女の子に見えるけど、意外とまっすぐに自分の大切なものを守ろうとしてる子なのかな、と理解が深まりました。
――市松海路と日下部日和とそれぞれクセのある役を演じるにあたって工夫したことは?
青木 普段自分が演じる役柄は、“生感”というか、リアリティのあるトーンで話すことが多いんですけど、海路を演じるときはコミックから出てきたような話し方にしています。漫画原作だからそういう風に演じようということではなく、海路の個性として、日和に執着している部分をコミック的なトーンにしつつ、わざとらしくならないように普段演じているようなトーンとのバランス感を意識するようにしていました。
見上 日和は生きている感じがしないほうが面白いと思っていて。漫画で私が感じたことをそのまま皆さんに感じてほしいなと思ったので、漫画っぽい感じを残すように演じていました。同じ世界に生きてる感じがしない温度感、喋り方、間、声の使い方、動きとか。物語の後半に行くにつれて、日和の胸の内を隠さないんですけど、あえて「人間味を強めに出しちゃおう」と差をつけたり。青木さんが演じたイメージと同じ気がします。
自分たちのお芝居に向き合うだけじゃない状況に
責任と緊張感を感じた
――ドラマ『きれいのくに』、配信ドラマ『モアザンワーズ』に続いてお二人は共演が3回目。お互いについてどう思いますか?
見上 やっぱり信頼できるな、って思います。
青木 ありがとうございます!
見上 どんな設定だろうと、「これでいいのかな」などとあんまり疑わなくて済むというか、青木さんが演じるんだったら、そういうものだって思えちゃう。それと同時に全部見透かされている感じが怖いんです。なんとなくで演じてしまったら、それがバレて信頼されなくなるような気がします(笑)。
青木 そこは同じです。お互い同じような思考でお芝居に取り組むからこそ、やっぱり緊張感はあるかな。最初に共演したときは僕は10代だったんですけど、そのときから約3年間、ふたりとも色々経験して、今回はただ自分たちのお芝居に向き合っていればいいっていう状況だけじゃなく(主演という)責任もあったから余計に。
見上 現場全体のことを考えて、お芝居をしていないときの時間の過ごし方みたいなところもね。
青木 そういうところも含めて、この人にがっかりされたくないなと思うところはあります。でも(見上さんも)このインタビューで初めて「同じ気持ちだったんだ」って知って。
見上 (現場では)絶対口に出せない。
青木 現場を一緒に乗り切ったからこそ感じたことで。3度の共演で同じ時間を過ごした見上さんとじゃないと、なかなかこの1カ月の撮影を乗り切ることはできなかったんじゃないかなと思います。
日和が海路を想う気持ちは“推し活”に近い!?
――海路の日和に対する変わらぬ凄まじい愛情が感じられる本作ですが、青木さんは同じ男性として共感できますか? 逆に見上さんはそう思われることに対してどう思いますか?
青木 本当にすごいなと思います。一人の人をずっとあの熱量で愛せるって相当なものですよね。僕はそこまで一つのことをずっと続けられるほうではなくて、唯一続けているものと言ったら俳優のお仕事くらい。だから海路のその異常なほどのまっすぐさは尊敬します。
見上 (海路のような愛情表現は)自分も相手のことが好きだったらすごく嬉しいと思うけど、 全く好きじゃなかったら本当に怖いですよね(笑)。ファンとして推しを応援し続けるみたいな感情だったらわかるんですよ。もしかしたら海路が日和を思う気持ちもそうなんじゃないかな、って。見返りを求めてというよりは「応援してる自分も含めて好き! 好きなものがある自分が最強! 」という感じがするんですよね。あと(Creepy Nutsの)DJ松永さんと米代先生の対談を読んだときに、松永さんが海路に共感するとお話していて、そのインタビューを読むと納得するんですよ。あ、そういう人もいるんだなぁって。
山場だらけの撮影は共演者との
ほのぼのした雰囲気に救われた
――撮影でのエピソードで印象に残っていることは?
青木 海路と日和それぞれ大変なシーンがあって、
見上 そうだね。でも今回は同世代が多くて、ノリちゃん(八幡典子役の樋口日菜)も榊田(役の三山凌輝)も。こんなに同世代の方と一緒になる機会がなかったので、ほのぼのした雰囲気にとても救われました。青木さんと二人だけのシーンは重いシーンが多くて、 どん詰まっていくというか。そこにノリちゃんとかが現れるとふわっとした空気感が天使ようで、癒やされていました。
デビュー前から応援していた三山くんとドラマで共演できてうれしい
――海路は7年間日和を思い続けていましたが、お二人が7年前から今でも変わらず、情熱を燃やしていることはありますか?
見上 中2ぐらいから観劇オタクになって、今でもずっと熱を燃やしています。
青木 男性のダンスボーカルグループを見ること。割と詳しいほうだと思います。榊田役の三山凌輝(BE:
――二人とも表現することに関係するものが好きなんですね。それが今のお芝居に生かされることも多い?
見上 観劇が趣味だとよく「勉強熱心だね」と言われるんですが、分析するとか全くそういう目で観ていなくて、 純粋に一観客として楽しんでます。元気になったり、パワーをもらえたりするので、仕事のモチベーションになるという面では生かされていますね。
青木 僕もただ楽しんで見ています。ダンスボーカルグループのメンバー
学生時代の「マイムマイム」を通じて感じる一体感
――学生時代に出会った日和を忘れられない海路ですが、お二人が学生時代で、どうしても忘れられない出来事って何かありますか?
青木 高校の文化祭で、ハイスクールミュージカルのような、
――その当時から芸能のお仕事をされていて人前に出るのはお手のものかと思っていました。そんなに緊張したんですか?
青木 ステージとカメラは全然違いました! そのときはお客さんのほうを見ずに足もとばかり見てしまって。でもそのお陰でダンスボーカルグループのメンバーにはなれないな、って諦めがつきましたけど(笑)。
見上 私はグラウンドで『マイムマイム』を友達と踊ったこと。グラウンドの真ん中でピクニックをしたり、踊ったりしました。
――他の生徒も参加してきましたか?
見上 全然! (笑)。
「往生際の意味を知れ!」に感情を振り回されるのが一番の楽しみ方
――改めてお二人が思う本作の見どころは?
見上 本当に1話は訳がわからないと思うんですよ。そのモヤモヤを抱えたまま2話以降を見ていただくと、とても引き込まれていくと思います。
青木 振り回されるかもしれませんが、
見上 私たちも楽しみです。
青木 山場だらけの撮影だったから、毎話見逃せないドラマになっている
見上 私たち二人のキャラクターもそうですけど、出てくるみんながそれぞれ大事にしているものがあって、そのために手段をいとわない人たちが集結した結果、物語が複雑に絡み合ってややこしいことになっていくところも面白いポイント。最初は理解できないところもあると思いますが、一度身を委(ゆだ)ねて見てほしいです。
Information
MBS/TBSドラマイズム「往生際の意味を知れ!」
3月 7 日(火)放送開始!
MBS 3月 7 日(火) 25:04~ 第 1 話放送
TBS 3月7日(火) 25:33~ 第 1 話放送
【あらすじ】主人公は、国民的エッセイ「星の三姉妹」の著者・日下部由紀を母に持つ、謎多き美女・日下部日和(見上愛)と、7年前に別れた元カノ・日和のことが忘れられず、元カノ教の敬虔な信徒と化していた、公務員・市松海路(青木柚)。“元カノと結婚したい”と公言するほどに、7年経った今でも日和との写真や映像を視聴することで自我を保っていた海路だったが、ある日落雷により自宅が全焼。思い出は灰となり、すべてを失った海路は拠り所をなくした絶望感から自殺を試みた瞬間、日和から電話が来ることで、人生が大きく変わりだす。7 年ぶりの再会を果たし復縁を夢見る海路が、日和からお願いされたのは「市松くんの精子が欲しい」という衝撃の一言だった。深呼吸必至の、狂気の“やり直し”ラブストーリーが、地上波放送ギリギリを攻めて待望の実写化!「お母さんの噓を暴きたいの」。日和が望む妊娠の裏に隠された本当の狙いとは……。
原作:米代恭「往生際の意味を知れ!」(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
出演:見上愛 青木柚
樋口日奈/三山凌輝/安斉星来 宮﨑優 遊井亮子 山本未來
監督:アベラヒデノブ
脚本:開真理、竹村武司
音楽:岩本裕司
制作プロダクション:イースト・ファクトリー
制作協力:SS 工房
プロデューサー:上浦侑奈、松本彩夏、小林有衣子
製作:「往生際の意味を知れ!」製作委員会・MBS
ドラマ「往生際の意味を知れ!」公式 HP
Profile/見上愛(みかみ・あい)
2000年生まれ、東京都出身。2019年に女優デビュー。その後、数々のドラマや映画に出演し、2021年映画『衝動』で初主演。直近では映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』など。
Profile/青木柚(あおき・ゆず)
2001年生まれ、神奈川県出身。NHK『
【見上さん衣装】トップス¥44,000、パンツ¥33,000/ともにグリードインターナショナル(グリードインターナショナル トウキョウストア☎03-6721-1310)、チョーカー¥50,600/プリュイ(プリュイ トウキョウ☎03-6450-5777)、その他/スタイリスト私物
【青木さん衣装】カーディガン¥28,000、プルオーバー¥27,000、シューズ¥19,000/以上すべてズッカ(A-net Inc.☎03-5624-2626)、パンツ¥28,600/ディスカバード(ディスカバード☎03-3463-3082)
スタイリング=下山さつき(クジラ)【見上さん】、小笠原吉恵(CEKAI)【青木さん】
ヘア&メイク=豊田健治 (資生堂)【見上さん】、Toyoda Yousuke(ROOSTER)【青木さん】
取材・文=山口菜摘
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この記事を書いた人
CM制作会社、出版社で女性誌、男性誌の編集を経てライターに。ヨガとキックボクシング、ダンスなどに励むべく、スポーツジムに週5で通うものの食欲に負けてしまう万年ダイエッター。美容やお笑い、音楽、漫画、韓国ドラマなどが好き。
Instagram:@yam_yam_guchi
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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