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ロレックス専門店クォーク店長が語る「ロレックスを手に入れるための傾向と対策」

――この雑誌が出るのが8月末なのですが、そうすると逆にいえば、ロレックスは今が買い時だと考えられますか?

矢島 そうですね、いつかは下げ止まりになります。ただ海外からの情報だと、まだもう少し下がるのでは、ともいわれています。なので、8月が買い時かと聞かれても何とも言えないのですが。ただ夏のボーナスシーズンなので、基本的には商品が動く時期です。そうすると、売れるからということで、ここで一回下がるのがストップするこ
とも考えられます。ですが、価格については本当に私たちのようなプロでも予測は難しいんですよ。それでもおそらく8月末はまだ下げ止まりの底ではない、もう少し先かと思います。

今、ロレックスに何が起きているのか?
3.注目される2022年度新作

――ロレックス以外の人気時計、たとえばオメガやパネライなどがありますが、そのあたりを含めて現在の腕時計市場はどうなのでしょう。

矢島 腕時計全体としては、今はやや落ち着いていると思います。しかしその中でロレックスは、たくさんの芸能人やユーチューバーがつけていますし、デザイン性、資産性などの点からも、例外的に価値の落ちない時計、ブランドと言っていいと思います。それに新しい話題も多いですから。

――といいますと。

矢島 今年スイス、ジュネーブで行われた腕時計見本市「ウォッチズ&ワンダーズ」で発表されたロレックスGMTマスターⅡのレフティには驚きました。左利き用の時計ですね。リュウズだけでなくデイト表示も左側に移動しています。というように、常に何をしてくるか、突然どんなモノを発表するかわからないロレックスのサプライズ性も、目が離せないところです。

――なるほど。ロレックスは別格ということですね。今、お店としてオススメのロレックスは何でしょうか?

矢島 サブマリーナー、エクスプローラーⅠあたりですね。もちろんデイトナもいいのですが、高価格なので若い方にはあまり現実的ではないと思います。

ロレックス専門店クォーク店長が語る「ロレックスを手に入れるための傾向と対策」

サブマリーナー[Ref.124060]¥1,758,000(クォーク上野本店☎03-3836-6337)

――エアキングなどのベーシックなモデルはどうでしょう?

矢島 若い方はドレス系よりもSSのスポーツタイプのモデルを好まれる方が多いようです。ドレス系はどちらかといえば、スポーツモデルを既に持っている方がセカンドウォッチとして買うといった動きになっていると思います。

――ところで、世界的にようやくコロナもそこまで気にするものではなくなってきて、日本にもインバウンドが徐々に戻ってくると思われます。ロレックスの動きにもこのことは影響を与えますか?

矢島 ありますね。特に円安の影響を受けて、外国人には買いやすいでしょう。もともとロレックスは海外に比べて日本では安かったのですが、さらに円安の追い風がプラスされます。あと、ユーズドでも、日本人って、時計だけに限らずモノをすごく丁寧に扱うので、外国人からするとユーズドですら新品と変わらなく見えるというのも重要で
す。

――そうなると、外国人が一気に状態のいいモデルを買うので、海外に流出してしまうことになりますね、そして一度出たらもう二度と日本には戻ってこない。

矢島 そうです。そうならないためにも、日本国内で流通してほしいと個人的には思っています。ロレックスを好きなユーザー同士で、国内で受け継いでいってもらえたら嬉しいですね。ロレックスは、高額で手が届かないと、最初から諦めている若いお客さんもいるかと思います。しかし、無理をして、と言うと語弊がありますが、多少は背伸びをしてでも買っていただければ、絶対満足できる時計だと思います。資産価値として考えれば、100万円の時計を買っても、100万円がなくなってしまうわけではありません。ロレックスは価値が落ちにくいのがいいところで、ロレックスを買うことは、単なる消費ではありません。買って終わってしまうのではなく資産として残るモノだと思います。

本企画で掲載した商品に関するお問い合わせ先 
クォーク上野本店 ☎03-3836-6337 
✉uenohonten@909.co.jp
クォーク上野本店公式HP

写真=田中利幸
文=額田久徳

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