米高騰の今、なぜ「ご飯のお供」専門家は自ら田植えを始めたのか? おかわりJAPAN・長船クニヒコが語る米づくりのリアル
執筆者: エディター・ライター/相馬香織
米づくりを辞めた田んぼの再生は大変。企業と一緒に生産高を増やす取り組みをしたい

――具体的にはどんなことをされたのですか?
長船:3月頃から田んぼを耕し、5月くらいに苗を育て、6月に田植えをし、10月に収穫をしました。関東などの地域とは異なり、九州はお米づくりを始める時期が少し遅いのです。
――実際にやってみて想像よりも大変だったことは?
長船:住職さんにお話を伺ってわかったことですが、お肥料や機械などコストが高いために、専業米農家が赤字になってしまうそうなのです。また、農家の方も高齢化してきているため、広大な田んぼや山奥に点在する田んぼを手入れするのはとても大変なのです。私は不慣れなので、さらに大変。慣れている方がやるととても早いのですが、それでも大変だなと感じました。
――お米づくりをしてみて、お米が高騰している現状をどのように思いますか?
長船:生産者の減少と生産しても儲からないという実情がありますよね。とくに価格の面はとても難しい問題だと感じています。例えば、農家が儲かるようにするために、お米の価格をどんどん高くしてしまったら、余計にお米離れが進みます。お米離れが進んだ結果で、価格が下がっても、お米離れが進んでしまったからにはまた買ってもらえる保証はありません。需要と供給、価格設定、そのバランスがとても難しい状況だなと思います。

――お米の価格が上がったことで、お米離れは進んでいると感じますか?
長船:私自身も、お米を食べる回数を減らして、パンや麺を食べる回数が増えているので、やはりみなさんもそうではないでしょうか?ただ、長期的にみると、日本は少子高齢化が進んでいるので、このままでは人口が減っていきますし、食品の全体の消費量も減っていくのは目に見えています。お米だって、消費量がどんどん減っていってしまいますよね。
ただ、田んぼというのは一度米づくりをやめてしまうと、その田んぼをまたお米が育てられる状態にするのにとても労力がかかるのです。例えば、もうお米づくりをやめようかと決断した農家さんがいたとして、お米の需要が伸びてきたからまたつくろうかと思っても容易ではありません。それはお米に限らず、野菜や果物などの畑も同じだと思います。
――食料自給率が低い日本で、これ以上生産者が減ってしまうと大変なことになりますね。
長船:そこは本当に心配です。さまざまなものが輸入に頼っている日本で、これまでお米の自給率はほぼ100%に近い水準でした。そこがこの先どのようになっていくのかがとても心配です。
――お米づくりやお米のことで、今後やってみたいや展望はありますか?
長船:今回だけでなく、今後も継続してお米を作りつづけていきたいです。ただ、私個人でやったところでそこまで大きな収穫量は見込めません。だからこそある程度収穫量のあるところに参入させていただいて、さらに収穫量を増やすような取り組みや、農業法人などを大きくしていくようなことができればと思っています。
ご飯のお供の専門家としては、外国からの訪日客が増えている中で、ラーメンと寿司といった日本食は知られていますが、ご飯のお供の存在はまだまだあまり知られていないと思います。だからこそ、海外の方に向けてももっと発信していけたらいいなと思っています。ご飯のお供と同時に、日本のお米のおいしさ知ってもらえれば、日本のお米の輸出も増えて、米の生産も増えていくかもしれません。
Profile/ご飯のお供マニア・長船クニヒコ

北は北海道・南は沖縄まで日本各地のご飯のお供紹介するご飯のお供専門WEBサイト《おかわりJAPAN》を運営。今まで食べたご飯のお供の種類は1500種類以上。ご飯のお供マニアとしてテレビ・雑誌・ウェブメディアでの出演も多数。
長船クニヒコX(旧Twitter)
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この記事を書いた人
映画配給会社を経て、出版社で企画立ち上げ、海外取材などを数々こなし編集長に就任。現在はベトナム・ハノイを拠点に、日本、韓国を飛び回りフリーランスの編集者として活動中。趣味はアクセサリー製作。インスタではベトナム情報をメインに発信中。
Instagram:@_kaori.soma
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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