川村壱馬「野球も音楽も、“一点集中”が自分のスタイル」ソロプロジェクト「零」に込めた覚悟を語る
執筆者: エディター・ライター/齊藤美穂子
全国ツアーの真っ只中、ソロプロジェクト「零」としての新曲リリースも控える川村壱馬さん。ホール公演で改めて気づけた音楽の本質、そして野球という原点が今にどうつながっているのか。ストイックでまっすぐな彼の今に迫ります。
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※この記事は2025年smart10月号に掲載した記事を再編集したもので、記載した情報もその時点のものです。
野球は自分にとって特別なもの。集中力の使い方を学びました
――今回10月号では、ベースボールなどのライセンスアパレルを展開する〈ファナティクス〉のモデルとして登場していただきました。野球好きとして知られる壱馬さんですが、まずは出合いから教えてください。
川村壱馬(以下、川村) 父親が野球が大好きだったので、小さい頃からキャッチボールをしたりして自然と親しんできました。遊びというより本格的な練習みたいな感じで、日常の中に野球がありましたね。小学生に上がった頃には、どこかのチームに所属していたわけでもないのに、一人でもほぼ毎日のように汗だくになるまで公園とかで練習して……。中学では学校の部活に入ったんですけど、あまり長くは続けなかったんです。ただ、野球そのものはずっと好きで、今も自分にとって特別な存在です。
――今でも野球に触れることはありますか?
川村 もちろんです。最近だと一番アツくなったのはなんといってもWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)!朝8時から試合があった日、地元の友達3~4人と朝5時くらいまで家で遊んでいたんですよ。でも“リアルタイムで観よう!”という話になって、8時にみんなで起きて最後まで熱狂しながら観ました(笑)。LDHの野球チームにも所属していて、ポジションはピッチャー。最近はスケジュールの関係でまったく参加できていないんですけど、時間が合えば練習に参加したいし、試合にも出たいと思っています。そして参加するからには本気でやりたいタイプなので、仲間内でのゲームでも負けたくないです!
――野球を通して、今の自分に生きていると感じることはありますか?
川村 集中力の使い方はかなり学んだと思います。野球って一瞬に集中する力が求められるじゃないですか。短い時間にグッと気持ちを入れるというか。僕は昔からバスケやサッカーみたいに持続的な運動よりも、短期集中のほうが向いていて。空手も長くやっていたんですけど、“力を入れるのはここだけ”っていう教えがあるんですよ。その感覚は今の仕事にもすごく生きているし、自然と身についていったものだと感じています。ライブや撮影の現場でも“今集中!”って言われたら 一瞬でスイッチを入れられますから。
――現在、絶賛『PRIMAL SPIDER』のツアー中で全国を回られていますね。
川村 今回のツアーは、アリーナ公演とホール公演がミックスされた構成になっていて、2017~18年に47都道府県58公演を回って以来、久しぶりにホールでライブをさせていただいています。改めて感じるのは、やっぱりホール公演はまったく感覚が違うということ。演出面よりも音楽そのものが主役になるというか。照明や映像で見せる演出もエンタメ感があってもちろん大好きだけど、ホール公演だと音の環境がダイレクトで、歌や声の“生”がそのまま届く感覚があるんです。お客さんとの距離が近い分、細かいところまでしっかり見られている感じもあって、僕らも自然と集中力が研ぎ澄まされます。だからこそこちらの魂がまっすぐ届いている実感もあって、音楽そのものの力を改めて感じる機会になっています。
――ソロプロジェクト「零」としても新曲がリリースされるそうですね。
川村 最近は、時代がどんどん変わっているので仕方がないことなんですが、音楽の消費のされ方が変わっているなと感じています。短い時間で消費される曲が主流になっている印象もあって、“音楽ってそういうものだっけ?”と考える機会も増えました。僕は一曲を通して聴いてもらえるような、インストだけでも成立するような楽曲を作っていきたいんです。2~3分の短い曲だったとしても、そこにちゃんとストーリーや温度があって、聴き手の心に残るような。なので新曲は自分で作詞作曲をしました。この先も自分の中で“これだ”と思えるものしか出したくないし、聴いてくださる方の時間をちゃんと預かる覚悟で作品を届けていきたい。もちろん、尊敬するクリエイターの方々とご一 緒する際は作曲をお願いすることもあると思いますが、歌詞に関しては絶対に自分で書き続けたいと思っています。
――音楽以外でも、今取り組んでいることはありますか?
川村 大きなことではないんですけど、実は英会話を地道に続けているんですが、9年くらいやっているのに、なかなか話せなくて……。でも最近は毎日しっかり勉強しています。いつか表現の幅がもっと広がるように、自分を少しずつアップデートしていきたいと思っています!
Profile/川村壱馬(かわむら・かずま)
1997年1月7日生まれ、大阪府出身。THE RAMPAGEのボーカルとして2017年にメジャーデビュー。2018年からは俳優としても活躍し、主演映画『HiGH&LOW THE WORST X』(2022年)など話題作に出演。2025年にはソロプロジェクト「零(L.E.I.)」を始動し、アーティストとしての新たな一面を切り拓いている。
この記事を書いた人
出版社でファッション誌の編集を経て、フリーエディター兼ライターに。現在は雑誌や書籍、Webなどをメインに、幅広いジャンルで記事を制作。 趣味は陶芸と金継ぎ、料理、旅。2020年に移住し、湘南暮らしを満喫中。
Instagram:@hana0910
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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