SNSで出会いを求める「裏垢界隈」がいま“悲惨”らしい…SNSでも出会えない人の特徴と本当の居場所
執筆者: ライター・コラムニスト/久留米あぽろ
寂しい気持ちを紛らわせたいだけの人には、本当の居場所が他にある
ウラ早さんの主催するパーティーは、裏垢の仄暗いイメージとは裏腹に、けっこうハートフルな交流が行われているそう。公式HPには、参加者全員で撮影された集合写真なども公開されている。初対面同士が集って、仲良さそうに集合写真を撮る様子だけみると、陽キャの集まりにしか見えない。
ウラ早「裏垢って聞くといいイメージを持たない人も多いと思いますけど、そんなに悪い人も、ヤバイ人もいないですよ。ただ、学校での友人はそんなに多くなかったとか、地方から転勤してきて知り合いが少ないとか、そんな理由で裏垢をやったり、僕のパーティーに来る人も多いんです」
コミュニケーションを学ぶ機会が少なかった人でも、リアルなパーティーでは立ち回り、異性との関わり方、会話の回し方などを実践したり、上手な人の交流を参考にすることもできる。コミュニケーション能力さえ身につけば、ほとんどの人が「裏垢」からは卒業していくというのは、以外な盲点だった。
ウラ早「最も、コミュニケーションができてもアンダーグラウンドに残り続ける人もいます。マイノリティなフェチを持つ人や、表立って遊びづらい人。そういう人はネットでも出会えるし、リアルで出会った時にもコミュニケーションできる。今の裏垢は少し大きくなりすぎて、本当はそこにいなくてもいい人が入ってきて、不要に傷ついてしまうこともある。パーティーがきっかけになって、仲間や自分の本当の居場所に帰っていくことができる人がいることは、僕にとっても本望です」
ウラ早氏は、雑多になってしまった裏垢での出会いをサポートするために、現在個人が使えるオフ会の募集サイトの運営もスタートしたのだそう。それぞれが「求める形」で出会えるのが一番だということで、フットサルやボードゲームから入るライトなオフ会から、アンダーグラウンドな性癖を語り合う会まで、オフ会のノリはさまざまなようだ。
裏垢パーティーは、私たちが想像したような下世話な空間ではなかったようだ。それに、裏垢と呼ばれる界隈についても、外側にいる私たちには理解し切れない部分があるのだろう。SNSは始める時は気軽だが、繋がりが持てなければより深い孤独を味わうこともあるかもしれない。改めて、裏垢を通じて「SNSとの距離感」を考えさせられた。
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取材&文=久留米あぽろ
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この記事を書いた人
女性向けの恋愛・婚活コラムの執筆、シナリオライターとしても活動。恋バナと青春映画が大好きなゆとり世代のマージナルマン。アニメや音楽が好きだったが、今となってはサブカル崩れ。セクシーな女の子も好き。
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