【潜入レポ】裏垢オフ会は出会いの新聖地!? 200人が入り乱れるカオス空間の正体
執筆者: ライター・コラムニスト/久留米あぽろ
一言では表しようがないほど「色々な人」がいる
他のグループにも顔を出してみると、アンダーグラウンドな界隈に俗していそうな人たちにも遭遇した。4人グループの男性と女性に自己紹介をお願いすると経営者と催眠術師、セクシー女優とキャバ嬢だという。会場の中にはいわゆるマイノリティな性癖を持っている人もいて、一般にはなかなか理解を得づらいため、オフ会に参加しているという人もいた。
彼らもまた、もともとSNSで活動していたそうだが「最近は昔以上にSNSでは出会いづらくなった」と感じているという。裏垢の界隈は主にX内で広がっているようだが、商業性のあるアカウントが増えてしまい、本当に出会う意思のあるアカウントを見つけることが難しいのだそうだ。
また、特殊な性癖を抱える人たちにとっては「顔を合わせてから同意を得た方が安心」だからこそ、この会に参加する意義があるのだという。性癖でマッチングするアプリなどもあるものの、性癖が特殊なほど「実際には受け入れてもらえるかどうか分からない」という不安があり、ここで出会って会話してから、個人的にデートに行く方が安心なのだそうだ。
年齢層も幅広かった。20代が多いようだが、30〜40代、50代以上に見える人もいる。年代が上の人に参加の理由を聞いてみると「この年になると、所属するコミュニティに関係ない人とはなかなか出会えない」と話していた。
こんなにも混沌とした場は、なかなかないのではなかろうか。クラブでライトにナンパを楽しむような層もいれば、性的にマイノリティな人、ディープな身体的繋がりを求めている人もいる。面白かったのは、結局みんななんとなく、自分と同じような異性と交流しているように見えることだった。
またもう一つ特徴的だったのは、会場はクラブノリだが、人々のテンションにはどこか「陽キャとは呼べない空気」が漂っていることだ。まあ、本当の陽キャはSNSのオフ会イベントに行く前にクラブに到達しているのかもしれない。ここにいるのは、実際にクラブには行かないけれど、カジュアルな出会いを楽しんでみたい人たちなのかもしれない。
開始から1時間以上立つと、ちらほらと男女で会場を抜け出していく人たちも出始めた。マッチングが上手くいって、これから夜の街に消えていくのだろう。
この記事を書いた人
女性向けの恋愛・婚活コラムの執筆、シナリオライターとしても活動。恋バナと青春映画が大好きなゆとり世代のマージナルマン。アニメや音楽が好きだったが、今となってはサブカル崩れ。セクシーな女の子も好き。
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