コンビニなのにDJ教室…しかも“生徒”殺到!? たった1000円でレコードDJデビューできる“レコードコンビニ”が熱い
執筆者: ライター・コラムニスト/ミクニシオリ
レコードに触ったことがない人でもOK!参加費1000円の良心的すぎるDJ教室
コンビニの奥には、地下に続く怪しい階段。少し急な階段を降りていくと……。
「お酒の在庫置き場を改装した」という、いい意味で謎めいた雰囲気の残る地下が、DJ教室の会場です。大人の秘密基地感があって、テンションが上がりますね。
少人数制のクラスとのことで、この日は5名ほどの生徒さんが来ていました。年代は20〜50代までまちまち。だけど全員が音楽を愛する人たちなので、教室が始まる前から店内で流れる音楽を聞きながら横揺れしていました。
ちなみに腹ごしらえはコンビニの食料で可能なのも、レコードコンビニのDJ教室ならではです。パンにおにぎり、もちろんお酒だって飲みながら受講可能。あまりにも自由すぎる空間です。
初級編では、レコードDJでは基礎となるポイントを教わることができます。日によって内容は異なるそうですが、この日は2枚のレコードを使って、音を上手く繋ぐ「カットイン」「ミックス」を主に教えてもらいます。
曲と曲をキレイに繋ぐのは、DJの醍醐味の一つ。夏フェスのDJブースでも、DJの匙加減一つで、スパッと曲が切り替わった瞬間に、観客が沸きまくっているのを見たことがあることも多いのでは。
少人数制なので、先生とのマンツーマンで機材の触り方を教えてもらえるのもポイント。レコードを触ったことがない……という人でも針の置き方から教えてもらうことができます。もちろんDJが初めての人も、ミキサーの使い方から教えてもらえるので安心。
この日講師を務めてくれたDJ TAKASHItさんによれば「レコードに触れて、ミキサーの使い方がなんとなく分かれば、自宅でDJを楽しむことはできる」とのこと。厳密には、レコード同士の曲の早さ(BPM)を合わせたり、メトロノームに合わせてレコードをリリースする練習をしたりと、下準備も必要なのですが、このあたりは「触り始めればすぐにできるようになります」とのこと。
ということでさっそく、DJ機材の前に立ってみます。これだけでもテンションが上がる……!
機材にヘッドホンのジャックを差し込むと、自分が次にかけたい曲がヘッドホンに流れてきます。片耳ではアンプを通して会場で流れる音楽を聞きながら、片耳でヘッドホンの音を確認する……これこれ、かっこいいDJたちが夏フェスの会場でやってるヤツ(笑)。
レコードとレコードの音を繋ぐだけ、なんて一見、ミキサーさえ触れれば教わらなくてもできるんじゃね? なんて思うかもしれませんが、あなどることなかれ。
TAKASHIt レコードDJは、CDJやPCDJと比べると、難易度が高いと言われています。というのも、CDやデジタルの曲なら、曲の繋ぎ目を秒数で指定することができるのですが、レコードはそれができないんです。かけたい曲のかけたい音節のあたりに針を置いて、曲と曲を繋ぐ時には、その瞬間にレコードを回し始めないといけないので、まさに「レコード愛」が必要なんですね。
レコードはターンテーブルの上に置いても、指で止めておけば音は流れません。そして、かけたい瞬間に指を離して、ピッタリ繋ぐ……! これが存外難しく、先輩生徒たちも苦戦しながら何度も挑戦していました。
ちょっとでも指を離すタイミングがズレると、リズムがズレて会場に不協和音が発生(笑)。右手ではレコードを押さえ、左手ではミキサーのツマミを握り……とけっこう忙しいのですが、この動きさえマスターすれば、曲をかけ続けて自分のプレイリストを楽しんだり、曲をミックスすることはできるようになります。
何より、レコードDJでは「基礎の基礎」とも言えるこの動きを、先生の指導のもと何度も練習できるのもポイントです。初級では先生のレコードを借りて練習しましたが、中級では自分の好きなレコードを持ってきて、BPMを合わせたり、繋ぎの調整などを先生に指導してもらうことも可能です。
この記事を書いた人
ファッション誌や週刊誌、WEBメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
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お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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