真夏の大阪万博で倒れないために!必携の冷却グッズ、涼スポット…現地で検証した“猛暑サバイバル術”完全ガイド
執筆者: モバイル・ITライター /石井 徹
会場内の「涼める場所」攻略法
大屋根リングの木陰を活用
会場中央部を囲む大屋根リングは、全長2kmの巨大な木構造です。この下は天然の日陰になっており、直射日光を避けながら移動できます。風が通りやすい構造になっているため、外気温より体感温度が低く感じられます。リング下には給水機や自動販売機が多数設置され、涼やかな風が吹き抜けるクールスポットとなっています。
会場のどこからでも到達しやすい設計で、たくさんのベンチが置かれています。パビリオン間の移動時は、できるだけ大屋根リング下のルートを選び、ベンチで休憩しながら進むのが賢明です。また、柱には「こみゃく」やアート作品も描かれているので、探しながら歩くと楽しめます。
大屋根リングの真下は天然の日陰に。風も通り抜けやすい設計です
コモンズ館は意外な穴場
複数の国が共同で出展するコモンズ館は、会場内にA~D、Fの5館があります。158カ国・地域のうち94カ国・地域が出展しており、いずれも原則予約不要で入館できます。
たくさんの国がブース形式で出展するコモンズ館
各国の民芸品展示や特産品販売、現地料理の試食など、世界旅行気分を味わいながら涼しい室内で過ごせます。
どの館もしっかり冷房が効いており、トイレも比較的空いているため、休憩場所としても重宝します。スタンプラリーも楽しめるため、暑い時間帯にゆっくり見学するのに最適です。
各国の文化を楽しみながら涼めます
イベントホールWASSEを活用
EXPOメッセ「WASSE」は、展示会や文化イベントなど多彩な催しが開催される大型イベントホールです。約4000平方メートルの広い空間は空調が効いており、暑さをしのぎながらイベントを楽しめます。日替わりでさまざまなイベントが開催されているため、当日の開催内容を確認して立ち寄ってみましょう。
団体休憩所は穴場スポット
あまり知られていませんが、会場内には団体客用の休憩所が複数あります。平日の14時30分以降と土日祝日は一般来場者も利用可能です。多くはテント形式の建屋ですが、入り口に大きな冷風扇やミスト発生器が置いてあったりして、外からの熱気を遮断できるようになっています。
特に西側の団体休憩所S18は座席数が960席と豊富で、家族連れでもゆったり休憩できます。リング内にあるS18(テント)、S19(テント)、P25(建物)などが利用しやすく、テイクアウトした食事を広げて休むのにも最適です。
14時半以降は団体休憩所が解放されます
氷のクールスポットで涼を感じる
万博会場の南西部「進歩の広場」には、ダイキン工業が設置した「氷のクールスポット」があります。氷蓄熱技術を活用し、氷パネルから発生する冷輻射により、氷室の中にいるような心地よい涼しさを体感できます。
約30名が座れるベンチが配置され、木組み格子を使用した開放的な構造となっています。太陽光発電を一部利用するなど環境に配慮した設計で、会期中はいつでも無料で利用できます。視覚的にも氷の壁を間近に見ることができ、暑い日の休憩に最適です。
氷室のように冷たい「氷のクールスポット」もあります
バス型休憩所も活用
会場内には、EVバスを改装した休憩所が複数設置されています。ミャクミャクハウス横の国内メーカー製EVバスや、進歩の広場付近のヒョンデ製EVバスなど、実際のバス車内で涼みながら休憩できます。エアコンが効いており、スマートフォンの充電も可能です。バスの運転席での記念撮影もできるため、子ども連れにも人気のスポットです。
バスを活用した休憩所もあります
いのちパークのミストで涼を取る
シグネチャーパビリオンが集まる「いのちパーク」では、地面から15分おきにミストが噴出します。暑い日には多くの来場者が集まる人気のクールスポットです。ただし、視界がかなり遮られるほど濃いミストのため、小さな子どもを連れている場合には迷子に注意が必要です。。
ミストが噴出する際は「ワーイッ!」と子どもたちが一斉に駆け込むため、必ず手をつないでおきましょう。大人でも1メートル先が見えにくくなるほどですが、その分涼しさも格別です。
ミストは10分に一回吹き出します。周辺が真っ白になるくらい噴出します
静けさの森で自然の涼しさを
1000本以上の木々が植えられた「静けさの森」エリアは、木陰が多く自然の涼しさを感じられます。万博会場の中央に位置し、喧騒から離れて静かに過ごせる場所として設計されています。
屋内施設ほどの涼しさは期待できませんが、パビリオンの喧騒に疲れたら、ここを散策して森の静けさに身を委(ゆだ)ねるのがおすすめです。
会場中央の静けさの森では自然の涼を感じられます
この記事を書いた人
最新ガジェットの動向を追い求めるモバイル・ITライター。携帯電話専門媒体の記者を経てフリーランスに転身し、スマートフォン、AI、自動運転などの最前線を取材。趣味はマンホール巡りとカワウソ観察。
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