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上戸彩、“普段通り”でこの透明感……“ナチュラル美”の秘密と15年ぶり写真集の舞台裏台湾の街も楽しめる写真集『Midday Reverie』

執筆者: ライター・エディター/佐藤玲美

上戸彩が自身15年ぶりとなる写真集『Midday Reverie』を発売

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前作の写真集から15年ぶりとなる最新作『Midday Reverie』を発表した上戸彩さん。ロケは台湾で行われ、撮影を担当したのは、写真家・川島小鳥氏。台湾の街並みやビーチを背景に、さまざまな表情を見せる上戸彩さんの今の魅力が満載の1冊です。上戸彩さんといえば、smartのカバーを幾度となく飾っていただいた、ストリートガールの代名詞的な存在でもある。そんな本誌とも縁の深い(と、勝手に認定させていただきます)上戸さんに写真集について語っていただきました。

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上戸彩が自身15年ぶりとなる写真集『Midday Reverie』を発売

――15年ぶりとなる写真集ですが、どのような経緯で出すことになったのでしょうか?

上戸彩(以下、上戸)「最初に『写真集を出しませんか』とお声がけいただきました。ちょうど今年、デビューして25周年で、写真集も15年ぶりになるということで。私自身は、普段そういったアニバーサリーもあまり気にしないタイプだからこそ、この節目となるタイミングで写真集を作れるというのはありがたいチャンスだなと思ってお受けすることにしたんです」

――写真集を作るにあたって、15年前の写真集を見返したりはしましたか?

「いろんな方の写真集は見せていただいたんですけど、そういえば自分の写真集は見なかったですね。とはいえ、15年前に出した写真集も私にとっては大切な宝物です。そのときは、両親それぞれの故郷と自分が生まれ育った(練馬区)光が丘の3カ所でロケをしました。そのときにおばあちゃんと一緒に撮った写真とか、光が丘の団地で撮った写真などがあって。写真集の中で自分のルーツを掘り下げられたというのがすごく嬉しくて、今でも印象に残っています」

――今回また、新たな宝物を作るべく、新しい写真集制作が始まったわけですが、撮影は台湾で行われたそうですね。台湾という場所に決まった理由は?

「子供を家に残していくことになるので、なんとなく気分的に近場のほうが安心するなという思いがありまして。それで国内の候補地などもいろいろ挙げていただいたんです。それでいろいろ迷っているときに、コロナ禍以降、海外に行く機会もなかったし、台湾だったらそんなに遠くないねと思い始めて。台湾には親戚が住んでいたり、私にとってご縁のある場所でもあったんです。ちょうどその頃に、フォトグラファーが(川島)小鳥さんに決まったのですが、小鳥さんも撮影で台湾に何度も行っていらっしゃるし、好きな場所ということで。そういうのがいろいろ一致して、じゃあ台湾にしようと。家族に相談したときに“行ってらっしゃい”と言ってくれた言葉にも背中を押してもらいました」

上戸彩写真集『Midday Reverie』(宝島社)より

上戸彩写真集『Midday Reverie』(宝島社)より

――今回、撮影を担当されたのは川島小鳥さんということですが。

「編集部からご提案いただいたときに、ネットで検索したら(川島さんの代表作である)『未来ちゃん』(雑誌『BRUTUS』の表紙に起用されるなど大きな話題になった)が出てきて。私も以前から大好きな作品の一つなのですが、それを撮影したのが小鳥さんだったということは気がついていなくて、そこで(作品と写真家が)初めて繋がったんですね。子供のあんなに自然で無邪気な表情を撮影できる人はきっと素敵な方だと思うので、ぜひお会いしてみたいと思って、お願いすることになりました」

――小鳥さんとの撮影はいかがでしたか?

「普段カメラの前に立つときは“こういう風に立ってください”とか“こんなモードで”とか指示を出していただいたほうが、表情やポーズを作りやすいんです。“彩さんらしく”とか“自分らしく”と言われても“自分らしさ”がわからない。演技のお仕事でもそうなんですが、いつも誰かにオーダーされて動くことが多いので、“自分らしさ”とか“アドリブ”が苦手なんです。

今回もどんな方向にも行けるように、事前にいろんな方の写真集を見てイメージを膨らませて挑んだのですが、いざカメラの前に立つと、カッコつけるのもキレイに見せるのもなんか違うな、という気がしてきて。小鳥さんを含め、スタッフのみなさんが作ってくれた空気感の中にいる私を小鳥さんが上手に切り取ってくれたという感じでしたね。行った場所の状況や雰囲気で、気持ちのモードも切り替わっていっているので、それが表情や佇まいで自然に表現できたという経験は大きかったし、その中でもなるべく作り込んでいないナチュラルな写真だけを残してもらっています」

――俳優さんの自然体の表情は、なかなか見る機会がないので、とても貴重な作品だなと思います。今回の撮影で印象に残っていることは?

「何十年かぶりの巨大台風がちょうど台湾に上陸寸前で、その台風が去るのを待っていると、何日か延泊しなければいけないという状況で。でも、子供たちも日本で待っているしという気持ちもありまして、みんなで相談して、1日削って弾丸撮影になったんです。そういったハプニングもあって、私もみんなも逆に楽しくなってきてしまって(笑)。お天気が荒れて大変な状況でも“今、撮れるものを撮れるうちに”みたいな気持ちで一つになれたのがとても楽しかったんです。その場所には、“これ、どうしよう”とか“こんなはずじゃなかったのに”みたいな後ろ向きな気持ちはなくて、“やるならやっちゃおう”みたいな前向きに気合の入った感じがすごくよかったですね」

この記事を書いた人

東京在住のライター・エディター。『smart』『sweet』『steady.』『InRed』など、ウィメンズ、メンズを問わず様々なファッション誌やファッション関連のwebでライター&編集者として活動中。写真集やスタイルブック、料理本、恋愛心理、インテリア関連、メンタル&ヘルスケアなどの本の編集にも携わる。独身。ネコ好き。得意ジャンルはファッション、ビューティー、インテリア、サブカル、音楽、ペット、料理、お酒、カフェ、旅、暮らし、雑貨など。

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