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「自分にしか撮れない写真はない」――そう断言するマルチクリエイター・古屋呂敏が見つけた“自分にしか見えない世界”

執筆者: ライター・コラムニスト/ミクニシオリ

写真展「MY FOCAL LENGTH」を開催中の古屋呂敏は、俳優、ファッションモデル、フォトグラファー、映像クリエイターと多彩な顔を持つ

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職業人として、いくつもの顔を持つ古屋呂敏さんはなぜ、活動の幅をどんどん広げていくのでしょうか。俳優としては『仮面ライダーセイバー』『VIVANT』『恋をするなら二度目が上等』など注目度の高い作品に出演しながら、フォト・映像クリエイターとしては、CMやハイブランドの映像制作にも関与。フォトグラファーとして写真雑誌『GENIC』にも連載を持ち、現在はニコンプラザ東京 THE GALLERYで自身の写真展「MY FOCAL LENGTH」を開催中。

俳優、ファッションモデル、フォトグラファー、映像クリエイター……なりたい自分像を絞らずに活動してきた古屋さんが教えてくれた、ゴールから逆算しない人生の中で見つけた「自分らしい世界」とは?

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ただの趣味だった写真が、仕事になった時に気づいたこと

写真展「MY FOCAL LENGTH」を開催中の古屋呂敏は、俳優、ファッションモデル、フォトグラファー、映像クリエイターと多彩な顔を持つ

――写真展「MY FOCAL LENGTH」の開催、おめでとうございます。平日もたくさんのファンの方が、古屋さんに会いにギャラリーを訪れていましたね。今回の写真展には、どんな思いが込められているのでしょうか。

MY FOCAL LENGTH」というタイトルには、僕自身の焦点距離、という意味づけをしました。カメラレンズを覗くとき、レンズと被写体との焦点距離は、自分で決めることになります。つまり焦点距離によって、見える世界も変わる。それって、見たい世界を自分で決めてるってことだと思うんですよね。同じ景色を同じ場所で見たとしても、レンズの先の世界は同じ世界にならない……どんな距離感で自分にしか見えないはずの世界と向き合っていくのかを、見た人にも考えてほしいと考えました。

――古屋さんは職業人としてはモデルや俳優業からスタートしていると思うのですが、カメラに興味を持ったきっかけは何でしたか。

たしかに、僕は撮るのではなく撮られる側として働いていたんですが、最初のきっかけは、一緒に働くフォトグラファーさんがとてもかっこよく見えたことですね。それに、僕たちを撮ることでどんなものを作っていくかを決めていけることにも、強い憧れを持っていました。モデルとしてだけでなく、ものづくりにもっと深く関わってみたい思いもあり、見よう見まねでカメラを握り始めました。

――最初はどんな写真を撮っていたんですか?

最初はモデル仲間を撮らせてもらうことが多かったですね。だけど本当の最初の一枚は、目の前にあったスマートフォンでした。だけどカメラを握って、焦点距離を決めて撮影をしたとき、ものすごく興奮したことを覚えています。携帯やスマホで撮る写真とは全く違う、切れ味や深みを感じさせる写真。10年も前のことだけど、鮮明に覚えていますね。

――最初から、カメラで仕事を始めたいと思っていたのでしょうか。

仕事にしたいとは全く思っていなかったですね。ただ楽しくてカメラを握っていました。暇さえあれば友達に連絡して写真を撮らせてもらっていたのを、たまたま知り合いのプロデューサーさんに発見されて「仕事としてやってみなよ」と言われたのがきっかけです。むしろ仕事をもらうようになっても、最初の頃は自分のことをフォトグラファーだとは自称できなかったですね。

写真展「MY FOCAL LENGTH」を開催中の古屋呂敏は、俳優、ファッションモデル、フォトグラファー、映像クリエイターと多彩な顔を持つ

――急に仕事で写真を撮るようになった時、不安はなかったですか。

僕自身カメラのことを学校で学んだわけではないんですが、もともとお仕事で関わっていたフォトグラファーのみなさんが、すごく親切にいろいろ教えてくれたんです。だから僕には、カメラの師匠がたくさんいるんですよ。だけど、自分の身の丈に合っていないのではないかと、不安を感じていた時期もありました。

自分の好きなものを撮っていただけの頃とは違う。だけど仕事として撮影することで、クライアント、メディアさん、モデルさんと、チームとなる人の数がどんどん増えていって、関わった人に喜んでもらえる喜びは増幅していきました。

カメラを握り立ての頃、モデルをしてくれた子がプロでもない僕が撮った写真を見て「呂敏に撮られる自分が一番好き」と言ってくれたことがあって、僕の中でカメラが好きになっていったことの大きなきっかけになりました。

それは、写真展の趣旨である「自分だけが見える世界」に気づいた瞬間でもありましたし、ものづくりに深く関わって、みんなで一つのものを作り上げる喜びに気づいた瞬間でもあった。このことに気づいたからこそ、写真での仕事を継続できたと思っています。

この記事を書いた人

ファッション誌や週刊誌、WEBメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。

Website:https://smartmag.jp/

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