「名品とはいつでも手に入るもの」東京ストリートのキーマン=MIN-NANO中津川吾郎の“名品”哲学に迫る
執筆者: ライター/戸谷祐貴
【インタビュー】いつでも買える普遍的なものをオシャレに楽しむ
「着ている服って18歳くらいからあまり変わってないんですよね。その中で、サイズ感や組み合わせや価格帯などは、その時々の気分で変えています。そんな自分にとっての名品は、いつでも手に入るものだと思います。一過性のものじゃなくて継続的に出ている普遍的なもの。何年も袖を通していなかったのに数年後ふと着たくなるようなものです。ずっとタンスにしまっていたり、知っているけど手にしたことがなかったものが急に『あれ?輝いて見える』みたいな。逆に魅力的だったものが急激に輝きを失って見えたりすることもあってなんか不思議ですよね。
ただこれは自分の天邪鬼な性格が関係してるんじゃないかなって。誰々が履いてるから履きたいっていうよりかは、街中で3人同じ靴履いてる人を見つけちゃったときは潮時かもしれないって考えはあったりしますね。それと、今の自分のムードでいうと、普遍的なアイテムをそうじゃないアイテムと組み合わせてみたり。少し前ならマイナーなブランドのアイテムとか、テック系のブランドで上下まとめてみたりするときもありました。
でも今はそういうものよりもDickiesとかL.L.Beanとかを選びたいんです。そしてオーセンティックになりすぎないように、ARC’TERYXにはキレイめなパンツとか、miumiuのウェアにはL.L.Beanのバッグを合わせてみたり。そのギャップ感っていうのを意識していますかね。逆にカジュアルっぽい格好には綺麗めなバッグにしようとか、キャップだけ違うのにしようとか。あまりイカつく見えるのが好きではないので、そうしてバランスを取ってアイテム選びをするようにしています」
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Photography_SATOSHI OHMURA
Text & Edit_YUKI TOYA
※この記事は2025年smart6月号に掲載した記事を再編集したもので、記載した情報もその時点のものです。
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この記事を書いた人
ストリートカルチャー雑誌の編集部とファッションPR会社を経て、2022年に独立しフリーランスのライター/エディター/ビデオディレクターとして活動中。プライベートでは、長年続けていたスケートボードをお休みし、ランニングとフグの飼育に没頭。
Instagram:@_yukitoya
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