「オファーが3年後ならDリーガーになっていない」List::X・RISA、すべてを捨てたときに舞い込んだD.LEAGUEへのオファー
執筆者: 音楽家・記者/小池直也
運命のリーグ参加オファー
――List::Xは横浜初のプロダンスチームでもありますが、このエリアについてはどう思っています?
RISA:個人的に横浜は音楽も熱くて、街を盛り上げたい人が多いイメージ。街と人の活気がありますよね。私たちが今まで信念持ってダンスでやってきたことも重なる部分があるし、今後の発展も含めて、横浜をさらに盛り上げられるチームになれたらと思います。
――アンダーグラウンドで活動されていたRISAさんがDリーガーへの道を志した経緯も教えてください。
RISA:もともと東京に10年ぐらい住んでいましたが、去年の5月頃から息苦しくなってきちゃって。もう充分かなと思ってレッスンなどの仕事も手放し、一旦地元に帰ったんです。ちょうど10月から無職になるタイミングでしたね。たくさん選択肢があったんですよ。ダンスで何か新しいことをするとか、別の仕事にチャレンジしてみるとか。そこに舞い込んだのがD.LEAGUEのオファーでした。
すごいタイミングでいただいたオファーだったし、やるなら意味をしっかり見出したい。Dリーガーになるならやり切る覚悟を持つ、別の道なら自分のやりたいことを定めていかないといけない。その二択でした。
――決め手は何だったのでしょう?
RISA:Dリーガーの仲間たちから聞いていた話は背中を押してくれましたね。長い付き合いで仲のいいDYM MESSENGERSのmasatoとか、もともと教えてた後輩達とか。外から見ると過酷なイメージもあるけど「リーグに参加して経験できたことや、ここでの景色がある」と思ってたよりポジティブだったんですよ。それを聞いていたら「自分にとっても何かを得るチャンスなのかも」と思えたんです。
参加してみた結果、今までにないスピード感はあるけど楽しくやれていますね。「未来に繋がることもあるし、自分の課題や反省の連続も成長チャンス!」と考えてます(笑)。みんなが頑張ってるから前向きなムード。本当にありがたいですよ。
――あえて「D.LEAGUEに参加する」ということを選ばず、アンダーグラウンドで活動することを美学とするダンサーもいると聞きます。そのあたりはいかがでしょう。
RISA:そんな気持ちも以前はありました。でも何か、もう少し広い視点で見てもいいのかなと思ったのと、自分自身に「挑戦できるチャンスがあるならやってみたい」というハングリー精神なのかな。
もしオファーをいただいたのが3年後だったら、やってなかったかもしれません。「今だからできるのかも」という気持ちですね。今はそこにチャレンジすることを楽しみたいし、胸を張ってやり切りたいし、常にワクワクしていたい。この選択ができたことを未来にある大きな決断の時に思い出せる気もするんですよ。
――注目している他チームやDリーガーは?
RISA:個人的に好きなチームはDYMですかね。元々界隈が近いメンバーもいて、みなさんいちダンサーとしてリスペクトしています。選手単位だとすごい人がたくさん……(笑)。年齢問わずD.LEAGUEで役割を果たしてる人はたくさんいる。例えばdip BATTLESのKENSEIは去年初めて話しましたけど、若くしてディレクターを務めて、あれだけ出場もしていることがシンプルに驚き。すごいなって思います。
dipに新規加入した子たちもROUNDで会う度に目つきや顔色、出る言葉が開幕前に会った時と全然違う。先頭に立つ者として「チームメイトに影響と学びを与えることができる」ということなんでしょうね。今そこに自分も向き合ってるので、リスペクトです。
この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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