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連載絶品ご飯のお供5選

「史上初!?ご飯のお供が小説に」小説家・山口恵以子×ご飯のお供専門家・長船クニヒコ対談「家でのんびり楽しめるご飯のお供は酒の肴としても最高!」

執筆者: エディター・ライター/相馬香織

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smart Webで日本全国のご飯のお供を紹介している長船クニヒコさんが、小説家・山口恵以子さんとの共著で発売した小説『山口恵以子のめしのせ食堂(小学館)。実在するたくさんのご飯のお供が登場し、お取り寄せもできることから“読者も楽しめる小説”として話題を集めています。今回、山口先生と長船さんのスペシャル対談が実現。作品ができるまでの裏側やお二人の好きなご飯のお供など、小説がさらに楽しくなる素敵なお話が満載です。

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前代未聞⁉︎「ご飯のお供」が主役の小説誕生秘話

山口恵以子(以下:山口)『山口恵以子のめしのせ食堂』は、小学館の編集者から「ご飯に関するエッセイを書いてくれないか」という依頼から始まった企画でした。それがいつの間にかご飯のお供とコラボした小説を書くことになって。連載もあるから難しいと思ったんですが、「1本(1話)が原稿用紙10枚程度の長さで大丈夫です」と言われて。10本書いても100枚くらいなので、それだったらいけるなと思い、お引き受けすることにしました。

長船クニヒコ(以下:長船):僕としては、ご飯のお供のブログを始めた時から、いつかは本を出したいと思っていたんです。でも僕がご飯のお供の本を出しても、その情報はWebサイトに無料で載せていることなので、お金を払って本を買ってもらうのは難しいのではないかと思っていました。でも、担当編集の方から「山口先生が小説を書いてくれる」というのを伺って、それならご飯のお供の情報を載せた本になっても買ってくれるのではないかと思いました。とてもありがたいお話でしたね。

山口長船さんに初めてお会いしたのは、ご飯のお供の試食会を小学館で行った時。まだ小説を書く少し前の頃でした。その後で南麻布にご飯を食べに行きました。長船さんの印象は、好青年という感じでしたね

長船僕はとても緊張したのを今でも覚えています。僕の周りには小説家の先生という方はいませんでしたし、お会いする前に、食堂のおばちゃんシリーズや『毒母ですが、なにか』などいくつか本も読ませていただいたんですが、本の内容の振り幅がすごいなと思っていて。こんな博識な方とお話したら、自分の知識の浅さが露呈しないかなと一日中緊張していました。実際にお話をしてみると、日頃から小説のためにさまざまな情報を収集されているのを感じて、とても勉強になるなと思いました。

山口私は漠然と“食品のバイヤーさん”と思っていたんですが、「ご飯のお供」に特化したバイヤーさんだと聞いて珍しいなと思いました。そういうお仕事もあるんだと、驚きましたね

長船好きなことを仕事にするっていうのは今どきの仕事なのでしょうか。初めてお会いした日に、小学館から南麻布に移動する車内で「長船さんってどういう仕事をされているんですか?」と聞かれたのが僕も印象深いです。確かに、「この人は何でご飯を食べて生きているんだ?」って思いますよね(笑)

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山口恵以子が一番好きなご飯のお供だという「まぜちゃい菜」

山口試食会には数十種類のご飯のお供を持ってきていただいたので、実際に食べたものもたくさん登場していますが、私が一番好きなのは「まぜちゃい菜」なんです。あれ、本当に地味だけど美味しいんです。長船さんは?

長船今回小説に載せたものはすべて私が好きなものだったんですが、個人的に一番好きなのは、静岡の焼肉屋さんが作っている「ぶっかけコンビーフ」です。

山口「ぶっかけコンビーフ」なのね。「まぜちゃい菜」のような植物性のご飯のお供って、ご飯が美味しくないと絶対にダメなんですよ。本当のご飯の美味しさを味わうためには、佃煮とかなんならお塩をちょっとかけるくらいでもいい。一方でコンビーフのようなタンパク質系のご飯のお供だと、ご飯との二大スター共演という感じで、例えご飯がまずくてもご飯のお供に助けられると思いません?

長船確かにそうですね。僕も編集の方が紹介してくれた「鮒佐の佃煮」には感動しました。江戸前の佃煮って、関西人の私からするとしょっぱいイメージだったんですが、これは「なんじゃこれ!」って思って(笑)。まさにご飯が美味しくないと成り立たないと感じました。

山口昔のご飯のお供やおかずって、ご飯を食べるためのものが多かった気がするんですよ。佃煮もそうだし、お新香も今よりもずっと塩が効いていたし。

この記事を書いた人

映画配給会社を経て、出版社で企画立ち上げ、海外取材などを数々こなし編集長に就任。現在はベトナム・ハノイを拠点に、日本、韓国を飛び回りフリーランスの編集者として活動中。趣味はアクセサリー製作。インスタではベトナム情報をメインに発信中。

Instagram:@_kaori.soma

Website:https://smartmag.jp/

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