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「ファストファッションは買わない。古着には音楽と同じ味がある」Eminataが語る、日本とフランスとの往復で気づいた伝統美1stアルバム『Red』リリースパーティ開催迫る

執筆者: 音楽家・記者/小池直也

Eminata

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昨年FUJI ROCK FESTIVALʼ23「ROOKIE A GO-GO」の舞台に立つなど活躍の場を広げている、シンガーソングライター・Eminata(エミナタ)。先日1stアルバム『Red』をリリースし、6月22日にはリリースパーティー『”Red” Eminata One Man Show』が控えるなど、波に乗る彼女の音楽やファッション観に迫る。

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最初に浮かんだアイデアこそユニーク

Eminata

――今はフランスと日本を行き来して活動されている?

Eminata 今は日本をベースにしています。夏が終わるまでは、こちらでリリースパーティーやフェスなどに集中したいなと。フランスは家族の関係で行く場所なんです。日本よりコネクションがない分、一人で制作にフォーカスできるんですよ。

――アルバム『Red』もリリースから1カ月ほど経ちます。今の心境はいかがですか。

Eminata ベイビーを生んだ感じですね。ラジオでかけてもらったり、ライブでも多くの人が口ずさんでくれたりしてくれて嬉しいです。自分の感情をストーリー仕立てでパッケージするのは、タイムカプセルみたい。誇りに思える一作です。

制作中は人にシェアしたい気持ちと、自分をさらけ出す不安がありましたが、最終的に出てくるメロディとともに上手く形にできました。痛みがないとクリエイティブになれない人間なんですよ(笑)。それに好きなことよりも、悲しみや苛立ちのほうが人って共感しやすいですから。

――まさにブルースですね。とはいえ、曲調は暗いものだけでなく幅広いなと感じました。

Eminata プロデューサーによってセクシーだったり、グルーヴィだったりと曲調は多様です。やっぱりビートが好きじゃないと感情が入らないし、トップライン(歌詞&メロディ)も思い浮かばないので。

その中でも「Goooood」が予想以上に聴かれているのはびっくりです。ライブでも反応がよかったのですが、ラップっぽい感じの部分がいい感じの波に乗れました。波と言えば1曲目「Waves」もギタリスト・磯貝一樹君がディレクションしてくれて、さらにいい曲になったと感じます。

あと個人的には「Nala’s Song」「Slowly」が気に入ってますね。過去に作ったものも含め、曲を作っていたら自然と「赤」というテーマが浮かんできて。それがタイトルになりました。最初は「Colors」という候補もあったのですが安直すぎるなと(笑)。

――赤ちゃん(=ベイビー)の「赤」という考えもありますよね。

Eminata 確かに。そういう考え方でも大丈夫です。

――ちなみにギターで作曲する時とビートにトップラインを載せて作曲する時、それぞれ考え方は違いますか。

Eminata ギターで曲を作る時は心にあるワードがあったり、楽器の音から触発されたり、何かしら感情的になっている瞬間。だから「曲を作ろう!」という感じでもないですね。やっぱり考えこむよりも、最初に浮かんだアイデアこそユニークなんじゃないかなとも思います。

この記事を書いた人

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

X:@naoyakoike

Website:https://smartmag.jp/

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