【imaseインタビュー】1st Albumタイトル『凡才』が“盆栽”とWミーニングな理由全19曲がフルボリュームで収録
執筆者: コンテンツディレクター/田島 諒
アーティスト、imase(イマセ)が音楽活動を開始したのは2021年のこと。独学で音楽制作を学び、TikTokに動画をアップしたところから始まった。そんな楽曲は瞬く間にバズり、同年12月にはメジャーデビューを果たし、音楽シーンを大いに驚かせた。その後の活躍は目覚ましく、韓国最大級のK-POPアワードにおいて日本人アーティスト初受賞を果たしたり、『第65回輝く!日本レコード大賞』では優秀作品賞を受賞。映画やCMなどの楽曲を数多く手がけ、わずか3年ほどで日本を代表するアーティストの一人となった。そんなimaseの1st Album『凡才』が完成、5月15日にリリースとなる。収録曲は19曲と非常に豪華!音楽活動を開始してからの3年間を詰め込んだ内容になっている。<凡才の凡才による凡才のための音楽>だというアルバム『凡才』だが、そこにはimaseのどんな思いが込められているのだろう。話を聞いた。
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常に考えているのはキャッチーな曲を作るということ
――待望の1st Album『凡才』が完成しました。imaseさんが音楽を始めてから約3年が経ち、今では多くの人がimaseさんの音楽を楽しんでいます。この3年という月日はどのようなものでしたか?
imase 目まぐるしい3年間でした。予測がつかないことが起き続けている状態が今も続いています。今でこそ大型の音楽フェスに出演させていただいたり、「NIGHT DANCER」をきっかけに海外の方にも聴いてもらえるようになりましたが、活動を始めた頃はライブをやることすら考えていませんでしたから。
――正直、メジャーデビュー前後の頃は、どこまで想像されていらっしゃったんですか?
imase 何も予想できていなかったです。メジャーデビュー時も、音楽で生きていこうと決意していたわけでもなくて、「本当にこのままで大丈夫なんだろうか?」とか、「次はどんな曲を出せばいいんだろう?」と考えていましたし、周囲から期待されることがプレッシャーになって重荷に感じる時期もありました。当時は漠然とした不安が強かったんだと思います。
――そんなプレッシャーや重荷に感じていたものが変わってきたと?
imase そうですね。応援してくださる方が増え、ライブ会場のキャパが大きくなっていくにつれて、だんだんとプレッシャーの種類が変わってきました。今では「もっとヒットソングをリリースしたい。自分のパフォーマンスを磨きたい」といった表現に関する悩みが増えてきたように思います。
――楽曲の作り方についても教えてください。メジャーデビュー当時、いかにポップスであるかを重視しながら、メロディを優先して制作されているとおっしゃっていましたが、作曲の仕方に変化はありますか?
imase キャッチーなフックを入れるというのは今も昔も変わらずに行っていて、そこはどの楽曲にも共通している部分だと思います。一方で、ありがたいことにタイアップも増えてきたので、映像のテンポ感に合わせて先にトラックを作り、あとからメロディを乗っけていくというやり方も最近増えてきました。そこが以前との変化ですね。
――たしかに映像とセットでの表現になるわけですから、そことの親和性は重要ですよね。では、作曲時に念頭に置いていることはどんなことですか?
imase 常に一人でも多くの方に聴いてもらえることを考えながら制作しているので、世界中の誰が聴いても耳に残るようなキャッチーさを表現することをすごく重視しています。それはメロディだけではなく歌詞においても同様です。一度聴いて覚えてもらえるような曲を作りたいというのも、活動を始めた頃から変わらずに思っていることです。
――先ほど、話に上がりましたが、ライブやツアーをするようになって以降、作曲の仕方に影響を与えたりするようになりましたか?
imase かなりライブを意識した曲作りをするようになったと思います。わかりやすく盛り上がれるポイントを作ってコール&レスポンスをできるようにしたり、一緒にクラップができるパートを作ったり。あとは、アッパーな曲を増やすようになりましたね。
この記事を書いた人
DMRT inc.所属。数々のインディペンデントカルチャーメディアを経て2016年に独立。ロック全般をベースとする音楽コンテンツの制作、メディアディレクション、地域振興系メディアのエディットなどを行う。日夜チャリで渋谷を爆走する漆黒のCITY BOYとして、365日スコッチを手放さない。
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