「バチェラー・ジャパン」シリーズの人気はなぜ?恋愛リアリティ番組で“別格”な魅力を恋愛ライターたちが考察
執筆者: ライター/石野志帆
今年8月に配信され、大好評のうちに幕を閉じたのが記憶に新しいPrime Video『バチェラー・ジャパン』シーズン5。成功を収めた1人の独身男性=バチェラーの運命のパートナーの座を巡り、性格もバックグラウンドも異なる女性たちが競い合うという“婚活サバイバル番組”は、毎回SNSでも大きな盛り上がりを見せ、人気を博している。『バチェラー・ジャパン』は数多ある恋愛リアリティ番組において、なぜこんなに視聴者を惹きつけるのか?シリーズを当初からウォッチし続け、コラムや取材記事を執筆してきた恋愛ライター/コラムニストである、やまとなでし子、ミクニシオリ、石野志帆の3名で語り合った座談会の様子をレポートする。
※『バチェラー・ジャパン』シーズン3~5と『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン1のネタバレを含む記事です。
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参加女性への圧倒的な共感性
新バチェラーの性格の良さ
最新シーズンの魅力を振り返る!
――『バチェラー・ジャパン』シーズン5の配信から4カ月以上経ちますが、改めてこのシーズンのどこが面白かったと思いますか?
やまとなでし子 参加女性同士の“シスターフッド”が見どころということでしたが、やはり女性たちのキャラクターが良い意味で立っていたので「応援したい」という気持ちが湧きやすいシーズンだったと思います。参加者一人一人に感情移入して、「頑張れ!」とか「わかるよ!」みたいな気持ちになれた場面が、他のシーズンより多かった気がしました。
ミクニシオリ(以下、ミクニ) 私は参加女性の良さはもちろんのこと、5代目バチェラー長谷川惠一さんの人柄がすごく良かったと思います。彼の和やかさが女性たちにも向いたから、参加者同士でバチりづらかったのかなと思いました。
やまとなでし子 (長谷川さんの性格が)すべてがありのままだから。裏もなさそうな方ですよね。好きな人も全部顔に出ていたじゃないですか(笑)。
石野志帆(以下、石野) 好きな女性へ向ける視線が違った感じがしましたよね。それがいわゆる女性陣が言っていた(長谷川さんの)“オス感”っていう感じだったのかな。
やまとなでし子 配信前のバチェラーの紹介動画では「チキンを死ぬほど食べて、車は持たず徒歩移動をする“よく食べる一般人”」みたいな印象で、あそこでひとイジりあったのが印象的でした。みんなが「大丈夫?」となったところで「そこまでのハイクラス感ではないんだな」という、いい意味でハードルを下げるというか、観るにあたっての下準備もできたと思います。
ミクニ 確かにバチェラー発表当初は「えっ?大丈夫なの?」という雰囲気がありましたが、蓋を開けてみると誰もそこを責める人はいなかったですよね。
――『バチェラー・ジャパン』シーズン5で一番印象的だったシーンを教えてください。
やまとなでし子 (バチェラーとのデート権利を奪える)“ストールンローズ”のシーンがよかったですね。賛否両論ありましたが、私はすごく良いシーンだったと思います。参加者の月田侑里さんと竹下理恵さんのどちらがストールンローズを使うかという話し合いに、“周りの女子たちがどう関わるか”っていうのが見どころで。これまでの生き方、例えば学校のクラス内で取ってきた立ち位置などによって、誰に同情して誰の目線で語るかっていうのが分かれたと思うんです。それが面白かったなって。
石野 解釈が分かれたシーンでしたが、そういうのがまた面白いんですよね!
――“推し”だった参加者はいますか?
ミクニ 自分の恋愛観に近い人を推しがちになりますよね。私はバチェラーを一緒に観ている友達と、その目線でしか語らないぐらいなんですが(笑)。そういう意味では私は大内悠里さんの“素直な感情が出ちゃうところ”に自分を重ねて観ていました。
やまとなでし子 私は竹下理恵さんがすごくカッコいいなと思っていて。「この場で今、何をすべきか」を冷静に考えて、全部行動に移していった人だと思うんですよ。カッコよかったですし、リスペクトして観ていました。
石野 私も竹下さんを推していました。強いところも弱いところも、どちらも浮き彫りになったじゃないですか。その振り幅みたいなのに共感しました。「そうだよね、そんなにいつだって強くいられないよね」っていう。
――ゲストMCに既婚者である片寄涼太さんが加わったのは、今回新しかったですよね。
やまとなでし子 片寄さん、めっちゃよかったです!モテ男目線の核心をすごく突くような良いコメントがいっぱいあったので、次回も出てほしいって思います!
石野 出てほしいですね!片寄さんの解説や考察が納得いきました。「あぁ、そっかー!」って。
やまとなでし子 “これまでにはなかった目線”のコメントでしたよね。「そういうふうに思うのね」みたいな。
この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
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