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連載山谷花純の映画連載「ALL IS TRUE」

【山谷花純×吉田鋼太郎 対談】“娘”が問う“父ちゃん”の今後の夢。そして敬愛するアル・パチーノについて

【山谷花純×吉田鋼太郎 対談】“娘”が問う“父ちゃん”の今後の夢。そして敬愛するアル・パチーノについて

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演技派若手女優・山谷花純さんの映画連載『ALL IS TRUE』。「対談編」の2回目のゲストは俳優・吉田鋼太郎さん。舞台から映画、ドラマなど様々な人気作品に出演するほか、『ヘンリー八世』『終わりよければすべてよし』などのシェイクスピア作品では演出も手掛けるなどマルチに活躍。山谷さんはドラマで共演し、その後、吉田さんの演出する舞台に出演して以来“父ちゃん”と慕う関係性。そんな二人の印象に残っている舞台の話から、吉田さんが好きな映画作品まで、お芝居に対する熱い二人の思いが重なり合う永久保存版の対談です!

山谷花純の映画連載『ALL IS TRUE』吉田鋼太郎×山谷花純 対談

「とんでもない女優がいるな」
それが花純と初めて共演したときの
第一印象(吉田鋼太郎)

山谷花純(以下、山谷) この連載が決まったときに、ぜひ対談させていただきたいなと思ったのが吉田鋼太郎さんなんです。鋼太郎さんとは、シェイクスピアの舞台でご一緒させていただき、稽古場や本番などの場面でお芝居を通して会話させていただく機会はあったのですが、こういった形で改めてお話する機会はなかなかないなと思っていて。

吉田鋼太郎(以下、吉田) コロナもあったしね。

山谷 なので、この連載の場所を借りて、鋼太郎さんと改めてゆっくりお話させていただきたいなと思ってお声がけさせていただきました。鋼太郎さんと初めてお会いしたのが5年前なんです。鋼太郎さん、覚えてますか?

吉田 ドラマ『死命〜刑事のタイムリミット〜』だよね。僕は、余命幾ばくもない刑事で花純は僕の娘役だったんですよ。その刑事は仕事が忙しくて家庭を顧みないような父親で娘との関係がギクシャクしていて。けれど、お父さんは娘が大好きで娘も口にはできないんだけれど、お父さんとコミュニケーションを取りたいと思っているという設定で。横浜のロケでは父親と娘が2人で観覧車に乗るシーンがあって、その中で「これから踊りの道に進みたいんだけどいいかな」という確認と「今度踊るんだけどお父さん、見に来てくれないか」という話をするんですよ。元々、父親は反対していたんだけど、自分がもうすぐ死ぬとわかっているから、好きなことをやればいいと娘の背中を押すシーンがあって。そのシーンでね、何ていう演技をする女優さんなんだろうってびっくりしちゃったんです。

編集部 それはどんなところにびっくりされたのでしょうか?

吉田 ものすごい集中力だし、この大きな目で見つめられると何か吸い込まれそうになるし、演技も的確。目に涙が浮かび上がってくるシーンでも正しい感情でお芝居をしている。その観覧車の中では、2人だけしかいないんだけど、もうね、世界中で俺と花純しかいないような空気感を作り出してくれたわけですよ。

山谷 夜のロケでしたよね。その撮影が鋼太郎さんとの出会いで、すごく緊張しました。それにお互い高所恐怖症だったこともあって、独特で不思議な空間でしたね。

吉田 すごい女優さんがいるなと思って年齢を聞いたら21歳っていうからまたびっくりして。世の中にはとんでもない女優さんがいるんだなと思ったのが最初の印象です。

父に手を引かれるまま
シェイクスピアの世界へ(山谷花純)

山谷 そのクランクアップのときに鋼太郎さんに舞台が好きなんですというお話をして、撮影後に「面白い劇団があるんだ」って舞台に誘っていただいたりして。少しずつ同じ時間を重ねさせていただいて、そのあとに鋼太郎さんが演出を務めるシェイクスピアシリーズ『ヘンリー八世』に呼んでいただいたんですよね。最初はドラマ、次が演劇だったのですが、お互いの印象がどう変わったのかについて話したいです。

吉田 演劇の中でもシェイクスピアは特に特別。古典作品ということもさることながら、演劇の中でもハードルの高いお芝居が求められる。そこで花純が何を見せてくれるのかというのはもちろん期待もしていたし、「大丈夫かな?」という心配もありました。率直に感想を言うと、両方だったね。「舞台の上でもこの人は輝くんだな」というのと、「もっと輝くために具体的なことを鍛えていく必要がある」とも感じました。例えばシェイクスピアは長台詞があるのですが、それを要所要所で的確にブレスを取って、そのセリフを無理なくラクに喋ることができないと成立しないお芝居であること。しかもそれを的確なエネルギーとボリュームで喋らなければいけないということ。テレビドラマのボリュームだと、声がお客様に届かないので舞台では通用しないんですね。それに感情の振れ幅も大きいし、その表現も大きくしないと成立しないので、感情の変化をどう声で表現するのかという工夫も必要。それらをしっかりやれば、すごい女優になるなと思いました。ただ、現場ではまだそれができていなかったので、「もうちょっと頑張ろうぜ」みたいな流れにはなっていたよね。

山谷 私は『ヘンリー八世』で演出家としての鋼太郎さんを見たのが初めてだったので、鋼太郎さんにはこんな姿もあるんだと衝撃を受けました。舞台という場所は、鋼太郎さんにとってこれまでずっと大切にしてきて、これからも守っていきたい場所なんだなと感じました。声を荒げる鋼太郎さんを見たときに、今までとはちょっと違った印象になりましたね。それまではお父さんというイメージで。

吉田 いつも“父ちゃん”って呼んでくれるもんね。

山谷 最近はお子様が生まれたので、(お子様に悪いので)あまり呼ばないようにしています(笑)。

吉田 なんでだよ(笑)。

山谷 もうこんなに怖い人だと思わなかった(笑)。

吉田 怖いこと、一つも言ってないよ。はっぱをかけてただけ。

山谷 正論しか言っていないんですけどね。でもあの舞台の演出家が本当に嫌いな人だったら稽古場から飛び出してたかもしれないけれど、鋼太郎さんのことが大好きだから、言われると逆に乗り越えてやろうじゃないけど、ここで負けないでかっこいい姿を見せたいなという思いがありました。

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