【卒業激白】山本彩の願い「NMB48が長く続くように」
smart10月号のカバーを飾ってくれたのは、NMB48からの卒業を発表したばかりの山本彩さん。中野サンプラザ公演での卒業発表翌日に、“今”の心境を独占激白してくれたインタビューを全文公開します!
「山本彩がネイルで“三変化”」ツアーやファッションに合わせてネイルもコーディネイトしたい!
皆さんの声で、この8年間は無駄じゃなかったと思えた
――撮影はいかがでしたか?
「シャツワンピ(写真上)は普段の自分っぽいし、ベージュのトップス(写真下)は逆に普段着ないタイプで、いろんな衣装を着られて楽しかったです! ちょっと大人っぽい感じもあって、ファッションでも25歳を実感してます(笑)」
――昨日、NMB48からの卒業を発表されましたが、一夜明けての心境を聞かせてください。
「一夜明けて……いつも通りの1日だなと思う反面、声をかけてくれる人がたくさんいて、自分が思っている以上に、皆さんにとっても大きなことだったのかなっていうのを感じます。改めてたくさんの方に支えられてたんだなって思いますね」
――中野サンプラザ公演のアンコールの曲の間での発表でしたが、どんな反応がくるか予想はしてましたか?
「そうですね、なんとなくは。誰もが今ここで言うとは考えてなかったと思うので、ショックよりも先行して驚きがあるのかなって。ステージから見ていて、さっきまで笑顔で楽しそうにしてた人の表情が一気に変わって、涙を流してるのを見たときは、申し訳なくなりました」
――会場がしんと静まり返っていましたよね。
「そうですね。その空気をどう持ってくかも、それを作り出した自分の責任だったので、しゃべりながらもすごく緊張しました」
――これまでメンバーの卒業発表の場には何度も立ち会ったと思いますが、自分が発表する立場になってみてどうでしたか?
「全然違いましたねー。卒業を決断することもですけど、いざ口に出して、自分の言葉で伝えるっていうのが何よりも自分にとって大きなことだったので、それを乗り越えたメンバーたちはすごいなって思いました」
――話す内容は事前に考えていたんですか?
「前日の朝まで考えたんですけど、言いたいことがありすぎて……。どう伝えたら自分にとってもグループにとってもプラスに捉えてもらえるのか、すごく考えました。でも『本当に言うのかな?』みたいな、自分で決めたもののどこか他人事(ひとごと)みたいに考えてるところもあって、ちゃんと話すことをまとめようと思うまでにも時間がかかりましたね」
――昨日の発表の後、ファンの方から様々な反応がありましたが、「ありがとう」という言葉が多かったですよね。
「それはすごく感じましたね。だから余計につらくて。毎年生誕祭をやらせていただいているんですけど、2〜3年前から『これが最後かも』って覚悟してる人が多くて、だからファンの方はなんとなく意識していたと思うんです。それでも驚かせてしまうだろうなって思ってたんですけど、いざ発表したら寛大な心で受け止めてくださって。指原(莉乃)さんもTwitterに書いてくださったんですけど、『今までいてくれたことに感謝しかない』っていうことを、ファンの皆さんや他のメンバーを応援してくださってる方、スタッフさんが言ってくださったのがすごく嬉しくて、8年間やってきたことは無駄じゃなかったんだなって思いました。グループを卒業したOGの方やグループ外の方にも声をかけていただいて、自分たちの活動が外にも届いているんだなって喜びもありましたね」
――卒業発表をすることは、事前にメンバーのみなさんに伝えてたんですか?
「(吉田)朱里とかあーぽん(沖田彩華)には話してましたね。昨日初めて知ったメンバーがほとんどです。あーぽんは先に卒業発表してたので、お互いにこれからの残りの時間を見つめて頑張ろうねって話しました。ライブでも背中を押してくれたりとか、そういう優しさにホッとしましたね。あとは太田夢莉にも、多分あの場で知ったら情緒不安定になるんだろうなって心配があって先に伝えてました。めっちゃ泣いてましたけど(笑)」
――Tシャツで顔を隠す姿が印象的でしたね(笑)。卒業を決断するのに誰かに相談はしましたか?
「相談っていうわけではないんですけど、自分のポジションやグループとしてどうしていこうかっていう話は、同期や選抜のメンバーとよく話してました。卒業することを実際に話したのは決めてからですね。でもすぐに受け入れてくれたというか、みなさんの反応と同じで『今までよくやってくれた、これからは自分のことに専念してね』みたいな優しい言葉をくれたので、それもありがたかったです」
――昨日はご家族も観に来てたんですよね。
「母と姉が来てましたね。家族には前もって言ってあったんですが、切り替えがすごく早かったです。ソロでの活動も応援してくれてて、やりたいことも理解してくれてるので、『ここからやからな〜』ってわたし以上にこの先を見つめてくれています」
――ご家族はよくライブは観に来られるんですか?
「母と姉は周年のライブや生誕祭にはだいたい来てくれてます。父は予定があわなくてほとんど来られてなくて、今回は開演前に『8年間お疲れさま』って連絡をくれました。まだ終わってないんやけど(笑)。普段連絡がくるのはゲームの招待くらいなんですけど、この卒業は父にとっても大切なことだったのかなと思って、ちょっとうるっときました」
NMB48が長く続くように後輩たちに頑張ってほしい
――今回の発表を聞いて、グループの今後を考えての卒業だと感じたのですが、後輩たちの成長が決め手になったのでしょうか?
「それが大きいですね。同期とか一緒に頑張ってきたメンバーがどんどん卒業してって、自分の近くにいるのが若いメンバーになっていくことで、昔とは違うグループだなっていうのは自分自身でも感じてました。例えば5期生はひとつのチームとなって意識的にNMB48を引っ張っていきたい、作っていきたいという姿勢が見えるんですね。でも『自分たちが考えてることはあるけど、先輩がいるから前に出られない』って思うところもあったはずなので、そういうのをあまり考えずに『よっしゃ! 自分たちがNMB48を作っていくぞ!』って、のびのびとやっていけるような環境をそろそろ作っていったほうがいいのかなと思ったんです」
――ライブの中でメンバーの皆さんのことを「子供たち」と言ってましたが、その「子供たち」に山本さんの卒業という起爆剤をどう爆発させてほしいですか?
「1期生もほとんど卒業して、これからメインとなっていくのが3期生以降、なんなら4期生以降になっていくと思うんです。だけど選抜もフロントメンバーが固まってきて、新しい子たちが前に立ってガツガツいける場がここ数年ではあんまりなかったんじゃないのかなと。なので、センターだけじゃなく周りを支えるメンバーもどんどん若い子になっていけば、NMB48から離れていたファンの方がまた興味を持ってくれたり、新しいファンの方を獲得するチャンスになると思うんです。平均年齢もぐっと低くなりましたし、ファンの皆さんはやっぱり新しいもの好きだったりするので(笑)。最年少が12歳で、リアルにひとまわり違うのはちょっと怖いんですけどね……(笑)」
――今のNMB48には19歳以下のメンバーがすごく多いんですよね。
「そうなんですよ。年齢的に考えてもまだまだこれからっていうメンバーが多いのは、グループとして長くやっていけることに繋がると思うんです。同期とかと、例えば15周年とかにまたみんなで集まったりできたらいいなって話しているので、今後も周年をお祝いできるような機会を持てるように、現役メンバーにも先を長く見て、頑張ってほしいですね」
――卒業するまでにやりたいことはありますか?
「プロデュース公演はやりたいですね。ドラフト生やこれから入ってくる6期生を中心に、セットリストを考えるのはもちろん、みっちりレッスンから見ていきたいです。育てるっていうのはおこがましいんですけど、若いメンバーは一緒にいられる時間が短いので、限られた時間の中で密度の濃い一緒の時間を過ごしたいですね。あとは全員でごはんにも行きたいし……」
――今回の卒業はグループにとっても、山本さんにとっても大きなスタートになりますよね。
「グループを離れて一人で活動することには不安も正直あるんですけど、それと同じくらい『やるしかないな』っていう気持ちが強いですし、甘えるのも終わりだなっていう覚悟もあります。でもわたしは生涯現役が目標なので、むしろ今は生き急がないで、30代以降のために費やす時間にすべきかなとも思ってるんです。もしかしたら今までよりもちょっとスローペースにはなるかもしれないんですけど、長く続けることを意識して、まずは準備をしていきたいです」
――現在開催中の全国ツアーのこともお聞きしたいのですが、今回の見どころを教えていただけますか?
「ステージや楽曲衣装もすごく見応えがあって、見ても聞いても楽しめるライブだと思います。客席にも行くので結構バタバタ走り回ってるんですけど、みなさんの嬉しそうな顔を見ると、それだけでもお釣り返ってくるくらいの楽しさがありますね。距離感の近い楽しいライブなので、ツアーでもみなさんに会えるのがすごく嬉しいです」
――ツアー選抜公演での、山本さんと吉田朱里さんのユニット曲も見どころのひとつですよね。
「本当ですか(笑)。朱里と2人でのユニットは今までなかったですし、1期生同士っていうのはそれなりに喜んでもらえるかなって思いますね。メンバーが先に決まっていて曲は後付けだったんですけど、普通にやっても面白くないし、振り切ったほうがいいかなってことで『アボカドじゃね〜し…』になりました。卒業したらアイドルらしいかわいいことはあんまりできなくなってくるかもしれないし、あえて1期生がやるほうが面白いかなって。若い子から奪っちゃって申し訳ないんですけど(笑)」
――2人の身長差もたまりませんでした!
「だいぶありましたよね。両手を繋いで背中をあわせて回る振り付けは、身長が違いすぎてめっちゃ腕持ってかれて。そこだけはやりづらいです(笑)」
――このあとも続くツアーへの意気込みを聞かせてください。
「アイドルとして応援してくださってるみなさんに、最後の最後に“アイドルとしての山本彩”を見納めてもらえる期間ができたっていう意味では、ツアー初日に発表できてよかったなって思っているので、ここからは何も心配せずとにかく頑張ります。今回は初めて全国ツアーに参加するメンバーも多いので、みんなで成長していって、次に繋げられる場にしたいですね。夢莉とかあーやん(山本彩加)みたいに、実際にいろいろ話すことで気持ちを分かってくれたり、自覚を持ってくれると思うので、ひとりひとりが精神的にも技術的にも切磋琢磨していけるように、後輩たちを見守っていきたいです」
――最後にsmart読者にメッセージをお願いします!
「アイドルとして出させていただくのはあと少しだと思うんですけど、卒業しても山本彩は生涯現役目指してsmartさんとともに頑張りますので、末長くよろしくお願いします!」
(プロフィール)
やまもと・さやか●1993年7月14日生まれ、大阪府出身。2010年にNMB48の1期メンバーとして活動を開始、現在はキャプテンを務める。2016年にアルバム『Rainbow』でソロデビューし、ライブツアーやロックフェスへの出演など、グループでの活動と並行して精力的に活動を行っている。先日の全国ツアー初日に、NMB48から卒業することを発表した。
Photography_MOTOFUMI SANNOMIYA Styling_TAKASHI TOKUNAGA Hair & Make-up_GO IKEGAMI[NICHOLASHKA] Interview & Text_SONOKO TOKAIRIN
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(編集・熊谷)
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