「かつての敵は、最強の戦友に」Valuence INFINITIESが誇るTSUKKI&HIRO10、二人のB-BOYが誓う“エースの証明”
執筆者: 音楽家・記者/小池直也

――今では「将来はDリーガーになりたい」というダンサーも増えているとか。D.LEAGUEによって、ダンサーの選択肢が広がっているような気がします。
HIRO10:僕はD.LEAGUEを最終目的にするというより、自分の表現の場がいくつかあって、その中のひとつにD.LEAGUEがある感じ。個人でスタイルを磨き上げてきたダンサーたちが集まって、D.LEAGUEならではの盛り上がりがあると思うので、Dリーガーを目指すにしても、個性を大事にしてほしい。
Dリーガーでもありつつ、自分のやりたいことを突き進んだ奴が輝くというか。でもD.LEAGUEは今後、世界に行くかもしれないし、ダンスのシーンを確実に盛り上げている。そこに感謝ですね。
TSUKKI:プロダンスリーグができてからダンスの可能性が広がったと思いますし、「D.LEAGUE知ってます」と言われることも増えてきました。ダンスを知らない人でも「見に行ってみたい」と思える入口になってますよね。D.LEAGUEから「Breaking」に入ってくる人も絶対増えると思います。
HIRO10:正直、僕も最初は「なんだよ、D.LEAGUEって」みたいな感じで思っていたんですよ(笑)。でも実際に足を踏み入れると、めちゃくちゃ楽しいし、こういう勝負の世界もあるんだと学びました。それが広まっていけば、もっと面白くなるんじゃないかな。
――個人的に注目しているDリーガーはいます?
HIRO10:DYM MESSENGERSのKeitricさんが好きですね。Bボーイなのかもよくわからなくて、何でもできる。去年のCYPHER ROUNDのデュオ1位を獲ったダンスがヤバいなと。
他のエースとかもすごくて、練習動画とかも見たり、参考にしてます。ただの「Breaking」とは動きも曲も全然違う。自分もそういう曲で練習してみたり。Dリーガーというよりも、全員がダンススターですよね。
TSUKKI:DYMは個々のダンスの上手さがあるからこそ、D.LEAGUEのステージで輝くんですよね。みんな全ジャンルが上手いし。あんなチームはなかなかいないです。彼らのROUND.5『UNITY』も感動しました。
――では、ここからはプライベートについても聞かせてください。休日はどのように過ごしてますか?
TSUKKI:休みの日でも必ず練習はしています。あとは料理。多いときは週5で自炊、定食スタイルで全部作りますね。去年の4月に大阪から上京して、自炊から洗濯までいろんな家事を自分でやるようになってから楽しさが芽生えたんですよ。角煮は3時間煮込みます(笑)。
HIRO10:ロンドンにいる時間が長いので、ショッピングしたりパブに行ったり、現地の知人と過ごす感じです。日本にいる時はやることがなくて結局練習したりしてます(笑)。

――ファッションについてのこだわりは?
TSUKKI:旅先で撮影するのが好きなので、ファッションは割ととこだわってます。衣装提供してもらっているXLARGE(エクストララージ)を中心にストリートっぽい感じで合わせることが多いですね。
HIRO10:僕は基本、練習着が多いです(笑)。でも最近は色味などを意識し始めました。ファッションに関しては、ビギナーだと思ってください。
――恋人にしてほしいファッションを教えてください。
TSUKKI:ストリート寄りが好きです。デニムジャケットなどでまとめてくれると嬉しい。海外って色使いがうまい人が多くて、青や緑や茶色のコートをさらっと着こなしてる感じ、めちゃくちゃいいなって思います。
HIRO10: 自分の参考になるようなファッションだといいですね。露出が高い服はちょっと……(笑)。ワンポイントがどこかに入った、色味が統一されてる感じが好きです。

Profile/HIRO10(ひろと)
9歳の時、ダンスを習っていた妹の影響でダンスを始め、高校卒業をきっかけにヨーロッパを中心に単身で海外へ渡り武者修行を開始する。その後、フランスの名門バトル『Break The Floor』『Nothing2Looz』など数々の国際大会を制し世界にその名を馳せ、2023年にはブレイクダンス世界最高峰の大会『FreeStyle Session World Final』にて優勝。日本人5人目の快挙を達成し、世界トップB-BOYの仲間入りを果たす。最高難易度の技と呼ばれる「ワンハンドエルボーエアー」を武器に、パリ五輪出場を見事に果たした。直近2025年においても、Outbreak Europe、UK Bboy Champs 2025などでチャンピオンに輝く。他を圧倒する爆発力あるパワームーブでINFINITIESのSHOWCASEに勢いと華を持たせ、出場したROUNDは驚異の勝率を誇る。
Instagram:@bboyhiro10
Profile/TSUKKI(つっき)
兄の影響を受け7歳からダンスを始める。BREAKIN’の中でも特にパワームーブを得意とし、マイナビDANCE ALIVE HERO’S 2022 FINAL KIDS SIDE 優勝・マイナビDANCE ALIVE HERO’S 2020&2021 FINAL 2021 FINAL KIDS SIDE 優勝、全日本ユース部門優勝などキッズの頃から国内外のタイトルを多数獲得する実力の持ち主。D.LEAGUEにおいてはCYPHER ROUND・SOLOにて2年連続1位、24-25 SEASON MVDを2度獲得、ベスト8選出など、その卓越したスキルと安定感はリーグ内でもトップクラスを誇る。HIPHOP, HOUSEとの融合を武器とするINFINITIESのSHOWCASEにおいて、BREAKIN’以外の振付もこなし、25-26 SEASONもチームの主軸を担う存在として、一層の活躍が期待される。
Instagram:@bboy_tsukki
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写真:西村満
取材&文=小池直也
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この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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