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「すべては破壊と再生」List::Xの異端児・Runa MiuraとTenjuがD.LEAGUEで掴んだ“光”とサカナクションから得たもの

執筆者: 音楽家・記者/小池直也

「D.LEAGUE 25-26」を戦うList::X・TenjuとRuna Miura

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プロダンスリーグ・D.LEAGUEで、チームとして2年目のレギュラーシーズンを戦うList::X。異なるバックグラウンドを持つメンバーが集い、今季はROUND.4以降から勝利を重ねている。その中心にいるのがRuna MiuraとTenjuだ。直感で踊るRunaと、論理的に組み立てるTenju。対照的なスタイルを持つふたりは、組織と個人の在り方をどのように捉えているのか。勝敗よりもまず表現ありきだという、今のList::Xを語ってもらった。

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バラバラな人間同士の結束

「D.LEAGUE 25-26」を戦うList::X・TenjuとRuna Miura

――まずはお互いの印象を教えてください。

Runa Miura(以下、Runa):List::Xが発足した頃と比べると、Ten(Tenju)さんへのイメージは結構変わったと思います。オーラを放っているので、最初は喋るたびに緊張してましたけどね。共通の趣味もあって、今ではめっちゃリスペクト。ポーカー仲間でもあります(笑)。

Tenju:Runaの印象はチームメイトになる前、最初に出会った6年前くらいから変わってないですね。常に変化を求めていて、既存の価値観に囚われない。ただチームメイトとして関わり、個人的に彼を知れたことで見え方は変わりました。組織で動く面白さって、そういうところだと思います。

――Runaさんはコンテンポラリー、Tenjuさんはジャズとバックグラウンドが異なります。でも別の入り口から互いにヒップホップの高みを目指していますね。

Tenju:「ヒップホップ」はマイノリティの文化ですから、最初はわからなくて「それはヒップホップじゃない」と言われた経験も、お互いにありましたね。

僕は結構、持ち帰って論理的に考えて踊るタイプ。Runaは直感で感情のまま動く。彼のダンスを見ていると「今はそういうムードなんだね」と、影響がわかるのが面白い。常に学ぼうとする姿勢に心を踊らされます。

Runa:Tenさんは身体操作レベルが段違いで、超オールラウンダーなんです。ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』に例えると、マリオルイージ。僕はパンチとキックしかしないファルコンですね(笑)。あと大会「マイナビDANCEALIVE」で優勝したときのインタビューで「すべては破壊と再生」と話していたのも印象に残っています。常に過去の自分を壊して“今”を生きているなと。

――現在チームはBLOCK HYPEで5位。ROUND.4から勝利が続いていますが、ここまでの手応えはいかがですか?

Tenju:勝利は応援してくれているファンのみなさんが一番欲してる部分だと思うので、結果は嬉しいです。ただ個人的に数字は気にしてません。僕らが純粋に表現したい作品で感動してくれる人がいれば、結果は自ずと付いてくるはず。

今シーズンは、その方向性でチーム一丸となっています。あとは僕らが舞台で証明するだけですね。最後のラウンドまでもがいて、チャンピオンシップ(CS)まで行きたいです。

Runa:ひとりひとりの人間性が生きる作品、難易度が高いことをやっているので結果がつくのが難しいんですよ。D.LEAGUE全体から見ると少数派だけど、安牌は狙いたくない。

ただ、その自分たちが勝ち負けが付く現場にいることが、社会で窮屈さを感じる誰かの救いにもなると思ってます。ROUND.3まで負け続きでしたけど、そこにチームとしての勝利や僕個人のMVD(最優秀選手賞)獲得という光が差す瞬間もありました。今は苦しいなかでも灯が点いた状態なんじゃないかな。

「D.LEAGUE 25-26」を戦うList::X・TenjuとRuna Miura

――前シーズンからリーグに参画して、理解できたこともあったのでは?

Runa:チームへの参加打診をもらったときは「大衆なんてクソ食らえだ」と思ってました(笑)。でも今はもらったチャンスで自分がどこまで行けるのか見てみたいという気持ちですね。

Tenju:前シーズンは模索しながら、D.LEAGUEという舞台へのアプローチを考えて全員で制作してきました。今までのショーケース全部を愛してますが、特に記憶に残っているのは本来の自分たちをさらけ出せる作品。いいことも悪いことも経験した結果、結局はダンスを始めたときの「理想に近づきたい」や「今の100%を出す」というポイントに回帰しましたね。

――なるほど。

Tenju:もちろん組織なので、100%自分の好きなものだけを出すことは不可能。それにList::Xはメンバーの過去や経験、キャリア、夢、年齢が違いますし、男女混合でもある。バラバラの人間が同じ時間に集まって、好きなことを出し合うチームなんです。

誰ひとり否定せず、チーム全員で「なりたい自分たち」で勝負。だから引くときは引くし、出すときは出す。ダンサーというよりも人間同士で付き合ってますね。

この記事を書いた人

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

X:@naoyakoike

Website:https://smartmag.jp/

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