【20歳差の師弟対談】QUANTS最年少・16歳のなっちを支える、Naotoの「論理的ダンス論」とカルティエの時計に込めた決意
執筆者: 音楽家・記者/小池直也
絶対に負けられなかったROUND.3

――YouTubeで制作裏の動画を見ると、みなさん楽しげにリハーサルされていますね。チームの空気はいかがですか?
Naoto:チームメイト同士でぶつかることはないですね。
なっち:ずっと穏やかです。
Naoto:みんな個性は強いけど、協調性があって他人に寄り添える。あとQUANTSは、GORIKINGが作品を総括する責任者ですから。彼がそれぞれの意見を聞きつつ、最終判断したら全員が従いますね。衝突が起きにくい構造です。あとは年齢がバラバラなのもあるかもしれません。
なっち:みんな優しいので、最年少でも意見は言いやすいですね。
――Naotoさんは、記念すべきROUND.1のショーケース『Water drops』でエースパフォーマンスを担当されていました。そのときのことを教えてください。
Naoto:ただでさえ初陣で、プレッシャーがすごかったです。最初の1発で「どんなチームか」という印象が決まるじゃないですか。ここで「面白くない」と思われたら終わり。
最初から最後まで自分がずっとセンター、しかもエース。たとえ負けたとしても、記憶に残るような爪痕を残さないといけないと思ってました。オフシーズンからずっと制作したので、練習期間が一番長い作品ですね。
なっち:本当に緊張しました。会場に着いて「自分はDリーガーになったんだ」と初めて実感しましたし、あんなに大きなステージに立ったのも初だったので。でも踊り始めたら全然大丈夫でした。楽しかったです(笑)。
Naoto:今思うと、あのシンクロパフォーマンスはハードだったよね(笑)。何もかも手探りでしたが、みんなで頭を絞って考えて作り上げたショーケースでした。
――初勝利となったROUND.3『HUMANOID』はいかがでした?
Naoto:ネタができた時点で「これは行ける!」と思いすぎて、ラウンド前夜は全然眠れなかったんですよ。リハで振りを間違えるくらい変に緊張しましたけど、本番は上手くいってよかったです。思い出深いですね。
なっち:負けが続いていて、みんな「勝たなきゃ」という気持ちが一番高まっていたラウンドだったんです。練習の時点から戦略を考えつつ、全員で勝利に向かう一体感がありました。
――チーム名の由来は「金融市場において高度な数学的手法を駆使し分析、予測を立てる専門家」から来ているとのことですが、やはり分析は大事でしょうか?
Naoto:どこのチームもやっているとは思いますが、僕個人は分析が好きです。ROUND.1は実験、ROUND.2は仮説が上手くいかず、「ちゃんと研究しなきゃダメだ」と理解して挑んだROUND.3でした。
「何が勝てるか」と全員でアイデアを出し合い、練り合いましたね。それで勝てたんですけど、ジャッジが予想した通りの結果だったんですよ。ばっちり戦略にハマった。
なっち:そして当日がSPダンサーとして出場したGORIKINGさんの誕生日だったので、絶対負けられないぞと。勝てて嬉しかったです。

――おふたりが感じているQUANTSの強みとは?
Naoto:男女比が半分半分で、かつ最年少が16歳で僕が36歳と年齢層が広いところ。やっぱり「老若男女」が特徴かもしれないです。あと顔が怖い人もいないし、オラオラしたダンスでもないので、親しみやすく愛されやすいチームだと思ってます。
なっち:確かに作品を通して「チームの仲のよさが見える」と言ってもらえることが多いので、そこは強みかもしれません。あと『Water drops』のような、静かでクールに魅せる感じはQUANTSならでは。
Naoto:ただダンス面の強みをもっと作っていく必要はありますね。例えば、POPPINGやアニメーションが強いチーム、dip BATTLESやCyberAgent Legitなどとの差別化が必要。
この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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