[Alexandros]川上洋平が「死」を意識して綴った2ndエッセイ『次幕』 40代を迎え、今こそ“自分をさらけ出す”理由

執筆者: ライター/黒川すい

川上洋平の次の幕開け…タイトルに込めた思いとは?

──前作に続き、今作のタイトルも印象的です。漢字違いで“字幕”という候補もあったそうですが、そのほかにも案は出ていたんでしょうか?

川上 候補は結構いろいろありましたね。でも“ジマク”という単語自体は、前作を作り終えるくらいのタイミングから浮かんでいたんです。それこそ前作のタイトルを『余拍』にするか『字幕』にするか悩んだくらいで。結局『余拍』を採用しましたが、単語はすごく気に入っていたので、今作でまた(“字幕”を)引っ張り出してきたという経緯があります。ただ、なんか“捻(ひね)りがないな”って(笑)。2冊目だし、これからの自分について書いているということで、『次幕』に決まりました。

[Alexandros]川上洋平エッセイ『余拍』

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──『余拍』もそうですが、言葉選びに遊び心を感じます。

川上 そうですね。『余拍』の“拍”も、『次幕』の“次”も、やっぱり少しだけ捻りたいって気持ちがあったからこそで、こだわりました。

──文章はもちろん、写真もたくさん差し込まれていて見どころ満載だなと思いました。川上さんご自身、特に思い入れのある1枚などはありますか?

川上 どれも素敵に撮っていただいているんですけど、一番僕が気になっているのは、この写真(93ページ)で……(笑)。ライブ会場に入るときの自分、偉そうだなって思いました。

──キャプションにも“気取ってやがる”って書いてますね(笑)。

川上 (笑)。こういう1枚、嫌いじゃないです。

──また、特に思い入れのある章についても教えてください。

川上 それに関しては全部かな。どの章もかなり濃い仕上がりになりました。だけどその中で一番むしろ濃くないのが、『私事の幕』で綴ったイギリス旅行記(笑)。僕と両親のイギリス旅行について書いたところです。これ、実は“連載から始めよう”っていう名残でもあって。

そういう(緩い)エピソードを集めた本にしようかなと思ってた頃に書いたので、最初は今作に入れるつもりはなかったんです。結局面白いんじゃない?ってことで入れてみましたが……。

──メリハリがあって、楽しく読めました。さてここまで伺ったように、本当にすごく幅広いトピックを扱われているなと思ったのですが、扱う上で大変だったことなどはありましたか?

川上 とにかく最初は、自分が書きたいかどうかも分からないものを吐き出していったんですよ。その上で“いや、これはいらないんじゃない?”みたいなことを、自分の中で吟味していきました。例えば、先ほど話題に出たイギリス旅行記や、マネージャーの話なんかは、本に入れるか・入れないか悩んだところ。周りに相談して、“面白いから入れよう”って方針には落ち着きましたが、ただエピソードとして話すだけだと弱いなって。だから“そのエピソードを通して何が見れるんだろう?”ということを途中から考えました。

川上洋平2ndエッセイ『次幕』

川上 マネージャーについて書いた後は、そのマネージャーから見た僕についても書いてみたり……。自分の想像で綴っているので、実際に彼らがどう思っているかは分からないですが、ただのマネージャーの話に終始しないよう意識しました。僕の本なので、彼らを通して川上洋平のことを読み解けるような書き方にしていきました。

この記事を書いた人

アパレル業界に勤めた後、フリーライターに。ファッションはもちろん、グルメ、エンタメ、お出かけ情報など幅広いジャンルの執筆経験あり。ウェブを中心に活動中。趣味はアートトイの収集や喫茶店巡り、読書。

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