「CSに行くまで辞められない」D.LEAGUE 6年目の指揮官HALが語るディレクターの重圧と葛藤、keijiro電撃復帰の裏側【Benefit one MONOLIZインタビュー】

執筆者: 音楽家・記者/小池直也

勝ち星なしチームばかりのブロックで

D.LEAGUE 25-26を戦うBenefit one MONOLIZ・HAL

――ROUND.1「暁」についても振り返っていただきたいです。白い衣装と神秘的な演出が印象に残りましたが。

HAL:ちょっとキリストっぽい、神々しい感じを目指しました。MONOLIZで白い衣装を選ぶことは珍しいんですけど、SPダンサーのSORA君が男性なので中性的なイメージですね。大会として勝ちやすい作品ではないかもしれませんが、keiちゃんが戻ってきたタイミングで彼の色を出しつつ、プッシュアップできたと納得はしてます。

――エースパフォーマンスはKEIJIROさんでいこうと決めていた?

HAL:そうですね。復帰を決めてくれたときからROUND.1は彼でいくと決めてました。

keijiro:対戦相手・Medical Concierge I’moonさんのエースが世界的なワッカーのMEMEちゃんでした。リスペクトしている人だったからこそ、戻ってきて間もない自分というよりも“チームとして”、“エースとして”メンバーのサポートをもらいながら戦えたと思います。結果は負けてしまいましたが、前向きにスキルアップしていきたいですね。

D.LEAGUE 25-26を戦うBenefit one MONOLIZ・HAL

――ROUND.1&2の音楽は初期から21-22の頃にメインで音楽を手掛けられていたプロデューサー・WasaViさんの楽曲が起用されています。

HAL:WasaVi君はリーグ発足当初は2週間に1曲を作ってもらっていたのですが、「自分の制作期間がほしい」ということで一旦離れたんです。それが落ち着いてきたそうで、また音楽をお願いしたという経緯でした。だから今季はカムバックが複数あるんですよ。もともと20-21 SEASON ROUND.1の「NARCISSUS(feat,WasaVi)」は彼が趣味で作った楽曲だったのですが、私から「これを使わせてほしい」とお願いしました。

――今季からの2ブロック制について、どう感じているかも気になります。

HAL:お客さんにとっては1回の試合数が少なくなって見やすいのかなと思ってます。その代わり我々が濃厚な作品を見せないと満足度が下がってしまうと思うので、そこは気を引き締めていかないといけないところです。

keijiro:僕は楽しんでいますね。2日間開催は体力的に大変ではあるのですが、Dリーガーのショーケースを生で観る経験は今までなかったのでエネルギーをもらえました。あとはお客さんが偏ったり減ったりすることもなくてよかった。

HAL:過去に勝ち星を取れたチームが今季私たちのブロックにいないため、勝つためには戦略が必要になると思ってます。

――MONOLIZが戦っているBLOCK HYPEの新チーム・LDH SCREAMの印象は?

HAL:テレビ番組「ダンバトオーディション」は少ししか観ていないのですが、そのときよりも断然成長していて、毎日の努力が伝わりました。彼らがこのレベルに至るまで練習しているということは、私たちも頑張らなきゃと思わされます。

keijiro:オーディションから観られているし、D.LEAGUEに100%の熱量をかけているチームでROUND.1から「絶対負けない」という意志を感じました。ユニゾン力が高いのと、難しいことも軽々と見せるスキルも感じたので、戦い方を分析してROUND.3に臨みたいです。

この記事を書いた人

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

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Website:https://smartmag.jp/

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