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「人は人の努力に感動する」スノーボード女子日本代表・岩渕麗楽が語る、挑戦の原点と“アナログな競技”の魅力男性にしてほしいファッションとは?

執筆者: 音楽家・記者/小池直也

記念ボードは友達に譲った!?

プロスノーボード選手の岩渕麗楽

――今日お持ちになっているボードに思い入れはありますか?

岩渕:特にはないです(笑)。他の競技だとオーダーメイドで道具を作ったりするじゃないですか。でも私が使っているのは、めちゃめちゃ市販の板。メンテナンスはこだわっているんですけど、ひとつのボードも3、4大会滑ったら使わなくなってしまいますね。

毎年新しい板に乗っているので、「これを使って優勝した!」とかじゃないと特別な想いを持つことはないかな……。

――ということは「フロントサイド・トリプルアンダーフリップ1260」をメイクした板は大事に保管していたり?

岩渕:いえ、知り合いにあげました(笑)。こだわって手元に置いておくことがないんです。メダルやトロフィーもすぐ実家に送っちゃったりとかするくらいなので。他の選手も大会が終わったら、その場でパーツをファンの子にあげたりとか。物を手放す人が多い印象です。

――ウェアのこだわりは?

岩渕:最近は太めのパンツが流行っているので、女子でレディースのサイズを着ている人は少ないですね。メンズを太めに履きこなすことがトレンド。

やっぱりスノーボードは採点競技なので、見た目もよくするみたいなところもあるんです。だからウェアにこだわってきている人は多いんじゃないかな。ただ太すぎると空気抵抗が大きくなるので、スピードが必要な会場のときはタイトなウェアに変えたり。特に気にする必要がないときは太めのシルエットで可愛くしています(笑)。

プロスノーボード選手の岩渕麗楽

――日本と海外を往復するなかで感じる文化の違いなどについて教えてください。

岩渕:ご飯は絶対に日本のほうが美味しいですね。あとは治安。夜でも街を出歩ける安心感がすごい。だから海外での夜移動は避けています。ただ基本的に雪山のベースは海外のほうが標高が高いので、景色に関しては海外のほうが好き。風景が広大なんですよ。

――選手同士のコミュニケーションはいかがでしょう。

岩渕:海外の人のほうがはっきり意見を言いますね。大会中にミーティングをするときも基本的にみんなポジティブなので、圧倒されたり押し切られたり。例えば山のコンディションが悪いときに「頑張ればできるかもしれないけど、やりたくない人がいたらスケジュールを変えよう」となれば、日本人だったら空気を読みながら話すじゃないですか。

でも海外勢の「いや、行けるよね?」みたいなグイグイした感じに押されて、自分の意見を通せなかったこともありました(笑)。最近は慣れてきましたけど、あの自己主張の強さは文化が違うなと。

プロスノーボード選手の岩渕麗楽

――そういう姿勢が競技にも出たり?

岩渕:海外勢の滑りはダイナミック。見ていて面白いというか、インパクトの強さを感じますね。一方で日本人は丁寧で繊細な滑りが特徴的なので、国民性の違いが競技に直結している気がします。

私も技に関しては丁寧にやるタイプだから、やっぱり日本人だなと思ってしまう。とはいえダイナミックさは欲しいんですよ。ただクオリティとして突き詰めたいのは繊細な部分なので、できれば両方の要素を取り入れようと頑張っていますね。

この記事を書いた人

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

X:@naoyakoike

Website:https://smartmag.jp/

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