松井珠理奈、ランジェリー×濡れた街並みで見せた“28歳の色香”にファン熱狂！2nd写真集『アイヲシル』に込めた想いを語る

“売れること”から“日常の喜び”が幸せに

――23年12月には当時の事務所を退社し、独立されました。環境は大きく変わりましたか？

松井　今までは自分が出演をするだけでしたが、それまでの過程ってこんなにあるんだと感じて、周りの方々への感謝の気持ちが以前に増して湧いてきました。当初は出演までのプロセスを全部自分でやっていたので、大変でしたがすごく勉強になったと思います。

――具体的にどんな仕事を担っていたんでしょうか？

松井　オファーをいただいたらまずスケジュールと出演料のチェックをして、「交通費は出ますか？」というような細かいやり取りをします。イベントや番組の台本が来たら中身を確認してOKを出したり、「楽屋には何を置いておけばいいですか？」に対して「姿見は欲しいです」と返信したり、そういう細かいやりとりがたくさんあった後、実際に自分が出演し、終わったら請求書を発行して……という感じでした。

――それを松井さん自身がほぼ一人でやっていた期間があったんですね！

松井　はい。でも最初はあまり苦じゃなかったです。芸能界の仕事しかしたことがなかったので、違う仕事をしている感じもあって新鮮でした。ただ、仕事が増えてきたことで「これをやり続けたら出演業務ができない！」となって（笑）。今は税理士さんや弁護士さんなどにお願いしています。

――趣味も増えて、釣りも本格的にやられているそうですね。

松井　船釣りをやっています。この間も船を持っている友達に連れて行ってもらって三重で大きな鯛を釣りました。まだ捌（さば）くことはできないのである程度やってもらって、家に帰ってから自分で皮をむいて昆布締めにしました。

――YouTubeチャンネルでは、自然と触れている姿が印象的です。

松井　自然との触れ合いは必ずしようと思っているんです。外で遊ぶのは子供のころに誰もが経験することだと思いますが、私はあまりできませんでした。でも実際にやってみると本当に元気になるし、リフレッシュするし、何より携帯を触らないのでデジタルデトックスにもなるし、集中するじゃないですか。もちろん楽しいからやっている部分もあるんですが、自分を回復させるためにもそういう時間を作るようにしてます。

――自分らしくいられる時間を作っているんですね。

松井　山登りもするんですが、山で植物を見て「可愛い」とか「綺麗」とか思うと、道端で歩いているときですら「自然っていいな」と思うんですよ。それがめっちゃ幸せで。ふと空を見上げたときに「あの雲、かわいい！」「きれい～」と思うだけで「幸せだな」って思えてくるようになったんです。本当に小さいことでも、今は1個1個全部幸せに感じるようになりました。

――休養前と後では価値観もかなり変わったのではないでしょうか。

松井　以前は「売れること」や「忙しくなること」が一番幸せだと思っていました。でも今はそれだけじゃなくて、「実は身の回りにたくさんの幸せがあるんだ」と気づいたんです。「自分で作った料理がおいしかったらすごく嬉しい」とか、そういう日常のささやかな幸せを見つけ始めたら、毎日がハッピーになりました。

――1st写真集を出したころの10年前の自分に、今の松井さんから言葉をかけるとしたら？

松井　「とりあえず力を抜きゃあ」と言いたいですね。名古屋弁になっちゃいましたけど（笑）。当時の自分を振り返ると、“挑んでいる人の顔”“戦いの顔”で、常に臨戦態勢みたいな感じになっていたと感じます。「戦うのは総選挙やじゃんけん大会だけで十分でしょ？」って（笑）。ちょっと頑張りすぎていたから、そういった声をかけてあげたいですね。

――最後に、写真集を楽しみにされているファンの方へメッセージをお願いします。

松井　完成した写真集をスタッフさんに見てもらったら、「今まで見たことない表情がいっぱいある」と言ってくださったんです。正直自分でも「私、こんなにさらけ出しちゃったんだ」と思って、めちゃくちゃ恥ずかしいくらいです（笑）。デビューして17周年になるんですが、「まだ見せていない自分がここにいたのか」と思えたくらいなので、手に取ってくださる方も「珠理奈のすべてを見てやる！」という気持ちで見ていただけたら嬉しいです。

（了）