SNSで出会いを求める「裏垢界隈」がいま“悲惨”らしい…SNSでも出会えない人の特徴と本当の居場所
執筆者: ライター・コラムニスト/久留米あぽろ
昨今、目にする機会が増えた“裏垢”という言葉。広くは、SNSでリアルの友人と繋がるアカウントとは分けて作成された匿名アカウントや鍵アカウントのことを指します。クラスタ分けされることが当たり前となった今のSNSですが、裏垢の中でも“界隈”が細かく別れていると言います。中でも気になるのが、SNSで「裏垢女子」「裏垢男子」を名乗り、SNSを飛び越えてリアルでも出会っているという人々の存在です。ネット発の出会い系界隈、裏垢。そこがどんな場所なのか、本当に異性と出会えるのか――詳しい識者に聞きました。
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Xを中心に広がる「裏垢界隈」の歴史と、現在の「出会いにくさ」とのギャップ
今回お話をお伺いしたのは、東京や福岡で裏垢界隈の人々を募ったリアルイベントを行っているウラ早さん。
ウラ早「裏垢、と一言でいっても、色々なクラスタの人が含まれていると思っています。例えば、経営者やビジネスマンなど、表の名前では堂々と遊べない人もいるし、ただ異性と出会いたいだけの一般人、SNSで承認欲求を満たしたかっただけでの女性、などなど。ウラ早パーテイーはコロナ禍中にスタートしているので、リアルで遊ぶ場所を覚え損ねた大学生もターゲットにしていました」
『裏垢女子(男子)』とは、TwitterなどのSNSで「裏アカウント」と呼ばれる秘密の投稿用アカウントを使い、主に性的な内容を投稿したり、性的な画像や動画を公開したりするアカウントを指す言葉です。一般的に、現実の生活では見せないような個人的なことや、性的な活動に関する投稿を行う人々のこと。しかし、今はそれだけではなくなっており「さまざまな欲求を持つ人たちが集うカオスな界隈になってきている」、とウラ早さん。
ウラ早「今、SNSで出会いを求めている界隈を作ったのは、十数年前はネットの出会い系掲示板にいた人たちだったんですね。当時でいうと、mixiにもネット掲示板と同じ名前のコミュニティがあって、ネットを通じて異性と知り合いたい、ちょっと遊んでみたいという人が集まっていました。その人たちがプラットフォームをTwitterに移動して、今の裏垢界隈が大きく育っていきました」
“出会い”という言葉の間口は広く、ネット掲示板の時代から、不倫やワンナイトラブの相手を探す人、特殊な性癖を満たし合える相手を探す人から、売春や今でいうパパ活を行う人など、そこにはさまざまな出会いの需要があったのだとか。
ウラ早「現在の裏垢界隈も掲示板と同じ……どころか、今はもっと商業的なアカウントもたくさん流入してきているんですね。純粋に出会いを求めている一般人もいるけれど、たとえばそういう人たちをカモにしたい風俗嬢のアカウントや、ファンコミュニティでキワキワの自撮り動画を晒す人、閲覧数稼ぎの海賊版投稿アカウントなどもいる。純粋に出会いを求めているだけの人からすると、同じ需要を持つ人を発見しづらくなっている……つまり、昔以上に出会いづらくなっているんですね」
ウラ早さんはそんな「ネット出会い」の現状に目をつけて、飲食店を貸し切ってのリアルイベントの運営をスタート。現在は、数百人規模のイベントを行う時もあるほどに成長したのだそう。
ウラ早「SNSの裏垢の人たちが、リアルで集まって出会うってどういうことだよ、とたまに聞かれます。ですが実はネット社会が発展するほど、SNSでは人と人が理由もなく繋がるような出会いは求めづらくなっている現状があります。趣味の界隈ならいざ知らず、ただ異性と出会いたい、は難しいですね」
この記事を書いた人
女性向けの恋愛・婚活コラムの執筆、シナリオライターとしても活動。恋バナと青春映画が大好きなゆとり世代のマージナルマン。アニメや音楽が好きだったが、今となってはサブカル崩れ。セクシーな女の子も好き。
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