「ゴマキ、デビュー25周年」後藤真希が語る“モー娘。と今”──新アルバム『COLLECTION』に込めた想い
執筆者: ライター・エディター/佐藤玲美
モーニング娘。の曲は久しぶりに歌いました!
――そして10月25日には、25周年の集大成となるニューアルバム『COLLECTION』がリリースされます。2024年に13年ぶりのニューアルバムを発表されてから、短いスパンでのニューアルバムの発表となりました。
後藤「そうなんです。私は13年もニューアルバムも出さずにライブをやっていたんです(笑)。2024年のアルバムは、今のアーティストとしての自分を表現したもので、今回は、『COLLECTION』というタイトルの通り、過去の作品なども収録されている私の今までの活動の集大成的なものになっています」
――今回どのように曲を選んでいったのでしょうか?
後藤「先行シングルとしてリリースされた『チェケラ』はもちろんですが、ハロプロ時代の曲もあったほうがいいよねという話になりまして。(ハロプロ時代の曲で収録されているのは3曲だけど)最初は、もっと曲数を多く選んでいたのですが、新しい曲も入れたいということで、新曲が2曲、カバー曲が3曲という構成に決まりました。まるでファッションショーのように、さまざまなテイストの曲が1枚に集約されているので、まさに『COLLECTION』といった内容になっていると思います」
――先行シングルの『チェケラ』はDa-iCEの花村想太さんとのコラボで生まれた楽曲ですが、花村さんとのコラボはどのような経緯で実現したのでしょうか?
後藤「同じ事務所なことと、たまにテレビの音楽番組でご一緒するくらいなのですが、2023年の私のライブにlolが出演したのを花村さんが知ってくれていて。お会いしたときに“僕も何か一緒にできたら”とおっしゃってくださったということもあって、曲を書いていただくのはどうだろうと、お話が進んでいったという感じです。最初に私の中での曲のイメージはなんとなくお伝えはしていたのですが、花村さんには、もう頭に浮かんでいるものがあったらしく、元気で明るくハロプロ味を感じるエモさも取り入れた『チェケラ』に仕上がりました」
――花村さんと一緒に作っていく中で印象に残っていることはありますか?
後藤「花村さんとやりとりをしていて思ったことは、例えばMVの打ち合わせをしているときなんかも、私の言葉が、言葉通りに解釈されて伝わっているなっていう感覚があったんです。人の感覚ってそれぞれだから、同じ言葉でも解釈は変わってしまうことってあるじゃないですか。けれど花村さんとの会話では、私の言葉通りに受け取ってくださっているのが感じられたことが、安心感や信頼感につながりました。音楽をやっている人同士だからこそ、ダイレクトに伝わりやすいのかなと思いました」
――そして(Adoさんの『踊』や『唱』などの楽曲を手がけるプロデューサー)Gigaさんのプロデュース曲『Which? Prod.Giga』も収録されています。
後藤「Gigaさんぽい楽曲になっています。それに今の時代のテイストを落とし込んだアレンジになっていると思います」
――以前からGigaさんとの親交はあったのですか?
後藤「実は全く無いんです。でもGigaさんが得意とするボーカロイドの作品なども私は好きでよく聴いているんです。なので、Gigaさんが作る楽曲は私にとっては、なじみのあるものではあったのですが、今まで私の楽曲を聴いてきたファンの方にとってはとても新鮮さを感じてもらえる曲に仕上がっているんじゃないかと思います」
――モーニング娘。時代の曲は3曲選ばれています。この3曲にした理由は?
後藤「モーニング娘。の隠れ名曲と言われている『Memory 青春の光』『NIGHT OF TOKYO CITY』をまず選びつつ。モーニング娘。の代表曲というと『LOVEマシーン』や『恋愛レボリューション21』『ザ☆ピース!』あたりを挙げる方が多いと思うのですが、『そうだ! We’re Alive』はそこまでモーニング娘。としてのイメージがついていない曲だと感じていたので、それを一人で歌ったらどんな感じになるのかなというのを自分的には楽しみにしていました。レコーディングで歌ってみたら、この曲って結構かっこいいんだなって改めて思いましたね」
――モーニング娘。の曲を歌ったのは久しぶりですか?
後藤「はい。久しぶりでしたね。今回のレコーディングではアレンジもモーニング娘。時代の原曲に忠実に合わせて行ったので、曲としてのイメージはあまり変わらないんですけど。グループ時代はメンバーもたくさんいるのでいろんな人の声が混じって賑やかに聞こえると思うのですが、それを一人で歌うって結構難しいんです(笑)。“息継ぎの場所ってどこ?”ってなるくらい大変だったのですが、1曲まるっと自分で歌うので、パートごとに、声の雰囲気をかっこよくとか可愛くとか変えたりしていく作業もすごく楽しくて。なので、モーニング娘。とは違う魅力を感じてもらえたら嬉しいですね」
――レコーディング中は、そのパートを担当されていたメンバーの顔が思い浮かんだりしましたか?
後藤「そうですね。“アイドル リーマン ギャル子 ギャル男君”っていうフレーズのところとかは、ここだけで4人のパートに分かれていたんですが、つんくさん節ならではのそれぞれの癖みたいなものがあったので、それを思い出しながらレコーディングしていました」
――また、今回は、25周年の記念ということで、完全生産限定BOXも発売されます! こちらの内容も豪華ですね。
後藤「こちらは『愛のバカやろう』をはじめ、ソロのミュージックビデオやa-nationのライブ映像なんかも収録されています。あとは撮り下ろしのフォトブックもあります」
――アクリルスタンドも楽しみです。
後藤「アクスタはおしゃれに作ったのですが、結構すごい感じに仕上がっています。ボックスのカバー写真は座っている姿勢なので分かりづらいですが、中が水着みたいになっているんです。なので、違うポーズのアクスタだと、全く違う印象になるので、ぜひ楽しみにしていてほしいです」
――25周年に相応しい内容になっています。
後藤「中3で『愛のバカやろう』を出してからの私が全部詰まっています。と言いつつ、ちょっと恥ずかしいです(笑)」
この記事を書いた人
東京在住のライター・エディター。『smart』『sweet』『steady.』『InRed』など、ウィメンズ、メンズを問わず様々なファッション誌やファッション関連のwebでライター&編集者として活動中。写真集やスタイルブック、料理本、恋愛心理、インテリア関連、メンタル&ヘルスケアなどの本の編集にも携わる。独身。ネコ好き。得意ジャンルはファッション、ビューティー、インテリア、サブカル、音楽、ペット、料理、お酒、カフェ、旅、暮らし、雑貨など。
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