「NIGO®との友情が生んだ傑作も」スタイリスト大久保篤志が振り返るBAPE®との25年とカルチャーの記憶
執筆者: コンテンツディレクター/田島 諒
ファッションアイテムとしてのクオリティが高いところが魅力的
――エイプとの出会いについて教えてください。
大久保篤志(以下、大久保) 2000年頃だったんじゃないかな。フルラインナップでやっているという話を聞いて面白いなと思って展示会に行くようになったんですよ。当時、NIGO®くんがやっていたのは彼なりに解釈したアメリカですごくポップだった。まだまだアメリカのローカルみたいな洋服の着方をしている連中が少なかった時代に、そういうことを表現していたのが楽しかったです。
――何か印象的なエピソードはありますか?
大久保 オフィスに行くといろんなカルチャーが一体化しているのが見てとれたんですよ。「スター・ウォーズ」の大きなフィギュアだったり、世界中から集めてきたものが置かれていて、ファッションアイテムの中に、面白いものがたくさん置かれているのが印象的でしたね。
――エイプの魅力はどういう点にあると思いますか?
大久保 Tシャツやスウェットだとか、物のクオリティがすごく高い点にNIGO®くんのこだわりを感じていました。古着にも精通していると思うし、その知識がアイテムに落とし込まれているのが好きな点かな。あるとき、こういうカッコいいファッションをしている人がいるっていうエピソードをNIGO®くんに話したら、その洋服を作ってくれたことがあってすごく嬉しかったです。
――今も世界中でエイプが人気ですが、その理由は何だと思いますか?
大久保 NIGO®くんが残したものをしっかりと反映させてブランドとして進化させていったんじゃないかな。だから、今のエイプの動向も楽しんでいます。自分はこの間、70歳になったんですけど、今後、自分と同じような年齢の人も違和感なくファッションとして楽しみながら着ていればいいなと思うね。
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Photography_SATOSHI OMURA
Edit & Text_ RYO TAJIMA
※取材のアイテムはすべて私物です。
※この記事は2025年smart8月・9月合併号に掲載した記事を再編集したもので、記載した情報もその時点のものです。
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この記事を書いた人
DMRT inc.所属。数々のインディペンデントカルチャーメディアを経て2016年に独立。ロック全般をベースとする音楽コンテンツの制作、メディアディレクション、地域振興系メディアのエディットなどを行う。日夜チャリで渋谷を爆走する漆黒のCITY BOYとして、365日スコッチを手放さない。
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