【BE:FIRSTの現在地】SHUNTO・RYUHEI・MANATOが見つめる“個”と“グループ”の在り方
執筆者: エディター・ライター/齊藤美穂子
smart7月号の表紙には、4月から7月にかけてグループ初の海外ツアー『BE: FIRST World Tour 2025-Who is BE:FIRST?-』を行ったBE:FIRSTからSHUNTOさん、RYUHEIさん、MANATOさんの3人が登場!4月のロサンゼルス/サンフランシスコ公演で得た手ごたえや、滞在中の思い出、グループの近況について、インタビューに答えてくれました。
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※この記事は2025年5月23日に発売した2025年smart7月号に掲載した記事を再編集したもので、記載した情報もその時点のものです。
もう、なんでもできるよね。何やってもいい感じになりそう。
――4月からワールドツアーが始まりました。まずはL.A.とサンフランシスコを終えてみての心境は?
MANATO 本当にめっちゃ楽しいです。僕たちを初めて観る人もいれば、オーディションから応援してくれて3年待ったと言ってくれる人もいて、歓声ひとつにしても日本とは違っていました。会場の後ろのほうには、そもそも僕らのことをそんなに知らないけれど、時間があったからちょっと観に来たみたいな人も。それも新鮮だし、ライブが進むにつれて一緒になって踊ってくれたり、盛り上がってくれる姿がすごく嬉しくて。
SHUNTO 会場の音や響きも気分がアガる要因のひとつでもあったかなと思っていて。リハのときに、客席で音響を確認していたら、昔の、それこそZeppでやっていたときの感覚を思い出した。歌のニュアンスや声量だったり、より繊細に明確に聴こえてきて、改めて気づかされる部分もありました。音楽に包まれる感じが本当に心地よかったですね。
RYUHEI 僕も音響がすごくいいなって思ってました。低音が響くというか、音ハメしやすいなって。ドームとはまったく違った環境で、会場によってそれぞれよさがあるんですけど、このワールドツアーでいえば、僕たち自身も音楽を楽しむことが目的のひとつでもあって。
MANATO そう、このツアーを通して確実に成長できるから、成長するためにとはあえて言葉にせず、自分たちが楽しんで、かつ自分たちの力でしっかり楽しませにいくことをメンバー全員が考えていたはず。あとは、“初心に返る”というのが大きなテーマかもしれない。
――まさにワールドツアータイトルも『Who is BE:FIRST?』です。
MANATO 海外という環境だと、言語が違うから言葉で伝えにくい状況だし、より音楽やダンスを見られる現場だったので、例えば何度もパフォーマンスしてきた『Shining One』もイチから見つめ直して、リハでは細かな部分を改めてフィックスすることを心がけていました。
――今回の公演は、前後にプライベートな時間もつくれたそうですね。
RYUHEI 僕とSHUNTOは、一緒にダンスレッスンに行きました。
SHUNTO めっちゃ汗かいた!日本にいると自分たちのスタジオに来て教えてもらうことが多いけれど、今回は久しぶりに人のスタジオに飛び込んでいく経験もできて、そういった意味でも原点回帰できる時間になりました。
RYUHEI 一緒に買い物にも行ったよね。クロムハーツで色違いのロサンゼルス限定Tシャツを買いました。僕が黒で……。
SHUNTO オレが白。RYUHEIが白を欲しそうにしていたけど、白が欲しかったので先に会計しちゃいました。
MANATO 僕は買い物よりもスポーツ観戦ばっかりしていて、ドジャース戦を観たり、NBAを観に行ったり。現地での観戦を覚えちゃったので、帰ってきてから画面で観るのが物足りなく感じちゃって。
――三者三様ですね。表現者としても色がはっきりしているので、お互いのスタイルや魅力についてどう見ていますか?
SHUNTO いまだに新鮮にすごいなって思うのはMANATOは耳のよさ。今回の新曲にしても、1、2回しか聴いていない曲を覚えていて、しかも正確に音に拾っている。あとビジュアル的にもいい耳してます。
RYUHEI 僕は“奇想天外さ”ですね。ダンスにしろ、歌にしろ、「そうくる!? 」が上手い。パターンが一定化してなくて、次が読めない。アイデアが尽きないっていうのはMANATOの魅力。
MANATO SHUNTOを褒めたいんですけど、ちょっと考えてもいいですか?
SHUNTO すぐ出てこないんかい。
MANATO うそうそ(笑)。SHUNTOはストイックなんですよ。本人は恥ずかしがると思うけれど、リハだけじゃなくて、個人でちゃんと練習を重ねている。インプットに対する意欲も、実際の量もデビュー当時からすると断然増えていて。今は、蓄えたものをどうアウトプットにつなげるかを試行錯誤している段階だと思う。
RYUHEI たぶんクールで意思が強い感じに見えると思うんですけど、考え方がフレキシブルで、クリエイティブに対して柔軟に対応できるのがSHUNTOのいいところ。きっと視野が広いからこそ柔軟でいられるんだろうなって。
SHUNTO それでいうとRYUHEIは、好きなものを自分の中で解釈して、自分の色と混ぜ合わせてアウトプットする能力がめちゃくちゃ高い。音楽はもちろん、モノマネひとつにしても、自分がやる意味を持たせていて、その結果、ちゃんとRYUHEIの色になっているんです。
MANATO ちょっと似ているけれど、分析力が高い。何かを好きになるって、誰もがあることだと思うんですけど、RYUHEIはそこに向かうプロセスが繊細。あの学習能力や分析力も、好きの強さに比例するし、旺盛(おうせい)な探究心からくるものなんだろうなって。もともと技術的なポテンシャルが高いから、掛け合わさったときのパフォーマンスが唯一無二になる。
――この3人でユニットを組んだら?
RYUHEI もう、なんでもできるよね。何やってもいい感じになりそう。
SHUNTO うん、言うことない。
――ユニット名をつけるとしたら?
MANATO グループの中だと年齢順でいえば下から3人だね。
RYUHEI じゃあ、半分以下?
SHUNTO 半分以下って、聞こえがよくないな(笑)。
MANATO 僕としては、96BLACK(クロブラック/オーディションでのSHUNTOさんとRYUHEIさんのユニット名)に割って入る勇気なんてない。すぐそばで応援だけできたら。
――最後にBE:FIRSTとして、現在地をどう見つめていますか?
SHUNTO それぞれ個人での仕事が増えてもいるし、個の力を磨きながらも、グループとして自分たちの土台を固め直さないといけない、本当に。
MANATO 「One for all All for one」ってマジだなって思いますね。SHUNTOが言っていたように、個人としての活動の時間も増えて、自分の人生について考える時間も増えてきた。その時間がまた刺激になって、グループ活動に新しい目標や夢をもたらしてくれるとも思っていて。
RYUHEI いずれにしても音楽に対して真摯に向き合うことこそが、グループにとって大切なことだと日々感じています。僕らの音を待ってくれている人がいて、真っ直ぐに実力を見ていただけるのは幸せなこと。音楽について考え続けることはツラいことでもなんでもないし、よりいいものが生まれて喜んでもらえるなら、なおさら頑張っていきたいから。
この記事を書いた人
出版社でファッション誌の編集を経て、フリーエディター兼ライターに。現在は雑誌や書籍、Webなどをメインに、幅広いジャンルで記事を制作。 趣味は陶芸と金継ぎ、料理、旅。2020年に移住し、湘南暮らしを満喫中。
Instagram:@hana0910
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