【編集部の映画レポ・番外編】「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」の監督、ヴァレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン夫妻が来日されたので編集部がインタビューしてきました!【実は恐妻家な一面も?】

2018/06/13

 

どうも自称映画通の編集・Yです。

以前、WEBで特集した「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」

について今回も紹介したいと思います!

(前回の記事はこちら http://smartmag.jp/archives/2863/

あらすじ

1973年、全世界で9,000 万人の目をくぎ付けにした決戦があった。

女子テニスの世界チャンピオンのビリー・ジーン・キングと、元男子チャンピオンの

ボビー・リッグスの戦いだ。女子の優勝賞金が男子の1/8 だったこの時代、男女平等

を求めたビリー・ジーンは仲間と共にテニス協会を脱退し、“女子テニス協会” を立ち上げた。

 

待ち受ける数々の試練に立ち向かっていたビリー・ジーンに、“男性優位主義の代表”として挑戦状を叩きつけたのが、ボビーだ。ギャンブル癖のせいで最愛の妻から別れを宣告されたボビーは、この試合に人生の一発逆転もかけていた。果たして、一度は挑戦を拒否したビリー・ジーンが、すべてをかけて戦う理由とは? 

全世界が見守るなか、“バトル・オブ・ザ・セクシーズ=性差を超えた戦い” が幕を開ける──

 

 

※ビリー・ジーン・キングとは……アメリカ・カリフォルニア出身の女子テニス選手。1960年代から1980年代初頭までの四半世紀に及び、女子テニス界に君臨した名選手。女性解放運動にも寄与し「20世紀における最も重要なアメリカ人100人」にも選ばれている。レズビアンとしてカミングアウトし、同性愛者の権利向上に努めている。

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なんと! この作品の監督である、

ヴァレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン夫妻が来日されたので

編集部でインタビューしてきちゃいました~!

 

 

 

(左)ジョナサン・デイトン、(右)ヴァレリー・ファリス

とっても仲良し夫婦なお二人。

 

 

Profile-

アメリカ合衆国の映画の監督のペアであり、夫婦である。レッドホットチリペッパーズ「バイ・ザ・ウェイ」やオアシスの「オール・アラウンド・ザ・ワールド」をはじめとしたミュージックビデオやCMなどのディレクションも数多く手がける。1970年代UCLAの映画製作の授業で出会い、後に結婚、製作パートナーに。代表作に、映画『リトル・ミス・サンシャイン』(06)、『ルビー・スパークス』(12)。

 

 

 

 

 

 

 

インタビュー ~作品について~

 

―オファーがあったときどのように思いましたか?

ヴァレリー・ファレスさん(以下V)「オファーをいただいたのが、2015年に大統領選挙のとき。ヒラリーの対抗が男性ということがわかっていて、「女vs男」という意味で現代がどのような状況なのかを確認するいい機会だと思ったわ」

 

ジョナサン・デイトンさん(以下J)「と、同時に、ビリー・ジーンの知られざるセクシャルティについてもここで描けると思ったんだ」

 

―努力家のビリー・ジーン、エンターテイナーに徹するボビー・リッグス。対照的な二人の演出についてはいかがですか?

 

「(ビリー・ジーン役の)エマは実際に本人に会っていて、さらに29歳のころの映像資料を見てもらったの。(ボビー役の)スティーブに関しては、もちろん映像は残っていたけど、ただ真似するだけじゃなくて、当時のボビーのトレーナーさんのところに行って3ヶ月くらい一緒に過ごして彼のパーソナリティの部分をずいぶん研究してくれたわ。作品を作るにあたってこの準備期間がとっても大切だったの」

「俳優たちのもともとの資質が、この役にぴったりだったのもよかった。スティーブは遊び心があって、演技が本当に上手いんだ。一方、エマは完璧主義者で練習をとにかく頑張る。なんと4ヶ月の訓練で、7キロの筋肉をつけるほどだからね」

 

―ビリー・ジーンと後に恋人同士になる美容師のマリリンに出合うシーンはとても印象的でした。この演出で工夫した点はございますか?

 

「そのシーンは、撮影の仕方やサウンドデザインにこだわったんだ。誘惑シーンであり、ビリー・ジーンの(セクシャリティの)めざめのシーンだからね」

 

―ただ髪をセッティングしているだけのシーンなのに彼女たちだけに色気を感じました。

 

「誘惑シーンは『ASMR』を参考にしているの。マリリンが、ビリー・ジーンに小声でささやいたり、髪の毛を触ったりするときは、彼女の声とはさみの音以外は消して、ゾクゾクする感じを演出したわ。一番気に入っているシーンのひとつで、観客にジーンがどのように感じていたかを一緒に体験してもらいたいと思っているの」

 

  • ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)とは……人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、頭がゾワゾワするといった反応や感覚。

 

 

―「ASMR」そんな手法があるのですね……。(実際聴いてみて)確かに心地よいというか、ゾクゾクするというか……。ワタクシも誰かを誘惑するときは「ASMR」を参考にします(笑)

 

インタビュー ~2人で行う監督業について~

常にコンビで活動している監督は数少ない。一体どのように一本の映画を作り上げているのか。

 

―今回、女性側、男性側と分かれた映画だったと思うのですが、それぞれヴァレリーさんが女性目線、ジョナサンが男性目線で作品を作っているのですか?

 

「もしかしたら知らないうちに男の意見をいれているかもしれないけど、だいたい話合いで演出を決めているから、「男と意見」「女の意見」というよりは、二人の「人間」で作り上げているし、今までの人生経験がそこに反映されていると言えるかな」

 

―お二人の現場での役割は?

「なんでも一緒にするし、決定も一緒にして、演出指導のときは俳優のところにも一緒にいくんだ」

 

―意見がぶつかることはないのでしょうか?

「もちろんぶつかることもあるけど、だいたい彼女が勝つんだ(笑)彼女が言っていることはいつも正しいからね」

 

「でも(言い合いは)家でしっかりやってきているから、現場で喧嘩することはないわ(笑)」

 

―「女性の人権問題」や「セクシャリティ」など、今回のテーマにもなった「多様性」を受け入れることについてはいかがですか?

 

「『多様性』を受け入れることはわれわれの仕事場では、常に意識していることなんだけど、今回の映画の主人公、ビリー・ジーンはセクシャリティだけでなく、貧富の差や人種の平等のために戦ってきた女性だったから、特に意識していたよ」

 

「スタッフには、美術デザイナーや編集、衣装など多く女性を起用しているのだけれど、彼女たちのおかげでいい作品が作れたの」

エマ演じるビリー・ジーンが履く青のアディダスは衣装を担当したメアリーゾフレスが特注で当時のスタイルを再現したもの(写真・右)

―『リトル・ミス・サンシャイン』から11年間で3作品というのはお二人にとっていいペースなのですか?

 

「あははは! 確かに一般的にくらべたら少ないかも知れないわね。でもその間もずっとプロジェクトは抱えていたのよ。よく脚本ができてないのに見切り発車する方もいるけれど、私たちにとって、それはあまり最善ではないの。2人いるから、まずしっかり話し合って万全な状態でいかないといい映画は撮れないから」

 

 

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』7月6日(金)より公開!

 

どんな質問にも気さくに答えてくれた、ヴァレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン夫妻。

 

 

職場でも、家庭でも一緒って大変なんじゃない?って思うかもしれませんが、

時にはケンカもいとわず、正直に話し合って、同じ目標に向かって協力している、

そんな姿がビジネスパートナーとしても、

夫婦としても良好な関係を築く秘訣なのではないかと確信しました。

 

 

 

ちなみに取材後は、アメリカから子供たちが来日して観光を楽しむとのこと。

 

仲良しエピソードにほっこりしてしまいますね。

 

 

そして、ヴァレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン夫妻がメガホンを取る、

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』7月6日(金)より公開!

 

テニス好きにも、

ノンフィクション好きにも、

エマ・ストーン好きにも、

ヴァレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン監督好きにも

全員に見てもらいたい一作。

 

ビリー・ジーンとボビー・リッグスの世紀の戦いを見逃すな!

 

 

【公式HP】battleofthesexes.jp

 

監督:ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス『リトル・ミス・サンシャイン』

製作:ダニー・ボイル、クリスチャン・コルソン『スラムドッグ$ミリオネア』

脚本:サイモン・ボーフォイ『スラムドッグ$ミリオネア』

 

出演:エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』アカデミー賞R 受賞、スティーブ・カレル『フォックスキャッチャー』アカデミー賞R ノミネート、アンドレア・ライズブロー『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、ビル・プルマン『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』、アラン・カミング『チョコレートドーナツ』

 

battleofthesexes.jp 2017年/アメリカ映画

配給:20世紀フォックス映画  

(C)2018 Twentieth Century Fox 

 

(編集・山口)

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